あのソニーもサブスクで成功!PSファンが喜ぶ仕組みと市場の話
「サブスク」ことサブスクリプションサービスは、今や大企業も導入しています。モノが売れなくなった現代では、利用権を持てるサブスクリプションサービスの需要が高まってきました。
そんな中、あのソニーもサブスクリプションサービスを導入して成功しているんです。PlayStationとaiboという看板商品のサブスク化について、詳しくご紹介します。
ソニーも大成功!PSとaiboでサブスクリプションをスタート
PS Plusでゲームし放題
ソニーの代表的なゲームといえば、PlayStationです。2000年以前から販売され「プレステ」の愛称で親しまれたゲーム機は、1億台を超える出荷数を誇っています。
今では最新技術であるVR(バーチャルリアリティ)を取り入れたPlayStation VRも発売され、まだまだ進化を続けています。
そんなソニーも、PlayStationユーザー向けにサブスクリプションサービス「PlayStation Plus」を開始しました。このサービスが成功して、盛り上がりを見せているんです。
以下のような特典があり、プレステファンを魅了するコンテンツが充実しています。
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フリープレイ
サブスクリプションの大きな特徴といえば、「契約期間内でサービスを上限なく楽しめる」という点です。ソニーのサブスクリプションもその特徴があり、毎月追加されるゲームタイトルを追加料金なしで楽しむことができます。
参照:PlayStation Plus「フリープレイ」
https://www.jp.playstation.com/psn/playstation-plus/about/
「ちょっと気になるタイトルがあるけれど、買うかどうか迷っている」という事はよくありますよね。ソニーのサブスクリプションに加入していれば、気になるタイトルを気軽に試すことができます。
また、「スペシャル」というコンテンツも無料のタイトルが充実しています。「ウイイレ」ことウイニングイレブンや「三国志」など人気のタイトルもあり、加入者は気軽にゲームを楽しむことができますよ。
参照:PlayStation Plus「スペシャル」
https://store.playstation.com/ja-jp/grid/PN.CH.JP-PN.CH.MIXED.JP-PSPLUSSPECIAL/1
オンラインマルチプレイ
ゲームといえば、対人戦が好きな人も多いものです。特にPlayStationは「モンハン」ことモンスターハンターにファンが多く、オンラインマルチプレイを楽しむ人も多くいます。
実はPlayStation3までは、オンラインマルチプレイは無料で楽しめました。しかしPlayStation 4からはサブスクリプションサービスに加入しなければ楽しむことができません。
今まで無料でオンラインマルチプレイを楽しんでいた人から反感を買う恐れもありますが、PlayStation Plusを成功させるためには多くのユーザーに加入してもらい、ビジネスモデルとして確立する必要があります。
そこでソニーはオンラインマルチプレイをサブスクリプションサービスに組み込むことで、加入者を確実に増やす作戦に出た、という見方もできます。その分コンテンツも充実していますし、これからも加入者がお得になるようサービスは増えていくでしょう。
参照:PlayStation Plus「オンラインマルチプレイ」
https://store.playstation.com/ja-jp/grid/PN.CH.JP-PN.CH.MIXED.JP-CATEGORY00000248/1
PS Plus加入者限定テーマ
先ほどもご紹介したPS Plusの「スペシャル」ページでは、サブスクリプション加入者限定の「テーマ」もアップロードされています。「どこでもいっしょ」のオリジナルテーマを適用すれば、普段と違うテーマで楽しめるでしょう。
そのほかサブスクリプション加入者だけが無料で入手できるゲーム内のアイテムなども、アップロードされています。
料金プランは3種類!月額850円からスタートできる
ソニーのサブスクリプションは、料金プランが3種類あります。コンテンツの利用権をどの期間持っておくかを選ぶことができ、自分の都合に合わせられるのが嬉しいですね。
・12カ月利用権:5,143円
・3カ月利用権:2,150円
・1か月利用権:850円
※すべて税込価格
ソニーのサブスクリプションサービスは、最大で1年利用権を買うことができますし、1か月だけにすることも可能です。1か月プランだと「夏休みだけゲームに没頭する」という使い方もできますね。年末年始だけ契約して、家族で思いっきり楽しむという手もあります。
あのaibo(アイボ)もサブスクリプション導入
ソニーが1999年から発売しているペットロボット「aibo」も、実はサブスクリプションがスタートしています。aiboに名前を付けたりコミュニケーションを取ったりしようと思えば、「aiboベーシックプラン」への加入が必須となるのです。
参照:aibo公式サイト
https://aibo.sony.jp/feature/basic.html
aiboベーシックプランはクラウドサービスであり、サブスクリプションサービスに加入することで専用アプリ(My aibo)を介してやり取りができるようになります。
aiboはカメラも付いたロボットなので、aiboが写真を撮ることができます。撮った写真はクラウドに保存されるので、見ようと思えば専用のアプリが必要になるのです。
ベーシックプランの料金は、3年継続の一括払いで90,000円(税抜)です。月払いだと2,980円/月の36回払いプランがあります。
「ペット禁止で犬が飼えない」という人の場合、月払いでも本物の犬よりは費用も抑えられるでしょう。病院代やペットホテル代といった出費もかかりません。
さらに2019年7月からは、「aiboプレミアムプラン」も登場しました。専用アプリから指示することで、aiboが家の中をパトロールする「いっしょにパトロール機能」などが利用できます。
aiboの光景をストリーミングで確認できるのが「いっしょにパトロール」のすごいところです。生きている愛犬や子供の様子などを外から確認できるので、共働き世帯にはメリットがあるでしょう。
アプリ上の地図で指定した個所をパトロールしてレポートを作成するなど「aiboのおまわりさん」という機能もリリースしました。こちらは「セコム」と協業して、泥棒を見つけたらセコムが飛んでくる、というセキュリティ強化の実証実験も開始しています。
IoT機器を活用したセコムとタッグを組むことで、ユーザーが契約したくなる付加価値を作り出しているのです。
ソニーはなぜサブスクリプションで成功できたのか?
ゲーム機はもう売れない?危機と言われた2010年前半
社長が変わった2012年頃、ソニーの経営状態は良いとはいえない状況でした。PlayStation 4の構想を練っている間も、スマートフォンの登場によって「新しいゲーム機は売れないだろう」という否定的な考えもあったようです。
そこでソニーはPlayStation 4を「儲かるビジネス」にするために収益の構造を見直しました。そこで登場したのが、サブスクリプションという有料サービスです。
ソニーはPlayStationのネットワークを有料化することで、収益を上げることに成功したのです。
2012年にはゲームの売上が7071億だったのが、2017年には1兆9438億円まで上昇しました。利益にいたっては2012年に17億円だったのが、2017年には1775億円と100倍以上の上昇を記録しました。
参照:BUISINESS INSIDER「2017年度決算から見る「ソニー復活」の理由、ゲームと半導体事業の“強さ”と“弱点”」
https://www.businessinsider.jp/post-166667
看板商品+サブスクの合わせ技で成功
たとえば最近トレンドの音楽系サブスクリプションサービスは、スマートフォンさえあれば楽しめます。しかしソニーのサブスクリプションは、「PlayStation 4」や「aibo」といったソニーの製品をまず購入することから始まります。
サービスの基本となるモノを販売した後、さらに付加価値を付けて楽しみたい場合はサブスクリプションサービスを契約する…ソニーの屋台骨ともいえる人気商品があるからこそ、独自のサブスクリプションサービスが成功したと考えられます。
ソニー独自のデータ収集で成功
サブスクリプションサービスを始めると、企業側はユーザーのデータを独自に入手できるというメリットがあります。ソニーとユーザーがダイレクトにつながることによって、いつどんな商品の人気が高まるか、新商品の反応はどうかなどの情報を入手できるのです。
そうして手に入れた独自の顧客データを分析することで、ソニーはさらにユーザーが求めるコンテンツを作れるようになるのですね。
ゲーム業界にも取り入れられるITの最新技術は、私たちユーザーをさらに楽しませてくれます。新しいタイトルも利用できるソニーのサブスクリプションサービスは、ゲーム好きにとってはたまらないでしょう。
「久しぶりにゲームに没頭したいな」という人は、ぜひソニーのサブスクリプションを試してみませんか?
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