AutoCAD 2020に加わった最新機能を確認しておこう
AutoCAD(オートキャド)シリーズは、学生からプロフェッショナルまで、幅広く使われているCADソフトの一種ですが、毎年最新のソフトに更新されている点も特徴です。
2019年の3月にリリースされたAutoCAD 2020は、2019年11月現在の最新バージョンです。今年追加された新機能や、旧バージョンとの違いについて、この記事で確認しておきましょう。
目次:
①2019年現在で最新のAutoCAD 2020
②あれば嬉しい機能が追加
③簡易版となるAutoCAD LTにも同様のアップデート
AutoCAD 2020の概要
まずはAutoCAD 2020の大まかな機能や用途について見ておきましょう。
AutoCAD 2020でできること
AutoCADシリーズは、ソフトウェア開発企業のAutodeskが販売する、建築や土木業での活躍が期待されるCADソフトウェアです。
AutoCADが多くのユーザーから支持を集めているのは、1つに業種別のツールセットが用意されている点が大きいと言えるでしょう。
例えば、建築関連での利用を想定した、AutoCAD Architecture ツールセットです。8000を超える充実したオブジェクトを自由に使うことができます。
あるいはMEP (機械、電気、配管)に対応したツールセットです。建築物の外観だけでなく、電気や配管部分のドキュメンテーションを2D/3Dで行うことを可能にし、設計作業の効率を向上させてくれます。
人工の建築物だけでなく、地理情報を取り込んだ3Dマッピングも可能です。実際の地形データや等高線の情報を取得し、3Dでマップを生成することができます。
これらの他にも様々な基礎的な機能が用意されていますが、1年毎のアップデートで少しづつインターフェイスが改善されたり、あると嬉しい便利な新機能が追加されているのがAutoCADです。
AutoCAD 2020の使い方
AutoCAD 2020は基本的にソフトをインストールしたデスクトップかラップトップPCでの運用がメインとなることが考えられますが、それ以外の端末でも運用することが可能です。
例えばWebアプリの活用です。通常、CADソフトはインストールした端末でのみ運用が可能となっていますが、AutoCADの場合、Webアプリを通じてデータの作成や編集が行えるため、複数台での作業環境の構築も容易です。
あるいは、AutoCADのモバイルアプリを運用することで、スマホやタブレットからも図面データにアクセスすることができます。iOSからAndroid、Windowsまで対応しているため、ラップトップがなくともカジュアルにデータを使った打ち合わせなどを行うことが可能です。
また、データもAutodeskのクラウドストレージを用いて保存することができるので、USBやハードディスクに保存したものを持ち歩かなくとも、インターネットを通じて共有したり移動させたりすることができます。
そしてPC、Web、モバイルデバイスで変更された編集内容などはすべて紐付けされているため、統合環境で効率的な運用が期待できるでしょう。
AutoCAD 2020の主な機能
基本的な機能に加え、AutoCAD 2020になって新たに追加された機能などについても見てみましょう。
AutoCAD 2017以降の新機能について
AutoCADシリーズは、2016年にリリースされたAutoCAD 2017以降、いわゆる買い切り型である永久ライセンスの購入プランが無くなり、年額プランで更新するサブスクリプションでのライセンス取得が主流となっています。
それに伴い、機能についても大幅な刷新が加えられています。AutoCAD 2020も2017以降のソフトをベースとしたアップデートとなっているため、久しくAutoCADを使っていなかったという人は戸惑うことも多いかと思います。
ただ、その利便性については大きく向上が見られます。前述の統合ワークフローやクラウドストレージの利用、そして分野毎のツールセットがAutoCAD単体で利用できるようになったのも最近追加された機能です。
取り扱えるデータが増加したことに伴い、その処理や取得方法も多彩になりました。
3Dスキャナから取得した点群データや、PDFからのデータ読み込み、4K高解像度への対応、コメント機能などが使える共有ビューなど、AutoCAD単体での作業量が増えたことで、それを処理するためのサポート機能も充実を見せています。
AutoCAD 2020で新しく加わった機能は?
そして今回のAutoCAD 2020では、まずビジュアルについての機能が追加された点が挙げられます。
インターフェイスのテーマには目に優しいダークブルーのテーマが加わったほか、カーソルの動きに合わせ、入力データの長さや角度をリアルタイムで表示できるクイック計測ツールなどが加わっています*1。
ブロックパレットの導入も大きな変化と言えます。テキストではなく直接ビジュアルでブロックの確認・選択が可能になったことで「あのブロックはどれだったかな」と探して回る手間を削減してくれることが期待できます。
前年に比べて大幅なアップデートがあったわけではありませんが、あれば便利な機能が続々と追加されています。
ダークブルーのテーマなどは不可欠な存在とまではいかないものの、長時間の作業で蓄積される眼精疲労を軽減してくれる効果が期待できます。
AutoCAD LT 2020の新機能について
AutoCADには簡易版となるAutoCAD LTも存在しますが、こちらも最新バージョンであるAutoCAD LT 2020が発表されています。
AutoCAD LT 2020とAutoCAD 2020の違い
AutoCAD LTは、AutoCADの2D関連のツールに機能を絞ったバージョンと捉えると分かりやすいかと思います。
AutoCADは基本的に2Dでの図面作成だけでなく、3Dモデリングやビジュアライゼーションの機能も備えている、まさに至れり尽くせりの使い勝手を特徴としています。
一方のAutoCAD LTは、3Dモデリングなどを必要としない人に向けて用意された、比較的シンプルな機能に特化したソフトです。価格はAutoCADに比べて3分の1ほどに抑えられているものの、2D関連のツールについてはほぼ制限がないため、しっかりとプロレベルでの運用も行うことができます。
Autodeskの運用コストは決して安いものではありませんが、経済的な利用を考えている人にとっては嬉しいのがAutoCAD LTの存在と言えるでしょう。
AutoCAD LT 2020の最新機能
そんなAutoCAD LTにも、最新バージョンとなる2020のアップデートが来ています。
その内容は基本的にはAutoCAD 2020と同じで、ダークテーマやブロックパレットの追加などはLTの方にも行われています。
アップデートによってインストール時間の向上なども行われており、新規での導入を考えている人にとっては嬉しい機能となってくれそうです。
AutoCAD LT 2020のすべての追加機能については、公式ページもまとまっているので、こちらを参考にしてみるのも良いでしょう。
おわりに
AutoCADはその分野で活躍する人にとっては最高のサポートを提供してくれる、なくてはならないCADソフトの1つであることは確かです。
同時に、毎年のバージョンアップとこまめなアップデートによって、常にクオリティの向上にも務めているのがAutodesk製品の特徴です。価格は安くはありませんが、相応、あるいはそれ以上の恩恵に預かることができるでしょう。
出典:
*1 CADJapan.com「Autodesk社が汎用CADソフトウェア『AutoCAD 2020』をリリース」
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