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Unity Reflectがrevitでの3D建築デザインをよりシームレスに!2019年12月2日に販売開始!

複数の人が違う環境下で同じ3DやVRのデータを閲覧したり編集したりする場合、これまではいちいち各々の形式にレンダリングしたり強制的に環境を合わせたり非常に手間がかかりました。Unity Reflectを使うことで、revitで作ったような進行における登場人物が多い制作物でも快適に共有することができます。

この記事でわかること
Unity Reflectによって可能になること
Unity Reflectの活用事例
Unity Reflectの価格

Unity Reflectはrevitで作ったBIMを共有するのに便利
CADソフトウェアの一つであるrevitはBIM(ビルディングインフォメーションモデリング)に使われています。BIMといえば単に設計するだけでなく、建築するにあたっての工程や部材の配置や、担当する施工業者、スケジュール、進捗状況など全てを一箇所で共有する手法です。

AutoCADのような設計に特化したツールで作成したデータをrevitに落とし込むことも可能です。デザインの段階ではAutoCADで、実際にクライアントとの打ち合わせ段階に入ったらrevitというような使い方もありでしょう。*1

revitは施工主、建築業者、ハウスメーカーなど様々な関係者が、建築中に確認したいことがひとまとめになっているので非常に便利です。しかし、関係者が増えるということは共有するにあたっての苦労も増えます。設計士でもない限りrevitをPCに入れている人はいないでしょうから、結局見る人の環境に合わせてデータを出力するか、実際に事務所に来てrevitのデータを見てもらわなければなりません。これは非常に労力がかかります。

Unity Reflectを使用することで、revitで作った3DやVRのデータは見る人の環境でそのまま編集やチェック可能になります。これはすなわち建築工程がスムーズになることを意味しています。確認をしてデータの編集を行いまた確認をし…というやりとりに数日かける必要がなくなるのです。変更や修正をすればすぐ反映され、それをリアルタイムで関係者は見ることができます。
Unity Reflectを活用した事例
Unity Reflectは2019年12月2日に販売開始されたばかりの製品ですが、早期アクセス権を持っている顧客はすでにUnity Reflectでプロダクトを生み出しています。*2

ニューヨークを拠点に先進的な建築物をデザインし続ける建築事務所「SHoP Architects」は、Unity Reflectを活用して完成すればブルックリンで最も高くなる建造物「9 DeKalb」をデザインしました。*3

Unity Reflectを導入したことで建設時間の削減につながったということです。BIMで作成した3Dの設計データは、各所の関係者が3Dで確認することができるリアルタイム3Dに落とし込む必要があります。立体的に設計データを見ることによって建設関係者がミスなく建築を進めるのが目的です。しかし、これまでBIMのデータをリアルタイム3Dに転送するのは何週間もかかっていました。3Dデータを構成するたくさんのデータファイルをバラバラにインポートした後に、ファイルをUnityに取り込み、取り込んだファイルを組み合わせて…という作業を繰り返す必要がありました。

修正があればもちろんその都度同じことの繰り返しになるため、建設現場で修正したリアルタイム3D図面を確認できるのはだいぶ先の話です。その度に作業は止まることになるため完成時期が延期され、費用がかさみます。リアルタイム3D図面を確認できる前に建設を進めると結局ミスが発生したり、現場の安全性に問題が出たりということが発生しかねません。

Unity Reflectはこれらの問題を解決しました。ワンクリックで様々なデータをリアルタイム3Dに取り込めるようになり、修正した設計は即座に関係者全員がリアルタイム3Dとして確認ができるようになったのです。建築期間の短縮と費用の削減につながるだけでなく、設計の完成度をこれまでよりも追求できるようになりました。

大部分の建築物ではリアルタイム3Dの活用はされていません。しかし、複雑なデザインや設計、高級志向だったり挑戦的な建築物においては、緻密な設計を現場の建築でも確実に反映しなければならないため、リアルタイム3Dを必要としています。Unity Reflectの登場によって、リアルタイム3D自体も活用が広がることが予想されます。

revitはUnity Reflectに対応する最初のソフトウェア
Unity Reflectは今後多種多様なBIMツールに対応する予定ですが、リリースした現在の時点ではrevitに対応しています。*2

revitの元々のメリットとして一つのモデルに対して複数の設計者が共同で使用できるという性能があります。これは意匠設計者と構造設計者、設備設計者が同じモデルに手を加えて、進捗やビジョンを共有できることを意味しています。

いわゆるワークシェアという形で複数の登場人物、複数の場所で共同で作業を進めることができるツールのため、設計段階では広く使われているのがrevitでした。*4

Unity Reflectの対応ソフトウェアになったことで、設計段階でなく施工段階でもrevitで作った3D図面を建築業者と素早く共有可能になったというわけです。これまでは建築業者やクライアント、建築物のオーナーなどに3D図面を見せるためには、前述したような長い作業が必要でした。これが解消されることは、建築に関わる全ての人に早さと正確さ、コスト削減の恩恵をもたらします。

どのように現場でUnity Reflectを利用するかについては以下の動画をご覧ください。
https://www.youtube.com/watch?v=f0IA55N_99o&feature=youtu.be
実際の建築現場と3Dの設計図やイメージと重ね合わせるようにして、タブレットやVRグラスで見ることができます。また、映った建物の壁や部材などをタップすることで、そこを担当している業者や素材、スケジュールなど、工程に関わることを全て確認可能です。
Unity Reflectの導入方法
Unity ReflectはUnity Reflectのチームにコンタクトを取ることで導入の打ち合わせをすることができます。
https://unity.com/products/reflect?_ga=2.204466198.780408367.1576630413-263483358.1576476727

費用は年間費用82,800円です。こちらはライセンス発行という形式で課金されるため、Unity Reflectのデータを編集する可能性のある設計士や関係者はそれぞれ年間費用がかかります。*2

ただし、閲覧するだけのViewer機能を利用する場合は費用はかかりません。つまり設計や進捗状況を確認したいオーナーや物件の購入検討者、建築現場の担当者など、見るだけの人に対してはコストがかからず3Dに没入する体験を提供できるのです。
Unity Reflectは建築の可能性を広げる
Unity Reflectが設計を共有できる利便性を高めることで、3D建築デザインは一気に普及することが予想されます。コスト削減、進捗のスピードアップ、より創造性のあるデザインの誕生など、これまではコスト面や納期の関係で実現できなかった要素を建築物に反映することが期待できます。

*1https://www.autodesk.co.jp/solutions/revit-vs-autocad
*2https://blogs.unity3d.com/jp/2019/11/19/unity-reflect-arrives-in-december/
*3https://blogs.unity3d.com/jp/2019/09/25/connecting-design-and-construction-with-unity-reflect/
*4https://www.autodesk.co.jp/products/revit/overview


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