やはりApple Watchは失敗だったのか。

新型のApple watchが発売される見込みであると、Gizmodeが報じています
新型Apple Watchは今年後半に登場? いまはデザインもスペックも未知数
名称はやはり「Apple Watch Series 3」になるのでしょうか?
2016年9月に第2世代となる「Series 2」が発売されたApple Watch。どうやらその後継モデルの登場は近いのかもしれません。台湾紙のDigiTimesは、次期Apple Watchが今年後半にも発売されると伝えています。
スティーブ・ジョブスがなくなってから発売された、数少ないApple製品の一つがこのApple watch。
期待の新製品でしたが、現在ではどうも期待はずれのようです。
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だが、失敗したこともある。「Apple Watch」が最終的にヒット商品と言えるのかどうかは、今もなお結論が出ていない。「Apple Music」も同様だ。皆さんは使ってみただろうか。
Cook氏が成し遂げてきたことは基本的に、製品とサービス、たとえば「Apple TV」や「iPad」の改良だ。そうした改良は評価されているが、まったく新しい分野を切り開いたわけではない。
もちろん決して売れていないわけではありません。
2016年第四四半期の出荷本数は520万本、スマートウォッチのシェアは7割近くを占めるApple watchは、他社の水準から見れば、十分成功と言っても良いレベルではあります。
しかし、です。
iPhoneやiPadは、我々の生活を大きく変えました。スマートフォンを持たない人は既に少数派、タブレットは起業の中でビジネスに多数用いられるほどです。
もはや、スマートフォン抜きの世界は考えられず、我々が情報にアクセスする手段は、PCから完全に移行したといって良いでしょう。
しかしながら、Apple watchのインパクトはどうでしょう。
本質的には未だ購入しているのは、Appleの信者と、新しもの好き、そして一部の時計好きにとどまり、我々はApple watchを中心に世界が回っている感覚はありません。
それ故、Apple watchは「失敗」と呼ばれてしまう。そういうことでしょう。
では、その原因は何でしょう。
よく言われるのは、対応アプリの少なさ、バッテリが―あまり持たない、という使い勝手の悪さに起因するものかもしれません。
大したことができない割には高価、という話も聞きます。
ですが、「製品としての完成度」を云々する前に一つ気になることがあります。
それは時計型のデバイスが我々の生活を変える可能性があるのかどうかです。
ここに関する限り、それは懐疑的であると言わざるを得ません。
なぜなら、時計の大きさでは、入力デバイスとして音声を利用するしかなく、音声入力は未だ未完成の技術だからです。
時計の大きさはもともと、「Read only」を前提としています。視認できれば十分なのです。
ところが、スマートデバイスはどうしても入力を必要とし、時には複雑なアプリの操作が求められます。
そこに対してスクリーンが小さければ、操作の快適性や効率は落ちるばかりです。
したがって、「Apple watchは時計である」との概念を打ち壊すような形態、例えば平たい紙のようであったり、豆粒のようなものであったり、場合によっては皮膚の下に埋め込む、バイオセンサーのようなもの、そういった「再発明」が時計に含まれていなければなりません。
その点、Apple watchは、既成の概念にとどまっており、再発明と言うには程遠い状況です。
多機能化はメーカーを滅ぼします。
Appleには、多機能ではなく、「再発明」をあくまでも追求してほしい。
私はそう思うのです。