ベゼルレスって正直どうなの?スマホ業界のトレンドについて考える
スマホやパソコンの枠を狭くするベゼルレス。技術の向上に伴い、各メーカーがこぞってベゼルレスデザインを採用するようになりました。特にスマホではベゼルレスがトレンドとなっていますが、ユーザーによっては「使いにくい」という意見も出ています。
ベゼルレスの具体的なメリットやデメリットをはじめ、スマホ業界のこれからについて考えてみました。
この記事を読むと以下の3つのことがわかります。
①ベゼルレススマホのメリットとデメリット
②ベゼルレスデザインのスマホについて
③スマホ業界の今後について
ベゼルレスはいる?いらない?
ベゼルレスは「大きすぎるスマホは嫌!でも大画面が良い!」を叶える
ベゼルとは枠や額縁のこと。腕時計やパソコンの液晶周りの囲いもベゼルといわれますが、最近ではスマートフォン業界でよく聞きます。スマホの液晶周りの枠を極限まで狭くして、どんどんディスプレイを大きくするのが最近のスマホトレンドともいえます。
スマホはパソコンと同等、あるいはそれ以上の機能を持つようになりました。それに伴って電話やLINEだけではなく動画を見るユーザーが増え、画面の大きさが重要視されています。
画面が大きいスマホがいいけれど、持ち歩きや操作を考えるとスマホ自体が大きいのは不便…そう思う人は多いのではないでしょうか。ベゼルレスデザインならスマホの大きさを変えずに画面を大きくできるため、スマホユーザーの希望を叶える画期的な技術なのです。
「ベゼルレスは使いにくい」という声もある
そんなベゼルレスデザインを搭載したスマホはここ数年でどんどん増えています。iPhoneの歴代モデルを見ても、昔のベゼル幅が広いデザインは少し野暮ったい印象を受けます。見くらべてみると、ベゼルレスデザインのほうがスタイリッシュで新しいイメージがありますね。
液晶画面を最大限使えるベゼルレスデザインですが、ユーザーによっては使いにくいという意見も出ています。
まずはベゼルレスにして画面が大きくなったため、スマホに指が当たって誤作動を起こすという点が「使いにくい」と指摘されています。
たとえば片手でスマホを持ちながらもう片方の指で入力する時、スマホを持っている手の指先が触れてしまうと意図しない操作になることがありますよね。ベゼルレスで画面が大きくなったために、操作しない指の置き場所に困る人は多いのではないでしょうか。
ベゼルレス化でスマホに起こるデメリットとは?
ベゼルレスのスマホには、画面割れという最大のデメリットがあります。ベゼルは液晶画面の保護の役割がありますから、保護部分を狭くすると当然強度が下がります。スマホを持ち歩くときにうっかり落とした時、ベゼルレスデザインのスマホのほうが画面割れしやすくなります。
もちろん各スマホメーカーもベゼルレスで強度が落ちることはわかっています。そのためスマホ自体の強度を上げるよう努力はしていますが、やはり繊細な機器なので取り扱いには注意が必要。手帳型のスマホケースなどでスマホを保護するなど対策が必要です。
ベゼルレスのスマホ3選
ベゼルレスは最近のトレンドで、国内外問わずおしゃれなデザインのスマホが多数リリースされています。
OPPOのFind X
2018年に日本に参入したのが、中国のスマホメーカーOPPO(オッポ)。Huawei(ファーウェイ)とトップ争いをするほど中国ではメジャーなスマホメーカーで、特にカメラ機能に注力していることで知られています。
そんなOPPOからリリースされている「Find X」はベゼルレスを取り入れたデザインが特徴。最先端技術を注ぎ込み実現したベゼルレスは、画面占有率が93.8%とほぼ全画面の仕上がりになっています。
参照:OPPO公式サイト「Find X」:https://www.oppo.com/jp/smartphone-find_x/
AQUOSのCRYSTAL DISPLAY
国内のアンドロイドスマホとして人気があるSHARPのAQUOSでも、ベゼルレスが採用されています。クリスタルディスプレイは新開発の液晶パネルと光学レンズ効果を使い、「フレームレス」という構造が取り入れられています。
光学レンズにエッジカットを施すことで、ベゼルレス極限まで追求しているのが特徴。2代の画面で写真を大きく映す「Swipe Pair」など、ベゼルレスを活かしたサービスもリリースしています。(要別アプリ)
参照:AQUOS公式サイト「AQUOS CRYSTAL」:https://jp.sharp/products/aquos-crystal/service/index.html
AppleのiPhone X
ベゼルレスの先駆けともいえるiPhone。iPhone Xでは「オールスクリーン」という表現でベゼルレスが採用されたことで注目されています。iPhone Xでは今まで搭載されていたホームボタンが廃止され、スワイプ操作になりました。
ベゼルレスに力を入れているiPhoneは耐久性にも配慮。「スマートフォン史上最も頑丈」と謳うフロントガラスを使い、アルミフレームは航空宇宙産業で使われるものと同等のグレードを採用。iPhoneユーザーにありがちな「画面がバキバキ」状態にならないよう工夫しています。
参照:Apple公式サイト「iPhone XR」:https://www.apple.com/jp/iphone-xr/display/
スマートフォンはこれからもベゼルレス化が進む?
“ベゼル化競争”が止まらないスマートフォン業界
2015年にiPhone7でベゼルレスが採用されたあたりから、スマホ業界ではベゼルレスがトレンドとなりました。スマホが世に出てから10年ほどの間に技術がどんどん発達して、昔からは想像できない薄さや軽さ、そして大画面のスマホが登場しています。
電子マネーやスマートウォッチとの連携など各社があらゆる機能をスマホに搭載した結果、今ではデザイン面で競争が激化する状況となりました。今ではあらゆるスマホメーカーが「1mmでも狭くする」とベゼルレス化に心血を注いでいます。
スマホがパソコンのような機能を持ち始めたことで、昔の携帯電話のような小さい画面では物足りなくなりました。スマホの「ベゼルレス競争」はこれからも続くかもしれません。
ベゼルレスにノッチレス…大画面にこだわるスマホのデザイン
スマホのベゼルレスに続いて注目されているものが、ノッチレスです。ノッチとは「切り欠き」のことで、スマホ上部のカメラ周りが黒く書けている部分のことをいいます。ノッチレスもベゼルレスと同じく、「画面をもっと大きく使う」という意図で搭載されています。
ノッチレスにすると、スマホに欠かせないカメラの存在がなくなります。最近のノッチレススマホは、カメラをスマホ本体に内蔵してポップアップ形式にしているタイプも登場して注目されています。
iPhone Xはノッチがありますがノッチレスに見える壁紙が出回っており、「ノッチがダサい」というユーザーに喜ばれているようです。「画面をもっと広く使いたい」というニーズが現れていますね。
Appleはオールディスプレイのスマホを目標にしていた
Appleのデザインを務めるジョナサン氏は、とあるイベントで「オールディスプレイのiPhoneを作ることが目標」と話していました。Appleといえばスティーブ・ジョブズ氏のカリスマ的なデザイン性がウリですから、デザイナーも卓越したデザインセンスを持っています。
そんなAppleがベゼルレスを打ち出したことが、トレンド入りを果たしたきっかけともいわれています。「Appleに追いつけ追い越せ」といわんばかりに、ベゼルレス競争が続いている状況ともいえます。
スマホの差別化はもうネタ切れ?
スマホは機能性はもちろんのこと、薄さ・軽さとデザイン性も重要視されます。各メーカーがスマホの売り上げを競った結果、今では差別化が飽和状態になりつつあります。その結果今までのような売り上げを維持するのは厳しく、緩やかに販売台数が減少するという見込みさえあります。
これからのスマホトレンドといえば、「5G」こと第5世代移動通信システムへの対応。5Gが実用されはじめれば、スマホの使い方にも変化が起こるでしょう。
次のトレンドを作るのは、どのスマホメーカーなのでしょうか。
[2019年5月17日アップデート]
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