国内企業のIoT利用率は5.4%。世界のトレンドではすでに「過度な期待のピーク期」と分析
IDC Japanが、国内IoT市場の企業ユーザー動向調査結果を発表していました。
IDCのアンケート調査をした4517社のうち、IDCが定義するIoTの利用企業は245社で、利用率は5.4%でした。
これは前年の調査から0.5ポイント増え、大手の製造業が中心となってIoTの利用率は着実に向上しています。
IoT利用企業の産業分野を4つのセクタに分類してIoT利用率に高い順に並べると
製造/資源セクタの8.5%
流通/サービスセクタが3.2%
公共/インフラセクタが4.0%
金融セクタが3.5%
となっています。
こ製造/資源セクタの率が高いのは、組立製造/プロセス製造分野を中心にさまざまな組み込み機器が、古くからIoTとして活用されてきていることが関係しています。
利用用途としては、業務効率化/コスト削減を目的とした「社内用途」のIoTが全体の8割を閉めており、さらに社外顧客へのサービス付加価値向上/新ビジネス創出を目的とする「社外用途」も徐々に広がってきています。
IoTの導入/運用窓口については、
「事業部門」が約46%
「IT部門」の約32%
となっており、今後、各産業分野に強みを持つ非IT事業者と企業の事業部門が密に連携していくことが予想されています。
今後、日本ではさらにIoT利用が進むことは間違いありませんが、世界のトレンドはすでにピークを過ぎていると言う見方もあります。
IT調査会社のガートナー ジャパンが、「日本におけるテクノロジのハイプ・サイクル:2016年」を発表したとことによると、
AI(人工知能)やIoT(モノのインターネット)、データサイエンスなどは「過度な期待のピーク期」にあると分析されており、今後は期待の反動から「幻滅期」へ次第に移行していくと予想されていて、これまで幻滅期に位置付けられていたクラウドコンピューティングが、本格的な普及段階に突入しつつあるとのとことです。
丁度、2-3年前からマスメディアに取り上げられたAIやIoT、データサイエンスが現在は「過度なピーク」から幻滅期に入ろうとしている時期になっており、いわゆる一般の人々に飽きられれる状態であるということです。
しかし、この時に資本や絶対的に強いアイデアを持っている会社こそが勝ち残るチャンスが来ているとも言えますの、その意味では本物が残ってくるのではないかといます。