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アプリ開発の外注先、AI時代はどうなるのか

AI(人工知能)の実用化とともに、シンギュラリティ(特異点)という言葉をよく耳にします。シンギュラリティ(Singularity)は、技術的特異点のことです。OCRやフラットベッド・スキャナー、シンセサイザーの発明家でもある、レイ・カーツワイル氏によって提唱されました。

いまのところAIは、囲碁やチェスなど狭い分野に強い特化型人工知能(Narrow AI)です。しかし、やがて人間の脳と同じようにあらゆる分野に対応する汎用型人工知能(Artificial General Intelligence:AGI)になります。その後、機械が人類の知能を超えて人間の身体と融合し、2045年頃には現在とはまったく違う社会に変わる未来を予測しています。これがシンギュラリティです。

「SFアニメか?!」と驚くかもしれませんが、レイ・カーツワイル氏はG(Genetics:遺伝学)、N(Nanotechnology:ナノテクノロジー)、R(Robotics:ロボット工学)が進展した「GNR革命」によって、人間と機械が一体化したポスト・ヒューマンになるというシナリオを描きました。

もちろん懐疑的な見解もあります。また、現実と向き合っているみなさんは「それどころじゃなくて、このバグ修正を今日中に終わらせなきゃ怒られちゃうんだよ。未来のことなんて考えていられるかっ!」という状況かもしれません。

しかし、「その仕事、AIに任せたら?」という未来が訪れるとすれば、いかがでしょうか。

外注先はAIという時代も?

音声対話型AIのSiriやAlexaに「スワローズの試合結果は?」と質問すると、即座に回答が得られます。いずれ「明日晴れたらドライブにぴったりの選曲をして、渋滞しそうじゃない海沿いのルートを検索、ネット経由で自動運転のクルマに設定」という風に、IoTと連動して複合的な指示に対応するでしょう。

ということは、音声認識AIでプログラムできるようになるかもしれません。「データベースXからAとBの値を抽出し、Aを最大化する要因をマイニングして抽出、分析結果にしたがってシステム全体を最適化してくれ」といった指示を音声で与えるだけで、あとはAIが自動的にプログラムを組むような未来像です。

AI自体がプログラムのバグをチェックして自己修復したり、必要なプログラムを自己生成したり、プログラマー不在の開発も考えられます。高度な汎用型人工知能によるプログラミングと、AIの機能を熟知したコンサルタントがタッグを組んだ会社が生まれる可能性もあります。

ところで、お客様を困らせる外注先として「コミュニケーション能力が低い」という嘆きがよく聞かれるようです。「これ、できますか?」と相談すると、パブロフの犬のように「できませんね。無理です」と即答するタイプの開発者が多い、と。

要件定義にない仕様を要求するのであれば、お客様にも問題があります。しかし、AIなら「いただいたAの方法では困難ですが、別のBの方法で代替すれば同じ目的を達成できます」と、あらゆる事例を瞬時に検索して、最適な方法を提案できるでしょう(AIではなくても、デキるスタッフなら、そう回答するものですが)。

AIには人間を凌駕した知識量があるので、どれだけ勉強しても人間はAIに追いつけません。コミュニケーション能力の低いスタッフは「あいつ(あの会社)使えないからAIに任せよう」ということになるかもしれません。

落合陽一氏に学ぶ「超AI時代の生存戦略」

では、AI時代に、理想的なアプリ開発の外注先はどのようなものでしょうか。

テレビにも出演されているので、ご存知の方も多いかもしれませんが、「現代の魔法使い」と呼ばれる気鋭の若手研究者、落合陽一氏の著書『超AI時代の生存戦略 ~シンギュラリティ<2040年代>に備える34のリスト』(大和書房、1,300円+税)には、そのヒントが詰め込まれています。この本を教科書として考察しました。

働き方について書かれた章では、今後あらゆることがコモディティ化していくことが指摘されています。コモディティ化というのは、個性を失って差がなくなる状態です。2020年から文部科学省は、小学校のプログラミング教育を必須化しました。したがって、プログラムを組めることは、漢字が書けるのと同様に、誰にでもできることになるはずです。資格自体が無効化するかもしれません。

そこで機械と親和性があり、かつ機械への具体的な命令を人間に向けたコンセプト(概念)に翻訳できる資質のある人材の需要が高まると考えられます。人間には身体と本物の感情があることが人工知能との大きな違いです。バイリンガルのように機械の言語+人間の言語の両方に長けた人材が重宝されるでしょう。バイオテクノロジーで身体を持った機械が登場するまで、この優位性は維持できそうです。

加えて「何のためにアプリを開発するのか」という哲学があること、ニッチな(狭い)分野で圧倒的な優位性と専門性を持つことが重要です。競争相手がいない領域をブルーオーシャンと呼びますが、独自の分野でオンリーワンであることも強みになります。

マーケティングや先端技術を理解し、常に情報発信を

アプリ開発でAIを使いこなし、お客様のマーケティングまで理解するブレインは最高の外注先ではないでしょうか。与えられた要件通りに作り上げるだけでなく、商品開発やプロモーションまでデザインできれば、外注と呼べないスタンスです。

先端技術に対する感性の高さ、常に情報を発信していることも外注先を見極めるチェックポイントです。押さえておきましょう。

 

 

株式会社キャパでは、アプリの企画・開発についてご相談を承っています。

アプリを作りたいので、具体的な提案が欲しい。頭の中にあるアイデアを本当に実現できるのか知りたい。予算内に収まるのか?
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