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スマホアプリの統計情報を管理する(Android編)

スマホアプリを公開した後には、そのまま放置するのではなく、ユーザーの動向を統計情報によって知ることが大切です。具体的には、インストールとアンインストールの数、評価、収益、クラッシュなどの情報を把握します。ダウンロード数が伸びていなかったり、バグが指摘されて評価が低かったりする場合、迅速に対応が必要です。

WebサイトではGoogle Analyticsによって、Webサイトの訪問状況を把握と解析ができますが、同様のことがスマホアプリにも求められます。Android版のスマホアプリの場合、このようなパフォーマンスの解析はGoogleの「Play Console」から確認できます。この概要について解説します。

 

 

AndroidアプリはDeveloper Consoleから公開

 

「既にアプリは登録済み」かもしれませんが、念のため、Google Playでアプリを公開する方法をまとめます。

スマホアプリをGoogle Playで公開するためには、まずGoogle Playのデベロッパーアカウトを作成します。方法は次のわずか4段階で終了します。

1)アカウントの作成
2)販売/配布契約の同意
3)登録料の支払い
4)アカウントの詳細入力

開発者登録を終えた後で、「アプリの登録」「ストアの掲載情報の登録」「価格と販売/販売地域の設定」を行います。ちなみにアプリを登録する際に、「APKアップロード」では「ベータ版テスト」と「アルファ版テスト」も選択可能です。

ストアの掲載情報では、アプリのタイトルと説明の入力が求められます。説明文は4,000文字まで入力できますが、この部分に入れる内容が検索結果に関わります。事前にユーザーが興味を持ちそうな言葉や、アプリの特長などを整理しておくとよいでしょう。

アプリのダウンロード数や利用者を増やすためには、プロモーションに頼るだけではなく、地道ではありますが、公開するタイトルや説明文をよく考慮すべきです。

 

 

パソコンからPlay Consoleを確認する

 

公開したスマホアプリの統計データは「ダッシュボード」と、「統計情報」の2つのページで確認できます。

ダッシュボードは、全体像の把握に適しています。複数の主要な指標について確認することが可能です。統計情報のページでは、特定の2つの期間についての比較や、ディメンションと呼ばれるAndroid やアプリのバージョン、国籍、言語、キャリア(通信会社)といった詳細の確認ができます。

統計データはGoogle Cloud Storageから、CSV形式のファイルでダウンロードできます。このデータを活用すれば、総ユーザー数とインストールユーザー数の時系列の比較にキャンペーンや広告出稿の時期を重ねて、どの施策がダウンロード数やユーザー数の増加に貢献したか効果測定にも使えます。

アプリをダウンロードしても不具合があったりクラッシュしたりした場合は、ユーザーの評価が下がります。そこでアプリのクラッシュ数と1日の平均レビュースコアの推移を比較して、評価の損失を避けるバージョンアップの時期や品質管理の対策を練ることもできます。

評価としては「平均評価」「評価の数」「累計平均評価」の情報が得られます。評価の数が多くても平均評価が低ければ、そのアプリは満足されていません。一方、平均評価が高かったとしても評価の数が少ない場合は、「アクティブに評価しようと行動を起こしたロイヤルティの高いユーザーが少なかった」ことを示します。

評価を高めるために、アプリ内に定期的に評価を促すプログラムを組み込むことも効果的です。ただし、あまりにも頻繁にユーザーに評価を促す場合は逆効果です。どんなに優れたアプリでも、煩わしい操作を要求するとユーザーは逆の評価を下すことがあるので注意すべきでしょう。

 

 

無料と有料、フリーミアムのモデル

 

統計データから「収益」の情報も得られます。このデータの閲覧には、「財務情報の表示」の権限を持っている必要があります。

収益の情報から、選択した期間の総収益(売上高、アプリ内購入、定期購入)の予想売上高(税込みで購入者が支払う金額)、公開以降にどれだけ収益を上げたかという総収益が分かります。また、購入者に対しては、1日のユニーク購入者数、新規購入者数、総購入者数を把握できます。

たとえば定額音楽配信サービスの「Spotify」は無料でも使えますが、月額で定額課金する有料の「Premium」サービスを設けています。無料で使えるとともに、グレードアップした機能を使うときに課金するビジネスモデルを「フリーミアム」といいます。

開発費用などから損益分岐点を考慮し、有料にするか無料にするか、あるいはアプリ内課金によるフリーミアムのモデルにするか、実際にトライアルを繰り返しながら収益性の上がる儲けどころを見極めることがポイントといえるでしょう。このように収益性を検討する上でも、スマホアプリの統計解析情報は重要です。

 

 

 

 
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