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AR開発を可能にするライブラリあれこれ

ARといえば、セカイカメラが初めて注目された2008年でした。ARによって現実世界にカメラを向けるとタグが浮かんで見えるのが話題となりましたが、その後しばらくARは下火になり、2017年にAppleがiOS11にARkitを無償で使えるようにして話題となりました。

そして、VRとともに注目されているARを使ったアプリを作るためのライブラリーを紹介します。

 

 

老舗のライブラリーARToolKit

 

ARToolKitは、C言語で書かれたARのライブラリーです。
1999年に発表され、ARのライブラリーとしてはメジャーな存在です。当初は、マーカーを使ったARのみに対応していましたが、現在ではマーカーレスのARアプリも作成することができます。

ARToolKitには複数のパッケージがあり、ARToolKit for Unityであれば、WindowsOS、MacOS、iOS、AndroidOSに対応したアプリを割く英することができます。

当初は有料だったARToolKitですが、2015年に販売元のARToolWorks社が買収されたことによってオープンソース化されています。

 

 

マーカーありARでは有名Vuforia

 

Vuforiaは、マーカーありのARアプリを作成する場合によく使われるライブラリーです。
Unityからも使うことのできる無料のライブラリーで、無料で利用することができるのが特徴です。

また、マルチプラットフォームにも対応しています。
無料で利用できることや、Unityからも使うことができるという点で、多くの開発者が利用しているライブラリーとなっています。

 

 

日本人開発の高性能ARライブラリーKudanAR

 

日本人創業者がイギリスで立ち上げた企業が開発しているのが、KudanのKudanARです。

KudanARは、マーカーレスのARアプリを作成することができますが、非常に高性能なのが特徴です。

 

単眼カメラでSLAMを実現

 

スマホなどの単眼カメラでも、カメラに映る対象物の距離を測定することができます。
これによって、ARの対象物をより最適なサイズで表示することができるようになっています。
この対象物の距離を測定する機能を「SLAM」(simultaneous localization and mapping)といいますが、Vuforiaにはこの機能は搭載されていません。

 

環境を考慮に入れたAR表示が可能

 

ARでコンピュータが作成したオブジェクトを現実空間に表示させると、光の反射や影などが現実の環境と異なり、違和感を感じます。
KudanARにはGPS、コンパス、時刻、天気情報などから、その場の太陽光を推定して、オブジェクトの表示を行う機能があります。

自動車や建物といった、太陽の光を受けるオブジェクトを自然に配置することができるわけです。

嬉しいことに、個人での利用では無償でこのライブラリーを使用することができます。

 

AppleのARkit

 

AppleがiOS11に搭載したARkitはもちろん無料で利用することが可能です。
マーカーレスのARアプリを作成することができ、Apple製品に最適化されているだけあって安定性は抜群です。

このARkitはAppleが買収した有名なドイツのAR企業であるMetaio(メタイオ)の技術が使われていると考えられます。
ARkitもKudanARと同様にカメラのみで、ものの距離を測定する機能を持っていますので、かなり高機能な部類と考えられます。

 

 

まとめ

 

今回紹介したもの以外にも、Googleとレノボが共同で開発している「Tango」は専用の端末と深度センサー搭載したカメラを搭載していて、HoloLensに対抗することができうる高度なARアプリが作成可能と言われています。

そのほかにもライブラリーはたくさん公開されているので、気にいるものをじっくり探してみるのもいいかもしれません。

 

 

 

 

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