これでわかる!iPhoneでの「Googleレンズ」の使い方
「Google レンズ」とは、AIを活用した画像検索サービスです。一枚の写真から、その中に写っているものの情報を認識して、被写体の画像検索やテキスト情報の読み込みが行えます。Google開発の機能ですがAndroidだけでなくiPhoneでも使え、その用途もさまざまです。
この記事でわかることは以下の3点です。
1.「Google レンズ」とは何か
2.iPhoneでの使用方法
3.おすすめの便利な使い方
▽Googleのスマホについてはこちらをどうぞ
『Google レンズ』とは何か?
「Google レンズ」とは、自分で撮った写真や画像の“被写体”について画像から情報を調べることができる機能です。名前のわからない物について調べたいとき、検索するキーワードを必死に考えたりしなくても、その写真があればすぐに検索ができるのです。AIによる画像分析で、写っている場所、製品情報やテキストなどのさまざまな物を自動で認識してくれます。例えば上の図のように、町でたまたま見かけた花でも、すぐに名前や育て方まで調べることができます。画像内のテキスト認識もでき、画像検索のみでなく幅広い使い方ができる優れモノです。Googleの開発機能ですが、AndroidだけでなくiPhoneでも使えます。iPhoneでは「Google フォト」アプリとの連携で写真から検索ができます。
画像内テキスト取り込みや詳細検索ができる
Google レンズの機能は主に以下の3点となります。
・被写体の画像検索を行う
一枚の写真の中から、例えば動物や植物、料理や製品などを自動で認識して画像検索ができます。商品のパッケージから製品情報を検索したり、美術作品の写真から作者や歴史などの情報を検索したりすることも可能です。
・スポット情報を表示する
観光スポットなど場所の画像では、そのスポットの内容や口コミ評価、営業時間などの詳細情報を見ることができます。
・テキスト情報の読み込みと取り込みを行う
画像内に含まれるテキストを認識し、テキスト情報として取り込みます。取り込んだテキスト情報で、そのままGoogle検索もできますがその他にクリップボードにコピー、SNSなどでの共有操作ができます。コピーしておけばその後メモなどに張り付けるときに便利です。
電話番号やメールアドレスなどの連絡先情報であれば、iPhoneのアドレス帳に追加することができます。また、イベントチラシであれば、カレンダーにスケジュール追加をすることができます。
iPhoneでの使用方法!正しく認識されるのか?
Googleフォトアプリを使う
iPhoneでGoogle レンズを利用するには、まず「Google フォト」アプリをダウンロードして使います。
Google フォトアプリで、東京タワーの写真を見てみましょう。写真を表示すると下部のメニューにレンズのアイコンがあります。図中の黄色い丸で囲った部分です。
このレンズアイコンをタップするだけで画像検索が行えます。
右の画像は検索結果です。東京タワーであると正しく認識されました。「東京タワー」に加えて「芝公園」と表示されています。このように、付近のスポットの情報も見ることができます。
この検索結果をタップすると、Googleでの検索結果画面を表示でき、そのスポットへの経路や公式Webサイトなどの情報を調べることができます。普段行かないところへ出張したときや、旅行の際に役立ちそうです。
▽Googleフォトについてはこちらもどうぞ
画像認識の精度は?
さてここで気になるのが、AIの画像認識の精度です。上で調べた東京タワーと似たような、タワー状の他の建物でも正しく検索できるのか試してみました。
その結果、同じ赤と白の鉄塔であるさっぽろテレビ塔も正しく認識されました!また、この写真のようにタワーの下の部分が多少隠れていても大丈夫なようです。
しかし、メインの建物の大部分が隠れていたり余計なものがあまりに多いような画像では正しく認識されないことがあるので、検索元の写真選びには注意が必要です。
料理のメニューは要注意!
検索元となる写真は何の写真でもよいのですが、場合により、検索結果が日本語で表示されないことがあります。
特に料理などの写真では、見た目が似ているメニューが世界中に多数存在しているためか、画像認識が間違っていて外国語の検索結果となってしまう場合が多いようです。ステーキの写真をGoogle レンズで検索したら、どこの国のものかわからないエキゾチックな料理が検索結果に表示されたりします。今後の機能改善に期待しましょう。
今後はリアルタイム検索も可能に!
「Google レンズ」は精度に若干の誤差があるとはいえ、かんたんに検索ができる便利な機能です。
Google レンズはGoogleの開発機能であるため、Android端末ではGoogleアシスタントに組み込まれているなど、より使いやすくなっています。一部のAndroid端末ではカメラを向けたらすぐにリアルタイムで画像検索が行えます。
2018年12月現在、これらの機能はiOSに対応しておらず、iPhoneでカメラとの連携はできません。しかし、iOS対応予定はGoogleからすでに発表されているので近々使えるようになるでしょう。
ビジネスパーソンにおすすめの使い方
画像検索といっても、用途はさまざまです。ここでは、忙しいビジネスパーソンに便利な使い方を紹介します。
名刺管理
今まで名刺管理といえば、専用のデバイスでスキャンしたり名刺管理用ソフトウェアを使ったりして情報を取り込む必要がありました。しかし、Google レンズを使うとそういった特別なツールを使わず、いつでもどこでも名刺の取り込みが可能になります。
テキストの取り込み操作もかんたんです。
名刺の画像にてレンズアイコンをタップすると、テキスト範囲がフォーカスされます。このテキスト範囲を選択するだけで、連絡先の追加やメールの送信ができます。カレンダー機能との連携もできるので、次回の打ち合わせのスケジュールをすぐにカレンダーに登録することも可能です。
本のレビュー調査
スキルアップのためのビジネス本や資格の参考書など種類がたくさんあって選ぶのが大変なとき、本の表紙の画像からすぐに概要を知ることができます。
長い書名をいちいち検索画面で入力しなくてもよいのでとても便利です。検索結果から読者のレビューを調べることもでき、本選びの強い味方になります。
実際使ってみた結果、名刺管理や本カバーの検索などで活字のテキスト認識はほぼ問題なくできました。なお、手書き文字に対しては、認識間違いが起きることがあります。乱れた字では正しく認識されないので、手書きメモを取り込みたいならばメモを書く段階からきれいな字を書くように心がけなければいけません。
町で見かけた猫の種類もわかる?
近年の猫ブームで、日々の癒しに猫の写真を見る人も多いことでしょう。Google レンズで、猫の種類も判別できます。
ちゃんと種類が候補表示されました。アメリカン・ショートヘアかヨーロピアン・ショートヘアかは、人間でも一目ではわからないくらいの微妙な差ですよね。
なお、同じネコ科で他の動物はどうでしょうか。動物園で写真を撮って試してみました。
ライオンの雌の写真なのですが、ライオンとタイガーのハーフで一時話題になった「ライガー」と認識されました。同じネコ科といえども、町で見かけることのない動物に関しては精度が落ちるようです。
まとめ
・「Google レンズ」は手元の写真からすぐに画像が検索できる機能
・iPhoneでは「Googleフォト」アプリ内で使えるが今後Google検索にも組み込まれる予定
・テキスト情報の取り込みができて名刺管理などに便利に使える
この機能を使ってみた結果、場所情報の認識精度が高く、近隣の情報が見られるので普段行かないところへ外出した時などに便利だと感じました。テキストの取り込み機能が優秀なので、こちらをメインに使っても良さそうです。
犬や猫など身近で検索頻度の高そうなものについては精度が高いようですが、料理やあまり検索されない動植物の精度はまだ課題有りといったところでしょう。
iPhoneでは、Googleフォトを起動するだけで使えるのでそう手間というほどでもないのですが、カメラ連携すればより便利になります。Googleの速い対応を期待します。
(アプリの情報は2018年12月25日時点のものです。)
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