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Google WearOSを最新バージョンにアップデートする方法

スマートウォッチ分野では圧倒的なシェアをいまだにキープし続けているApple Watchは、iPhoneとの親和性の高さもあって良好なユーザー体験を提供しています。一方、Android系のOSとしてGoogleが提供しているWearOSについては、機種ごとにバージョンが異なるなど、ややユーザーにとってわかりにくいところもあるようです。今回はWearOSについてバージョンアップの方法などをまとめてみました。

この記事でわかること
・WearOSのアップデート方法など
・最新のOSにすることによるメリット
・今後の進化に大きな期待ができるWearOS

WearOSは10%程度のシェアにとどまる

2019年時点でのある調査では、米国内でのWearOSのシェアは10%程度にとどまっているということです。Apple Watch(WatchOS)に比べてユーザー数が少ないため、何か困ったことが起こった時に気軽に聞ける友人が近くにいないということがありえます。1990年代にMacユーザーだった私もまさにそういう体験をしており、豊富な情報があるWindowsユーザーが少し羨ましかった覚えがあります。*注1

現代では幸いなことにインターネットの発達によって、必要な情報は自分で探すことが容易になりましたが、自分で探すのがちょっと苦手と言う人も少なくありません。今回の記事はそのようなWearOSユーザーに、ハウトゥー形式でOSのバージョンアップ方法について解説していく予定です。ぜひご活用ください。

WearOSバージョンの確認方法

Android系の場合、端末によってWearOSのバージョンが異なります。まずはWearOSのバージョンを確認してみましょう。

1 画面を上から下にスワイプ、上部にある歯車アイコンをタップ
2 「設定」メニューを下にスクロールして「システム」をタップ
3 「システム」メニューを下にスクロールして「端末情報」をタップ
4 「端末情報」メニューの「バージョン」をタップ

これで、自分の端末の現在のWearOSのバージョンが確認できます。バージョン情報が2種類表示されますが、上側にある「Wear OS by Google」がスマートフォン側のシステムバージョンで、下部にある「ホームアプリ」がスマートフォン側の連携アプリのバージョンとなります。*注2

最新バージョンにアップデートする方法

WearOSは最新バージョンにすることで機能をフルに利用することもでき、セキュリティの面でも安心です。基本的に自動でアップデートを行いますが、手動で最新バージョンにする方法をご紹介します。前述したバージョンの確認方法と途中までは同じ手順です。

1 画面を上から下にスワイプ、上部にある歯車アイコンをタップ
2 「設定」メニューを下にスクロールして「システム」をタップ
3 「システム」メニューを下にスクロールして「端末情報」をタップ
4 「端末情報」メニューの「システムアップデート」をタップ

あとは勝手にバージョンチェックを行い、自動的にダウンロードとインストールが開始されます。アップデートが無事完了したら画面に「最新の状態です」と表示されます。

バージョンアップの時に注意しておくこと

アップデートを実施する時には以下の点に注意しておきましょう。

◯充電しておくこと
充電が不十分な状態ではダウンロードできたとしても、インストール作業が停止してしまうことがあります。十分に充電をしてからアップデート操作をしましょう。

◯Wi-Fi接続をする方が早い(端末によって異なる)
Bluetoothでスマートフォンと接続している状態だと、スマートフォン側のインターネット通信からデータのダウンロードを行います。その場合、かなり遅くなってしまうことが多いようです。ですから、スマートウォッチが単独でWi-Fi接続可能な場合は、Wi-Fi接続を利用する方が良いでしょう。

Google Playからアップデートする方法

GoogleのWearOS端末の場合、アプリの更新は初期設定で自動更新がONになっています。Wi-Fi環境が問題なければ夜間などに自動でアップデートし、常に最新の状態を保つのが普通です。しかし、何らかの原因で自動的に更新されていないこともあるようです。そのような時は、Google Playメニューからも、インストールしてある全てのアプリを以下の手順でアップデートすることができます。

1 「Playストアアプリ」を開く
2 「マイアプリ」をタップ
3 「アップデート利用可能」(Update Available)ならば、個別にアプリを選択してアップデートするか、「全てを更新」(Update All)をタップする。

もし、「アップデート利用可能」と表示されなければ、全てのアプリが最新の状態ですからアップデートの必要はありません。*注3

もちろん、利用しているスマートウォッチが古い機種の場合などは、最新のOSに対応してないこともあります。Android系の場合、非常に多くの端末がリリースされているため、端末ごとに対応するバージョンも異なっています。Google Playを確認してみると、「サイズ」「現在のバージョン」「Android要件」の各項目が「デバイスにより異なります」となっています。注4

Google WearOSは、iOS端末と連携するスマートウォッチでも利用することができます。App Storeからダウンロードできますが、iPhone利用者はAndroidと比べて利用できる端末の種類やOSのバージョンがわかりやすいのがいいですね。現時点でiOS10.3以降のiPhone、iPad、およびiPod touchに対応し、WearOSのバージョンも3.21.7になっています。
注5

完成度はWatchOSが優位との評価。これからの機能向上に期待

ちょっと面白いのは、Google PlayとApp Storeでの評価がかなり異なる点でしょうか。Google Playでのユーザーの評価は「4」、App Storeの方では「1.6」とかなりの差が出ています。レビューをみると、どちらも辛口の評価が目立っているようです。

◯Google Playの評価

◯App Storeの評価

Appleユーザーの場合であれば、「iPhone+Apple Watch」の組み合わせとの比較になってしまいそうですが、同じメーカーがデバイスもOSも提供しているため、Android系よりは操作に優位性があります。非常に多くのサードパーティからリリースされている、スマートフォンとスマートウォッチの両方で機能チェックすることは不可能ですから、これはある程度仕方のないところです。

これから、WearOSが搭載されたスマートウォッチの購入を検討している方なら、自分の端末の組み合わせと同じユーザーレビューなどを参考にされると良いでしょう。ただし、2019年にスマートウォッチメーカーを買収するなど、スマートウォッチ分野に多額の投資をしているGoogleは、WearOSの機能の充実にも継続的に取り組んでいますから、今後のバージョンアップでは、評価が徐々に向上していく可能性は高いのではないかと思われます。*注6

最新のOSにすることによるメリット

OSを最新バージョンにすることで、新しく実装された機能を利用することができます。特にGoogleは、今後WearOSにフィットネスやヘルストラッキング機能を追加することで、強化していくことが予想されています。これはGoogleが実施したユーザーエクスペリエンス調査プログラムにおいて、今後追加が望まれる機能についてユーザーの意見を広く求めていることなどからもわかります。現在は、WearOS上で動くGoogle Fitというアプリがこの分野に位置しますが、まだ機能的には十分とは言えません。*注7

イースターエッグなども楽しめる

昨年はWearOSのイースターエッグ機能である「ドラムシンセサイザー」が発見されたことが話題になりました。イースターエッグとは「隠されたアプリやメッセージ」などのことで、通常の操作では表示されない機能です。Wear OSのフラッシュライトアプリで、画面をダブルタップした後に長押しする操作をすると、「ドラムシンセサイザー」が起動します。こうしたちょっとしたガジェットも最新のOSを楽しむ一つのポイントです。

バッテリー消費時間やセキュリティの向上

インターネットに接続できる端末であるスマートウォッチにも、セキュリティの問題は重要です。PCやスマートフォンと同様に最新のOSにすることによって、このような脅威についても軽減することが可能です。また、機種によって異なりますがバッテリー消費時間が向上するなどの効果も期待できますのでOSは常に最新の状態にしておくよう、気を使いたいものです。*注8

今後の進化に大きな期待ができるWearOS

Android系のWearOSは、Google PlayまたはiPhoneとの連携用としてはAppleのApp Storeからダウンロードできるようになっています。最近になって、GoogleがWearOSアプリを、SamsungのGalaxy Storeに導入していることがわかりました。これは中国国内などGoogle Playを利用できないか、または好んで利用しない層に向けてチャンネルを広げる意味があると考えられています。

スマートウォッチのメーカーであるFitbitの買収や、今後独自のスマートウォッチを開発し市場に投入するという噂まで含めて、Googleがこの分野に大きな関心を持って取り組んでいることは明らかでしょう。そのため、現在のところAppleのWatchOSから大きく引き離されているシェアを挽回するため、WearOSのブラッシュアップも積極的に進める可能性が高いと思われます。こうしたことから、WearOSは現時点でまだ発展途上のOSであると言え、今後の進化に大きな期待はできると思います。*注9

【まとめ】
今回はGoogleのWearOSについて、バージョンアップの方法などについてまとめてみました。完成度としては、Appleの強力なエコシステムが機能しているWatchOSの方に軍配が上がりますが、多くのメーカーからリリースされている多種多様な機種を選択できるなど、WearOSにも良いところはたくさんあります。Apple WatchがiPhone一択になってしまうのに比較して、有名ブランドメーカーが出しているハイセンスなスマートウォッチと、Android端末を組み合わせることで、個性を出すこともできます。
まだ成長の余地があるウエアラブル端末分野は、これからも魅力的な製品が数多く投入されると予想されますので、今後も目が離せなくなりそうです。

■参考文献

注1
9TO5 Google “Wear OS makes up roughly 10% of the US smartwatch market according to new report”
https://9to5google.com/2019/02/13/wear-os-smartwatch-market-report/

注2
Wear OS by Google ヘルプ 「アップデートを確認する」
https://support.google.com/wearos/answer/6321140?hl=ja
快適スマートウォッチ生活 「WearOSのバージョンアップの方法」
http://smartwatch.studio-roco.net/2019/09/24/wearos%E3%81%AE%E3%83%90%E3%83%BC%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%83%B3%E3%82%A2%E3%83%83%E3%83%97%E3%81%AE%E6%96%B9%E6%B3%95/

注3
SMAWELL Magazine 「【保存版】Google Wear OSのアップデート方法」
https://thesmartwatch.info/google-wear-os-update/

注4
Google Play 「Wear OS by Google スマートウォッチ」
https://play.google.com/store/apps/details?id=com.google.android.wearable.app&hl=ja

注5
App Storeプレビュー 「Wear OS by Google – スマートウォッチ」
https://apps.apple.com/jp/app/wear-os-by-google-%E3%82%B9%E3%83%9E%E3%83%BC%E3%83%88%E3%82%A6%E3%82%A9%E3%83%83%E3%83%81/id986496028

注6
9TO5 Google 「GoogleがFitbitを21億ドルで購入し、「Wear OSにさらに投資する機会」」
https://9to5google.com/2019/11/01/google-fitbit-acquisition/

注7
9TO5 Google “Google hints at new health features on Wear OS in detailed survey
Ben Schoon”
https://9to5google.com/2020/02/27/wear-os-health-survey-google/

注8
engadget 日本語版 「Wear OSのイースターエッグことドラムシンセが発見 オリジナル演奏が可能」
https://japanese.engadget.com/jp-2020-03-01-wear-os.html

注9
9TO5 Google “Google brings Wear OS app to Samsung’s Galaxy Store”
https://9to5google.com/2020/03/09/google-wear-os-samsung-galaxy-store/

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