スマホの有機ELディスプレイってすごいの?わかりやすく解説します
今まで液晶画面が主流のスマホ業界に、「有機EL」が参入してきました。実は有機ELは10年ほど前から存在していた技術でしたが、現在のスマホユーザーのニーズを満たす条件がそろっており各メーカーが採用をはじめています。
「有機ELってなに?」「自分も買い替えたほうがいいの?」という方に向けて、有機ELの特徴や重さ別におすすめの有機ELスマホをご紹介いたします。
有機ELって今までのスマホと違うの?
有機ELと液晶画面の違い
違いその①必要なパーツの多さが違う
有機ELと液晶は映像を映し出す方法が違います。液晶画面は映像を後ろから照らすバックライトや液晶シャッターとったパーツの存在が不可欠です。
つまり、液晶画面は必要なパーツが多くスマホに厚みが出てしまうんです。例えばXperiaは人気がありますが、液晶であるXperia XZ2は「厚み」に関してユーザーから不満がありました。
一方有機ELは自分で発光できるので、バックライトなどのパーツが不要です。その分薄くてスタイリッシュなスマホが作れるのです。Xperia XZ3では有機ELを取り入れて薄型化しており、ユーザーからも評判が高いです。
違いその②画面がはっきりキレイになる
液晶画面はバックライトで映し出す仕組み上、色が混ざってしまいぼやける特徴があります。それに対して有機ELは色が混ざることがなく、くっきりと鮮明な画像になるのです。
有機ELは最新技術ではない
じつは、有機ELの技術は最新ではありません。10年ほど前からテレビでも使われています。ではなぜ今になってスマホに使われるようになったかというと、今のスマホユーザーのニーズを満たすのに、有機ELがぴったりだからなんです。
有機ELスマホのメリット4つ
消費電力が少なく充電長持ち
スマホにとって充電は命ですよね。ちょっとゲームをしたり動画を見たりすると、あっという間に充電が減ってしまいます。じつはスマホの充電が減りが早くなってしまうのは、「液晶画面のバックライト」が大きな原因となっています。
だからといって画面を暗くすると見えづらくなり、ユーザーが不便と感じる理由の1つでした。
以前の有機ELは消費電力が多かったのですが、今ではしっかり改良されています。有機ELスマホは従来の液晶スマホに比べて消費電力が30%ほど少なくなっているので、充電も長持ちするのです。
大画面のスマホでも軽量
現代のスマホユーザーにとって、スマホで電話やメールしかしないという人はいないでしょう。スマホは手軽なパソコンといった位置づけで、調べものや仕事に活用している人が多いです。そのため、小さい画面では物足りないという人も多いはず。
かといって画面が大きいスマホは重量も増えるので、持ち運びがしんどくなります。「スマホは大きい画面がいい。でも重いのは嫌だ」という相反するスマホのニーズを満たすのに、有機ELは一役買ってくれるのです。
スタイリッシュなデザインが可能
有機ELは画面が湾曲しても、画像がゆがみません。そのため、GALAXYシリーズのedgeのように、サイドを湾曲させたデザインにもできるのです。また、液晶スマホでは避けられない「ベゼル」という画面の周りにある枠の部分はどうしてもやぼったくなりますが、有機ELスマホならベゼルレスデザインもできるので、すっきりとスタイリッシュなデザインができるのです。
ブルーライトが少ない
眼精疲労や不眠の原因になると何かと問題視されるブルーライトは気になるものの、スマホユーザーにとっては避けられません。「仕方ない」と諦めている方もいることでしょう。
有機ELスマホなら、明るさの調整がしやすくブルーライトの量が液晶スマホより少なくなるので、その点も大きなメリットとなります。
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有機ELスマホのデメリット3つ
「焼き付き」が起こる
焼き付きとは、発光している素子が劣化して色が定着し、画面に焼き付いてしまうことです。スマホを長時間同じ画面のまま放置していると、焼き付きが起こりやすくなります。
焼き付きは素子の劣化なので、1度焼き付きを起こすと残念ながら戻すことはできません。この焼き付きの部分は、液晶スマホにはないデメリットとなります。
焼き付きを防ぐ方法はないの?
スマホの設定を変えることで、有機ELの焼き付きを防ぐ方法がいくつかあります。まずは画面の輝度ですが、なるべく低輝度に保つようにしましょう。設定のディスプレイ調整で行うことができます。
また、画面の自動ロック時間も30秒~1分程度と短い時間にしておくことをおすすめします。あとはゲームや動画を長時間一時停止にしない方法や、画面をこまめに消す方法などがあります。
つまり、静止画を長時間つけっぱなしにしないことが、有機ELスマホの焼き付きを防ぐポイントとなります。
有機ELスマホの寿命は液晶スマホの約半分
先ほどご紹介したように、有機ELスマホは一度焼き付きを起こすと自分で直すことはできません。そして有機ELスマホは、液晶スマホの半分程度しか寿命がないといわれています。
3年程度で劣化を感じることもあるようですが、スマホは2年も使うと画面の劣化より前にバッテリーの劣化を感じることが多いですよね。
つまり、液晶スマホだからといって確実に有機ELより長持ちするわけでもないので、大きなデメリットではないでしょう。
結論:有機スマホに変えるべきなのか?
有機ELのスマホはこんな人におすすめです。
充電をとにかく長持ちさせたい人
動画やGoogleマップなど電池を消費しやすいスマホの使い方をしている人で、「モバイルバッテリーでも足りない」というくらい電池を消耗する人は、有機ELスマホがおすすめです。
スマホの軽さにこだわりたい人
最近はスマホ決済によるキャッシュレス化が進み、「外出はスマホ1つで手軽にしたい」という人も増えてきました。有機ELスマホなら液晶スマホより薄くて軽いので、より身軽に外出できます。
最新ガジェットやスタイリッシュなデザインをこよなく愛する人
有機ELなら、液晶ではできなかったような薄いデザインやベゼルレス、さらにサイドを湾曲させた新しくスタイリッシュなデザインが可能です。デザイン重視や最新のスマホに目がない人にも、有機ELスマホがおすすめです。
【重さ順】おすすめの有機ELスマホつ
1位:SHARP「AQUOS zero」(約146g)
2018年冬に発売予定のAQUOS zeroは、6.2インチという大画面ながら重さ約146gと軽く、「世界最軽量」といわれています。有機ELスマホだからこそできる湾曲したディスプレイを採用しており、人の指の動きにスムーズに沿ってくれます。
ほかの部分もマグネシウム合金やアラミド繊維といった軽量な素材にこだわり、「軽さ」をとことん追求したスマホとなっています。
公式サイト:http://www.sharp.co.jp/k-tai/
2位:サムスン「Galaxy S7 edge 」(158g)
有機ELの特徴を活かしサイドがベゼルレスになっており、さらに丸みを帯びています。有機ELで消費電力が抑えられることを活かし、電源を切っていても画面に時間を表示する「Always On Display」という機能が搭載されています。
Galaxy S7 edgeは握りやすい3D成形ガラスが評価されて、2017年にiFデザイン賞を受賞しています。
公式サイト:https://www.galaxymobile.jp/galaxy-s7-edge/
3位:Apple「iPhone X」(約174g)
iPhone8で有機ELが採用されるといううわさもありましたが、結局有機ELが採用されたのはiPhone Xでした。有機ELには「Super Retina」というものが採用されており、公式サイトでは「業界の中で最も正確な色」と表現されています。
強靭なガラスと医療現場でも使われているステンレススチール製フレームで、高い耐水性を実現しています。
公式サイト:https://www.apple.com/jp/iphone-xs/display/
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