iPhone 2が存在しない理由を知れば、第8世代のiPhoneがiPhone Xであることも理解できる
Appleは昨年9月、2種類の新型iPhoneを発表しました。
iPhone 8と、フラッグシップモデルとして発売されたiPhone Xです。
iPhone 8はiPhone 7の次世代機「8」と理解できますが、iPhone Xは9ではなく「X」(エックスではなく公式にテンと読みます)です。
どうしてこんなことになっているのでしょうか?
実は、iPhoneのナンバリングがジャンプしたのは初めてではありません。
みなさん「iPhone 2」って聞いたことありますか?
聞いたことないと思います。
なぜならば存在してないからです。
iPhoneの2世代目の製品は、「iPhone 3G」です。
なぜ「iPhone 2」と名付けれらなかったのでしょうか?
当時のアップルの他製品のラインナップを見るとそのヒントがあります。
当時アップルで一番ヒットしていた製品はiPodでした。
そのiPodにも「iPod 2」は存在しません。
2014年に販売終了するまで6世代まで製品が発売されましたが、いづれも「iPod」として発売され、最後の第6世代のみiPod classicと名付けられました。さらに兄弟製品として、iPod mini、iPod shuffle、iPod nano、iPod touchも発売されました。
また、当時のMacの4つの主力製品、iMac、iBook(後のMacBook)、Power Mac(後のMac Pro)、Power Book(後のMacBook Pro)も、「2」は存在しません。
iMacは全ての世代で「iMac」として発売され、それ以外の製品も例えばPower Mac G3やPower Book G4などと、CPUプロセッサから由来する名称を与えられていました。
というわけで、アップルはもともと製品をバージョンアップしても、原則的に2,3,4などの単純なナンバリングを名称に使用することはなかったのです。(例外として、創業期のApple Ⅱ、Ⅲがある)
その通例通りに、iPhoneの2世代目は、iPhone 2ではなく、iPhone 3Gと名付けられたのです。
ちなみに「3G」とは携帯の3Gネットワークが由来です。
現在はLTEなど4Gネットワークですが、2世代目のiPhone 3Gの時、はじめて当時最新の3Gネットワークに対応にしたことで、それをそのまま名称に採用したのでした。
さて、とは言ってもやっぱりiPhoneに関しては、iPhone 2がないことに違和感があるのは、iPhone 3GSの後に「iPhone 4」がリリースされ、それ以後iPhone 5、6、7と続いていったからでしょう。
ここにジョブズマジックがあります。
実際、iPhone 4は第4世代ではなく第3世代のiPhoneです。
参考に歴代のiPhoneの世代を記すと下記のようになります。
初代→iPhone
第2世代→iPhone 3G、iPhone 3GS
第3世代→iPhone 4、iPhone 4S
第4世代→iPhone 5、iPhone 5s、iPhone 5c、iPhone SE
第5世代→iPhone6、iPhone 6s
第6世代→iPhone7
第7世代→iPhone8
iPhone 4は、半ば強引に意図的に「4」と名付けたのです。(実際はiPhone 3ですが、3Gと被るため4にした)
しかし、今思えばそれまでのアップルののネーミング方針をあっさり捨てさり、iPhone 4と名付けたことは大正解だったと思います。
なぜならば、それ以降ほぼ毎年のようにバージョンアップが行われ、例えば「iPhone 5が6になる」と聞いただけで、誰もが新しいiPhoneが出ると理解できるようになったからです。
事実、それだけで世間で話題になりました。そのマーケティング効果は計り知れません。
そして現在、敢えて言うならば第8世代のiPhoneが「iPhone X」と名付けられました。
これはつまりiPhone 4から続いてきたナンバリングを意図的に捨て去ったことを意味します。
アップルは今までもヒット商品の名称を自ら捨て去った歴史があります。例えばiBookやPowerBookは、現在それぞれMacBookとMacBook Proとなっています。
それは旧世代の良さは生かしつつも、新たなステージに入ることの宣言でもありました。
iPhone Xは、新たなiPhoneの流れを作ろうとしているアップルの決意の現れとも言えるのです。
でも、まさか次世代機がiPhone X2となったりはしないでしょうね(笑)
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