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【業務効率化】RPA導入における準備の重要性と具体的なステップ

ここ2~3年、業務効率化の旗頭的な存在として注目されているRPAは、「目新しい技術」から「使えるツール」として成熟しつつあります。しかし、新しい仕組みの導入には、相応の準備が必要になるものです。これはRPAも例外ではありません。

そこでこの記事では、RPA導入の準備を理解できるよう、以下2点を解説しています。
・なぜRPA導入には準備が必要なのか
・RPA導入における具体的な準備

 

なぜRPA導入には準備が必要なのか

冒頭でも触れたように、RPAのような新しいツール/ソリューションの導入を成功させるには、「準備」がとても大切です。ではなぜ準備が大切なのでしょうか。それは以下2つに集約できるといえます。
・RPA導入にかかるコストを小さくする
・新しい仕組みに対する心理的な不安を取り除く

企業が業務効率化や自動化のために新しい仕組みを導入するときには、様々なコストがかかります。特に「業務フロー/プロセスの見直し、再設計」にかかるコストは軽視できないものになるでしょう。
例えばERPパッケージなどでは、パッケージ導入と業務プロセス改革(BPR)をセットで行うのが通例でした。しかし「業務フロー/プロセスの見直し、再設計」にプロジェクトのリソースを割かれるあまり、その後の導入・開発フェーズを圧迫する例も少なくありません。

これはRPAでも同じことがいえます。RPA導入前に「業務フロー/プロセスの見直し、再設計」を行っておけば、導入・開発フェーズがスムーズに進み、結果的に導入コストを圧縮することができるのです。
また、現場の社員には多少なりとも心理的な抵抗が発生します。特にRPAで自動化する業務は「ルーチンワーク」が多いため、実際に手を動かす社員が不安を感じる可能性があるでしょう。

現場社員の不安は、体感的に「新しいツールに慣れる労力」を肥大化させやすく、士気やモチベーションの低下につながりかねません。しかし、事前にRPAの導入効果やその目的・効果を周知徹底しておけば、現場社員の心理的抵抗は小さくなります。
例えばRPAによってルーチンワークから解放された社員を、より付加価値の高い業務に従事させれば、社員のスキル、キャリア向上に役立ちます。これは企業と社員の双方にとって、大きなメリットです。こういったメリットを事前に周知することも、RPA導入における準備のひとつといえるでしょう。

 

RPA導入における具体的な準備

では実際にRPA導入における準備を、より具体的に紹介していきます。RPAの導入では、主に以下3つのステップに従い、準備を進めると良いでしょう。

1.BPR(=業務の棚卸、フロー/プロセスの再構築)

まず、業務の棚卸(どの部門がどういった業務を行っているか)を行います。さらに業務フロー/プロセスを見直し、その中からRPAによって自動化できそうな業務を特定します。例えば期間システムに対する伝票登録や、問い合わせ履歴の登録など「手作業」にこだわって特定するのもひとつの方法です。また、その手作業にどの程度の労力がかかっているかを数値で把握できるようにしたいところです。

いわゆる「工数の可視化」ですね。工数の可視化ができていると、RPA導入後の効果を測定しやすくなるというメリットがあります。

2.現場に適合するRPAの見極め

RPAには国内外含めて約8つのメジャー製品があります。これらはそれぞれ動作環境や機能、強み(得意とする業務)が異なります。そのため、自社の業務に適したRPAの見極めが重要です。ちなみに、2018年時点での”日本製”メジャー製品は、以下の3つです。

Biz Robo!/Basic Robo!(サーバ型)…

Webサーバを1台で複数のロボットを作成・運用でき、大規模なWebアプリケーションに適している。シナリオ作成が容易かつ、開発経験を必要としない。紙ベースの事務業務を自動化する「ドキュメントRPA」も提供されている。

iPas(デスクトップ型)…

テスト自動化ツールを発展させたRPAで、開発経験ゼロでも細かな条件分岐、繰り返し処理を設定できる。画像認識の活用で、一般的なPC操作の延長のような使用感が得られる。ITに詳しくない担当者でも動作シナリオを作成しやすい。

WinActor(サーバ・デスクトップ型)…

デスクトップ型、サーバ型双方に対応可能。画像認識とHTMLタグ座標の活用で、直感的な操作を可能としている。VBAの自動化の強みを持つ。

また、どのRPAも自動化にこぎつけるまでには、幾度かの試行錯誤が必要になるかもしれません。もしプログラミングやITシステムの知見・スキルを持った人材がいない場合は、「専門知識がなくても運用できる製品を選択する」という視点も重要です。

3.部門を超えた「全社的な取り組み」という意識づけ

RPAの導入は特定の部門・部署の問題にせず、全社的な取り組みとして展開するという準備も忘れないようにしたいところです。属人的なスキル・知識・経験が必要な部署ほど、自動化(効率化)のポイントが潜んでいる可能性は高いでしょう。「あそこは特殊な業務だから」という意識は捨て、改善ポイントの吸い上げに注力したいところです。

 

まとめ

RPAの導入が成功すれば「業務効率化、人的リソース不足解消、高付加価値業務への集中」が促されます。その結果、「商品やサービスの品質向上」「社員のワークライフバランス適正化」「競争力向上」という好循環が期待できるでしょう。

RPAは、企業の規模に関わらず効果が期待できるツールです。また、その効果を実感できるまでの時間が短く、即効性が高いという強みも持っています。人手不足対策や業務効率化の鍵として、RPA導入の準備を進めてみてはいかがでしょうか。

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