「Shot on iPhone Challenge」Appleが写真コンテストを開く理由は?
Appleは2019年1月22日から2月7日にかけて「Shot on iPhone Challenge」を実施しました。「Shot on iPhone Challenge」はiPhoneで撮影された写真による、フォトコンテストです。Appleがフォトコンテストを開く狙いはどこにあるのでしょうか。
この記事では以下の三つのことが分かります。
①「Shot on iPhone Challenge」の概要
②Appleが写真コンテストを開く理由
③企業が写真コンテストを活用する方法
「Shot on iPhone Challenge」の概要
「Shot on iPhone Challenge」はAppleが開催する写真コンテストです。iPhoneで写真を撮影して、SNSにハッシュタグを付けて投稿すると応募が完了します。大きな画像サイズの写真を応募したい場合には、メールでの送信も可能です。応募期間は日本時間の2019年1月23日水曜日の午前5時から、2月8日金曜日の午前5時までです。審査結果は2月26日頃に通知される予定です。
写真は撮影時の原画像だけでなく、加工も可能です。Apple製の画像編集ソフトウェアだけでなく、サードパーティ製の画像編集ソフトウェアも使用できます。画像編集ソフトウェアを使用した場合には、ソフトウェア名やフィルター名を説明文に記載しておく必要があります。
写真を判定する審査員には、世界を代表する多国籍の写真家が揃っています。審査基準は、創造性、iPhone機能の使用、技量に基づき判定されます。入賞作品は10点が選ばれ、世界中で展示や広告のために利用される予定です。入賞者は、作品の排他的商用利用権をAppleに提供する代わりに、対価としてライセンス料を受け取れます。
応募方法
すでに応募期間は締め切られていますが、応募方法についてもご案内しておきます。
「Shot on iPhone Challenge」に応募するためには以下の四つの方法があります。
・Instagramで「#ShotOniPhone」のハッシュタグを付けて投稿する
・Twitterで「#ShotOniPhone」のハッシュタグを付けて投稿する
・Weiboで「#ShotOniPhone#」のハッシュタグを付けて投稿する
・メールで「shotoniphone@apple.com」宛てに送付する
SNSでの応募は、ユーザーアカウントが公開であることが条件です。また、メールで写真を送付する際は、ファイル名を「名前_苗字_iPhoneの機種」とします。
参加条件
「Shot on iPhone Challenge」に参加するためには、以下のような設定がありました。特に気を付けるべき点については以下の通りです。
・応募者が18歳以上である
・6か月以内に撮影された写真である
・説明文でiPhoneの機種名を明記する
・SNSで投稿する際は「@Apple」をフォローする
・画像を加工した場合には、ソフトウェアやフィルター名を明記する
・オリジナルの作品である
・被写体に応募の同意を得る
もしも条件を満たしていないことが判明した場合には、提出物が失格となる可能性があります。
Appleが写真コンテストを開く理由
Appleはどうしてこのような写真コンテストを開いたのでしょうか。それは写真コンテストの開催が、企業にとって利益に繋がるからです。
開催にかかるコストも、他の広告等と比較すると非常に安上がりなので、小さな投資で大きな効果が期待できます。企業が写真コンテストを開く目的について、詳しく解説していきます。
写真コンテスト自体が宣伝となる
Appleのような大手企業が写真コンテストを開催することはそれだけで話題となります。コンテストでもしも入賞すれば、写真が世界中で展示されるため、応募者は大きな知名度を得られます。
また、iPhoneによって手軽に撮影できるので、写真コンテストに興味がないような若年層や初心者層へもアピールできます。SNSで簡単に応募でき、投稿の際に敷居が低いのも特徴です。多くの人が写真を閲覧することで、iPhoneでも素晴らしい写真が撮影できることを証明できます。
集めた写真を広告や展示に利用できる
iPhoneで撮影される作品は、本格的に準備して撮影する写真よりも、日常のふとした瞬間を切り取る写真が多くなります。このような写真を広告用に使用する場合は、写真家に依頼するよりも、写真コンテストを開催して一般人から募集する方が適しているでしょう。写真を大量に集めて、その中から良い作品を選べるからです。
また、iPhoneで撮影された写真は、狙って撮影した綺麗な写真ではなく、家庭で撮影された自然な印象を持つ作品が多くなります。高価なカメラを使って撮影された広告写真よりも、意図的に狙っていないiPhoneの写真の方が消費者の心に響く可能性があります。
写真のビッグデータを収集できる
写真コンテストを開催することで、iPhoneを使って撮影された大量の写真データを世界中から集められます。例えば、画像認識システムを利用すると、何がどこに写っているのか自動的に分析することが可能です。
ビッグデータを活用することで、Appleは商品開発に役立てられます。例えば、iPhoneのカメラを開発する際に、進化する方向を考える上で一つの指針になるはずです。
SNSの知名度アップに繋がる
写真コンテスト開催にSNSを利用することで、SNSによるマーケティングの効果も上がります。例えば、応募の際に公式アカウントのフォローを条件とすることで、フォロワーが増加します。さらにハッシュタグを利用すると、検索の際に予測候補として挙がってくるため、SNSの知名度アップに繋がります。
SNSによるマーケティングは、現代の企業にとって欠かせない宣伝方法です。フォロワーを増やし知名度を上げることで、自社のファン獲得に繋がっていきます。
企業が写真コンテストを活用する方法
企業のマーケティングにおいて、SNSは必須ともいうべきツールです。ただ、SNSのフォロワーが増えずに苦労している企業はよく見受けられます。そこで活用したいのが写真コンテストです。
SNSを利用すれば、より手軽に写真コンテストを開催できます。特に写真を主体としたInstagramにおいては、より大きな効果が期待できるでしょう。
写真コンテスト開催のやり方
SNSにおいて写真コンテストを開催する際には、効果を上げるためのコツがあります。押さえておきたい基本的なポイントは以下の通りです。
・企業アカウントのフォローを応募条件とする
・開催コメントのリツイートを応募条件とする
・写真コンテストのハッシュタグ名を設定する
さらに条件として、キャンペーン内容と関係するものを写真の題材とするといいでしょう。例えばアパレル企業であれば、メーカーの洋服着用を条件にすることが考えられます。あまり条件を難しくしてしまうと応募が少なくなってしまうので、簡単に実行できる条件にしておきましょう。
また、開催にあたっては応募を増やす工夫が必要です。例えば、参加するだけでも景品がもらえるチャンスがあると、応募は増えるはずです。消費者が参加したくなるように、魅力的な特典を考えましょう。
目標の設定
写真コンテストを開催するにあたっては、目標を設定することが重要です。例えば「フォロワーを20%増加する」「ハッシュタグ付きの投稿を300件集める」等が考えられます。
設定する目標によって、写真コンテストの開催方法は変わります。例えば、フォロワーを増やす目的であれば、応募条件に企業アカウントのフォローを追加しましょう。
入賞者の特典に関しては、開催する企業のブランドと関係した商品を選ぶと効果的です。入賞者が商品を獲得してSNSで投稿することで、また宣伝に繋がります。SNSを利用した相乗効果を考えて、写真コンテストを実施することが重要です。
まとめ
Appleの写真コンテスト開催には、iPhoneカメラの性能のアピールや、SNSアカウントの拡散、企業イメージの向上など、様々な目的があります。応募者にとっても、入賞すれば写真が世界中で展示されることは大変魅力的です。
企業が写真コンテストを開く際には、企業と応募者両方にメリットがあることが重要です。どちらが欠けても写真コンテストは成功しません。
SNSによる写真コンテストは、比較的小規模の予算で開催できます。SNSの効果的な運用を考える上で、ぜひ活用していきたい手段と言えます。
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