ついに上陸!Apple Pay、おサイフケータイとはどこが違う?
Apple Payが日本にやってくるまで、長かった!
Apple Payとは、2014年9月にアップル社が発表した決済サービスです。「Your wallet. Without the wallet.」(お財布要らずのあなたのお財布)というコピーとともに登場しました。発表と同時にNFC(近距離無線通信規格)チップを搭載したiPhone6/6 Plusでサポートされ、その後すぐにApple WatchやiPhone6s/6s Plusでも対応しました。
しかしアップルファンの多い日本では、残念ながらこの時点でのサービス開始は見送られました。その後、イギリス、カナダ、オーストラリアと四大英語圏英語圏でのサービが開始スタートし、アジアでの最初のApple Payのサービスは2016年2月の中国でした。
「いったいアップルはいつになったら日本でApple Payを開始してくれるんだろう・・・」との声があがっていましたが、ついに2017年10月25日、いよいよ日本でもApple Payサービスが始まりました!
Apple Payの特徴は?おサイフケータイとは何が違う?
「Your wallet. Without the wallet.」(お財布要らずのあなたのお財布)というと、「おサイフケータイ」を連想する人も多いでしょう。実際、Apple Payは日本の「おサイフケータイ」のようなもの、という説明も随分ありました。
しかし、使用シーンは確かに似ているのですが、アップルが採用した通信機規格はまったく違いました。規格から言えばApple Payが採用する「Type-A/B」はISO/IEC 14443準拠の国際規格で、おサイフケータイ「FeliCa」とは互換性がありません。じつはFeliCaもISO/IEC 14443準拠で開発が進められていたのですが、規格競争でうまく優位性を維持できずに日本独自仕様に落ち着いたという経緯があります。
そして、まさにこの違いのために、日本でのApple Payのスタートはかなり後回しになってしまった事情があります。日本は世界が認めるモバイル大国ですので、その日本で、事実上標準となっている「FeliCa」を無視して「Type-A/B」のApple Payを普及させることには無理がある、おそらくこれが、アップル経営陣が日本市場へのApple Pay投入にあたって前提としていた条件だったのでしょう。
そして日本独自仕様でApple Payスタート!
しかし、ついにやってくれました!
なんとアップルは、新型iPhoneにてFeliCaチップを搭載し、海外では発売予定のない日本独自仕様のApple Payサービス開始をアナウンスしたのです。
今回の日本仕様でスタートしたApple Payサービスでは、NTTドコモの「iD」、JCBなどのカード会社が取りまとめる「QUICPay」、さらにJR東日本の「Suica」の3種類でApple Payが使えます。
それにしても、アップルのような世界IT市場のリーディングカンパニーが、技術的に「おサイフケータイ」の規格である「FeliCa」を採用したというのは驚きでした。
一部には、ひょっとするとアップルが日本の携帯端末のガラパゴス状態を加速してしまうのではないのか?という懸念もあるようです。
しかし、実は米国においてApple Payは「おサイフケータイ」のように、手軽で便利な当たり前の決済手段といった浸透の仕方はしていません。使える店舗は増えているものの、スキミング被害に遭うユーザーもけっこう目立つという状況です。
決済サービスは、消費者に信頼されてこそ普及するものです。
この点で、アップルがすでに「FeliCa」を搭載した「おサイフケータイ」で大成功を収めている日本の市場に合わせてiPhoneを投入したということは、ガラパゴス化の背中を押すのではなく、世界にApple Payを普及させていくために必要な大英断だったといえるのでしょう。
ところで、これを読んでいるiPhoneユーザーの方、もうApple Payは使ってみましたか?
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