Appleカードの特徴とは?メリット・デメリットを徹底解説
アメリカにて発行が開始されているAppleカードですが、残念ながら日本でのサービス開始は未定となっています。しかし「Appleとゴールドマン・サックスが手を組んで開発したクレジットサービス」「チタン製でシンプルな物理カード」というキャッチコピーに心惹かれている人もいるかと思います。本記事ではAppleカードについて、現時点で判明している情報をもとに網羅的に解説していきます。
この記事を読むと以下の3つのことがわかります。
1.Appleカードの特徴
2.Appleカードの特典
3.Appleカードを使うメリット・デメリット
いずれ日本でもサービス提供されるかもしれないAppleカードのサービスについて、今から知りたいですよね。それでは、さっそくAppleカードの特徴をみていきましょう。
Appleカードの特徴とは?
引用:Apple公式YouTube動画「Introducing Apple Card」
Appleカードの一番の特徴は「バーチャルカードと物理的なカードの2タイプがあり、バーチャルカードはわずか数分の申し込み手続きでサービスが利用開始できる」という点です。なぜそこまで迅速にサービスが利用開始できるのか、その秘密はAppleペイとの連携にあります。Appleカードの支払いはAppleペイ利用が前提となっているので、すでにiPhoneのおサイフケータイを利用している方であれば煩雑な手続きはありません。ただし、バーチャルカードの場合はお店側がAppleペイでの支払いに対応している必要があります。もしAppleペイに対応していない場合でも、クレジットカード決済に対応していればチタン製の物理Appleカードで支払うことが可能です。
チタン製の物理カード
物理的なAppleカードはチタン製となっています。Appleらしいおしゃれなカードで、持っているだけでついつい見せびらかしたくなりそうですね。
引用:Apple公式YouTube動画「Introducing Apple Card」
チタン製Appleカードの特徴は「カード表面にカード番号やセキュリティ番号などが記載されていない」というセキュリティの高さです。カード表面には利用者の氏名などが印字されているだけです。
引用:Apple公式YouTube動画「Introducing Apple Card」
カード番号などはすべてiPhone側に情報が記録されています。この方式の良い点は、万が一あなたのAppleカードが紛失・盗難の被害にあったときに悪用されるリスクが極めて低いということです。
引用:Apple公式YouTube動画「Apple Card Design」
一方で難点としては、「iPhoneを所有していない人にとってはAppleカードは使い勝手が悪い」ということです。後述しますが、Appleカードはバーチャルカードでの決済やApple Storeでの商品購入時に還元率が良くなります。あきらかにApple製品ユーザー向けのサービスです。チタン製の美しいAppleカードに心惹かれて購入を検討しているのであれば、まずはiPhoneの購入から始めたほうが良さそうです。
バーチャルカードはiPhoneからお手軽に発行
引用:Apple公式YouTube動画「Introducing Apple Card」
バーチャルなAppleカードはiPhoneの「Wallet」アプリからわずか数分でサービスの利用開始が可能です。利用方法は従来のAppleペイと同じく、Appleペイ決済に対応しているお店でiPhoneを決済端末に近づけるだけで支払いが完了します。上記画像の通り、Appleカードの利用画面は非常に洗練されています。支払総額の確認や引き落とし日のチェック、どこで何に支払いを行ったのか、一つの画面ですぐに把握することができます。「Wallet」アプリ上で自分の支払状況を一括で確認できるので、バーチャル版Appleカードは「Appleペイの完成形」といえます。
【アメリカのみ】Appleカードは2019年8月中に発行予定
アメリカでは2019年8月上旬からAppleカードの発行が始まっております。この記事を執筆している8月9日時点では、AppleはアメリカのiPhoneユーザー向けに、Appleカード申し込みの招待状を送っています。正式なサービス開始は2019年8月中とAppleは公表しており、まもなくアメリカにてサービス開始となります。
ちなみに、残念ながら日本ではAppleカードのサービス開始は未定となっています。
Appleカード決済時の特典とは?
クレジットカードで気になる項目を挙げるなら「還元率」は外せません。もちろんAppleカードでも他のクレジットカード同様、利用金額に対しての還元(キャッシュバック)を行っています。もっとも還元率が良いのがApple Storeでの商品購入で、こちらは購入額の3%がキャッシュバックされる仕組みとなっています。その次にお得なのが「iPhoneを使ったタッチ決済」と「オンライン決済」で、こちらは還元率2%となります。もっとも還元率がイマイチなのがチタン製の物理Appleカードでの決済で、こちらは還元率1%となります。ちなみにキャッシュバックはAppleカードの請求額と相殺されるか、1日単位でAppleキャッシュの残高に反映させるかを選択できます。
Appleカードの年会費や手数料とは?
Appleカードは「年会費」「延滞金」「海外決済手数料」「限度額超過手数料」などは一切かかりません。ただし、金利は他のクレジットカードと同等の12.99~23.99%程度かかります。Appleカード発表時、登壇者は「私たちの目的は業界で最も低い金利を提供すること」とコメントしており、Appleがクレジットカード業界参入にかける意気込みがうかがえます。
Appleカードは顔認証・指紋認証で支払い可能
引用:Apple公式YouTube動画「Introducing Apple Card」
Appleカードの利用方法はAppleペイとほぼ同じです。Appleカードを起動し、顔認証もしくは指紋認証を実行することで支払い可能の状態になります。
引用:Apple公式YouTube動画「Introducing Apple Card」
認証完了した状態でiPhoneを決済端末にタッチすることで支払い完了となります。Appleペイを利用したことがある人であれば、Appleカード決済はそこまで難しいことではありません。
Apple Payとの連動使用が前提
Appleカードの支払い方法は、Appleペイで登録されたクレジットカードもしくはデビットカードからの引き落としになります。よってAppleペイを使うユーザーであれば使い勝手は良いですが、Apple製品ユーザーでない人にとってはあまりおすすめできませんとくにAppleカードは情報をカード本体ではなくiPhone端末内に保管するため、Appleカードを利用するなら事実上iPhoneの利用は必須となります。
Appleカードを使うメリット・デメリット
Appleカードを利用する一番のメリットはやはり「Apple Storeでの支払いに対して3%キャッシュバックされる」ことでしょう。Apple製品はなかなか値下がりしないので、3%キャッシュバックはApple製品ユーザーにとって非常に嬉しい特典です。また、オンライン取引またはAppleペイでのタッチ決済時に2%キャッシュバックも見逃せない特典です。Appleカードは非常に便利ですが、一方でiPhoneを持っていないと実質的に利用できないのは大きなデメリットです。
セキュリティが高い
チタン製の物理AppleカードはiPhone内部にカード情報を保持する仕組みになっています。よってカード本体が紛失・盗難といったトラブルに巻き込まれても、悪用されるリスクは低いです。カード決済時に求められるのはiPhoneに保管されている固有のIDとワンタイムパスワード、そして生体認証(顔認証もしくは指紋認証)です。つまり、不正利用するには生体認証データの一致およびワンタイムパスワードを突破する必要があります。そして、それは非常に困難なことです。
支払明細がわかりやすい
Appleカードでの支払いはWalletアプリ上でひと目で確認できます。
引用:Apple公式YouTube動画「Introducing Apple Card」
またAppleカードではAIを利用して、明細の項目を分かりやすく自動変換してくれる仕組みがあります。イメージとしては「Appleカード利用 1,000円」ではなく「スターバックスコーヒー〇〇店 1,000円」といったように自動で明細を分かりやすく変換してくれます。さらに、Wallet上で明細をタップすればどの場所で支払いを実行したか、マップを開いて教えてくれます。地名だけ表示されても具体的に思い出せない時があるので、マップ上で支払い場所を後から確認できるのは便利です。
後払いが簡単
Appleカードの管理画面上では支払いをいま行うか、あとで行うかが簡単に決定できます。Appleカードの管理画面では「残り○日後に支払い期日がきます」と表示されるので、そこをタップすると支払い額を決めることができます。
引用:Apple公式YouTube動画「Introducing Apple Card」
支払い画面です。もちろん、全額いま支払うことも可能です。
引用:Apple公式YouTube動画「Introducing Apple Card」
少し支払いを遅らせたいのであれば、遅らせたい支払額を入力し「Pay Later(後払い)」を押すだけで後払いすることができます。いま支払うか、それとも後払いにするかはボタンをタップするだけで手軽に決めることができます。
キャッシュバックはAppleキャッシュにチャージされる
引用:Apple公式YouTube動画「Introducing Apple Card」
Appleカードでキャッシュバックされるお金はすべて「Appleキャッシュ」にチャージされます。Appleキャッシュは日本では馴染みの薄いサービスですが、簡単に説明すれば「先払い式の電子マネー」です。たとえば子供が外出先でお金に困ったときに、親がiMessage経由で子供に送金することができるサービスです。日本では「LINEペイ」が送金サービスを行っていることで有名です。
Appleキャッシュにチャージされたお金はAppleペイでの支払いに利用可能です。もちろん、Appleカードの支払いに当てることも可能です。
iMessageでお手軽にサポートへ問い合わせ可能
Appleカードで生じたトラブルは、簡単に公式からサポートを受けることが可能です。Appleカードの管理画面から「iMessage」を起動することで、公式にIMessage上で質問をすることができます。
引用:Apple公式YouTube動画「Introducing Apple Card」
画面左上の「iMessage」をタップ。あとは質問をチャットで送信するだけで、公式サポートから返事が返ってきます。
【要注意】iPhone(Apple製品)を使用していないと使いにくい
AppleカードはiPhone上で利用するサービスなので、当然ですがAndroid端末では利用できません。またチタン製の物理AppleカードはiPhone内にカードデータを保管するので、実質iPhoneを持っていないユーザーはAppleカードが利用できません。
もしあなたがiPhone以外のスマホを使用しており、かつAppleカードを購入する必要に迫られているなら、カード申し込みより先にiPhoneを購入する必要があります。
全体のまとめ
残念ながらAppleカードは2019年8月現在、日本でのサービス開始は未定となっております。しかし、近い将来Appleカードは日本でもサービス開始するのではないかと筆者は予想しています。日本では電子決済サービスが他国と比較して遅れていると指摘されていますが、若年層には「モバイルSuica」や「iD」「Edy」「各種コード決済」などがよく利用されています。また、日本人はiPhone保有率が高く、Appleにとって魅力的なマーケットであることは間違いありません。
Apple製品のヘビーユーザーとしては、一日も早いAppleカード日本上陸を期待しています。
【参考URL】
https://www.apple.com/apple-card/
▼キャパの公式Twitter・FacebookではITに関する情報を随時更新しています!
建設・土木業界向け 5分でわかるCAD・BIM・CIMの ホワイトペーパー配布中!
CAD・BIM・CIMの
❶データ活用方法
❷主要ソフトウェア
❸カスタマイズ
❹プログラミング
についてまとめたホワイトペーパーを配布中
デジタルツインと i-Constructionについての ホワイトペーパー配布中!
❶デジタルツインの定義
❷デジタルツインが建設業界にもたらすもの
❸i-Constructionの概要
❹i-Constructionのトップランナー施策