GoogleマップのAR機能が便利!利用範囲や設定方法を解説
昨今話題となるデジタル用語のひとつにARがあります。
ARというとVRゴーグルのように何か特別な機器がないと使えないように思われることもありますが、スマートフォンだけでもAR機能が使えるサービスが増えています。
この記事ではGoogleマップで使用できるAR機能についてご紹介します。
GoogleマップのARを便利に活用するのとともに、ARをもっと身近に感じ、ご自身の業務に役立ててみましょう。
ARとは現実とデジタル情報が融合したもの
AR(Augmented Reality:拡張現実)は、現実に見える景色にデジタル情報を重ねる技術です。
CGのように自由に制作された空間に対してデジタル情報を重ねるVR(Virtual Reality:仮想現実)やVRとARが混在したMR(Mixed Reality : 複合現実)とあわせて、xRと呼ばれることもあります。
ARは建築、製造、医療、物流業界の遠隔支援やシミュレーションなどに応用可能で、新しい仕事の進め方が日々生まれているのです。
例えば、建設予定地にスマートフォンをかざすと、スマートフォンの画面に今から作ろうとしている建物が表示されるなど、実際に人の目に見えるものとCGを組み合わせできるのがARの強みです。
その他、現実と建設機械を重ねて作業者への現場トレーニングを行うなど、さまざまな応用ができます。
Googleマップのライブビューとは
ここでは、GoogleマップのAR機能であるライブビューの概要と使い方についてご紹介します。(*1)
ライブビューの概要
Googleマップのライブビューは、Googleマップに搭載されている機能で、歩いて移動する場合の行く先を案内します。
ライブビューでは、2次元地図上に現在地と目的地までの道順を示す表示とともに、スマートフォンのカメラで取得した現実に矢印、道路名称、ランドマークを重ねて表示するAR案内の両方が利用できます。
あと何メートル先を曲がればよいかなど、目的地へ向けて一つひとつガイドが表示されるため、土地勘のない場所でも安心して移動可能です。
また、AR表示では、目的地に赤いランドマークが立っているので近くまで行けば目的地に着いたことがすぐにわかります。
ライブビューの画面表示はスマートフォンの向きにより自動で切り替わります。
正面にスマートフォンを向けている場合はAR表示で、スマートフォンが地面と平行になっている場合は地図が表示されるため、必要に応じて都度2次元地図と3DのAR表示の両方が確認可能です。
ストリートビュー対応地域で使用可能
GoogleマップにAR表示が可能なライブビューは、多くの場所で利用できるものの、どんな場所でも対応しているというわけではありません。
ライブビューが使用できるのは、徒歩エリアがストリートビューの対象地域のみです。
スマートフォン側の前提条件
Googleマップのライブビューを使うためには、まずそのデバイスが「ARKit」「ARCore」に対応している必要があります。
「ARKit」はiOS、「ARCore」はAndroid向けのARフレームワークで、デバイスの加速度センサやジャイロ、カメラなどから取得した画像と解析結果を組み合わせてARアプリを実装するための機能です。
対応機種はGoogleのヘルプページから参照できますが、新しいタイプの多くのスマートフォンに搭載されているため、まずライブビューを試してみるのも一案です。(*2)
なお、AR表示をさせる際は、最初にGPSやカメラで現在地の画像を認識するところから始まります。
また、詳細な位置を道路沿いの建物や店舗の看板などで解析するため、アプリでカメラが使えるように「マップ」に写真と動画の撮影を許可する設定も欠かせません。
ライブビューにおけるAR表示の設定手順
ライブビューを表示させるまでのデバイス側の操作方法は以下のとおりです。
GPSをONにしておく
スマートフォンやタブレットで、Googleマップのアプリケーションを開く
検索バーに目的地を入力し、地図の上にある移動モードは「徒歩」に設定する
経路アイコンをタップし経路を表示する
画面下の中央にある「ライブビュー」アイコンをタップしてAR表示に切り替える
道路沿いの建物や看板にカメラを向け、アプリで現在地を認識する
なお、数メートル歩くとAR画面が黒く表示されて立ち止まって使用する旨が表示されるため、歩行中の安全も確保されています。
GoogleマップのAR道案内がもっと便利に
ここまでご紹介したように、Googleマップのストリートビューに対応している屋外は、ライブビューとしてAR表示を見ながら目的地に歩いていくことができます。
このARを活用したライブビューは、さらに室内のガイドを行うインドアビューに対応するものも登場しています。
ストリートビューはインドアビューの利用も拡大中
Googleマップのストリートビューはストリートに限らず、ショッピング モールや空港といった主要施設内の様子が確認可能です。(3)(4)
インドアビューはパソコンやAndroid、iOSで使える機能です。
2021年5月時点で対応している国や地域の数は60を超え、利便性が拡大しています。(*5)
迷いやすい場所を事前に仮想訪問することで、混乱を避けて移動できるメリットがあります。
また、ストリートビューは、アプリを活用すると自分で撮影した店舗内の画像を登録することもできます。
そのため、レストランや店舗などの経営者などが店内の様子をストリートビューに登録して店内を具体的に見てもらうなど、マーケティングとしての活用も進んでいます。
Googleマップに新しいサービスが検討されている
Google社は、2021年内にロールアウトする機能として、ライブビューを屋内の施設にも対応すると発表しました。
Googleマップのアプリと組み合わせれば実際に建物の中でAR表示を見ることが可能です。
この屋内にも対応したインドアビューは、一般小売全般を指すリテール業界で新たなサービスを創出する大きな機会とされています。
例えば、地図と表示が組み合わせできるので、広大なショッピングモールでも簡単に目的とする店舗までの道順がわかったり、トイレやエレベーターなど利用者に欠かせない施設までの道筋を調べたりできるようになります。
多言語対応して表示を行えば、看板などで表示しきれない細かな情報をどんな言葉を使う人に対しても等しく提供できるようになるでしょう。
東京の主要施設も順次対応される
インドアビューに対応したライブビューは、すでにアメリカのシカゴ、ロングアイランド、ロサンゼルス、ニューアーク、サンフランシスコ、サンノゼ、シアトルなどのショッピングモールで対応しています。
使える施設は順次増加予定で、東京の商業モールや空港、乗換駅などでもGoogleマップを使ったAR表示ができるようになります。
まとめ
ARは利用が拡大しており、Googleストリートビューが使用できる場所については、GoogleマップアプリでAR表示ができるライブビューが利用できます。
対応機種であれば誰でも利用できるため、土地勘がない場所で迷わず移動をしたい場合に大きく役立ちます。
さらに都内では、ショッピングモールや空港、駅などのインドアビューについてARを使ったナビ案内が可能になりますARが身近になることでより便利な時代になることが期待されているのです。
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参考URL
*1 https://support.google.com/maps/answer/9332056?co=GENIE.Platform%3DAndroid&hl=ja
*2 https://developers.google.com/ar/devices
*3 https://support.google.com/maps/answer/3093484?co=GENIE.Platform%3DDesktop&hl=ja&oco=0
*4 https://support.google.com/maps/answer/2803784?hl=ja&co=GENIE.Platform=Desktop
*5 https://support.google.com/maps/answer/1685827?hl=ja&ref_topic=3280760