IoT(モノのインターネット)の時代、システムのバグは高くつきますぜ…旦那。
モノのインターネット(IoT)とは、あらゆるデバイスがインターネットに繋がる現代の状態をさした言葉である。
そして、バグは常にシステムにつきものだが、IoT(モノのインターネット)の時代においては、バグがメーカーやシステムベンダーに与える影響はますます大きくなってきている。
つい先日報道された、クライスラー車がリモートでハッキングをうけてしまい、場合によっては「クルマが遠隔で操作されてしまう」というバグについて、日経新聞が報じるところでは想定よりもかなりダメージは大きいようだ。
総額1億500万ドルにもなり得る罰金が科されたのは24日の別のリコールの後だった。こちらは、ジープ・チェロキーがコンピューターのハッカーに乗っ取られる可能性があるとの懸念から140万台を回収するようNHTSAから強い要請を受けたものだが、回収は自発的だった。
モノのインターネットの時代においては、PCやスマートフォンのアプリと異なり、バグが発見されたとしてもアップデートが非情に難しい。
なおかつ、コンピュータが組み込まれている機器は、自動車や医療機器など、命にかかわるようなものである可能性もある。
仮にバグが発見され、それにより人命が失われたり、けが人が出たり、あるいは不正に金品が詐取されたりなどしたとき、責任はだれにあるのか?と問われれば、間違いなく多くの人はメーカーだと答えるだろう。
そして、システムベンダーはメーカーと共同で責任を取らざるを得なくなる。
実際、自動車やその他のデバイスに使えるくらい安全性の高いシステムを作ることのできるシステムベンダーはどのくらいあるだろうか。セキュリティに配慮したシステムを作ることのできるベンダーはどのくらいあるだろうか。
残念ながら、「アプリ屋」「web屋」には敷居が高すぎるかもしれない。
だが、これからのIoTの時代に乗り遅れず、仕事を作り出していくには「セキュリティ」あるいは「品質管理」の技術を磨く必要があるだろう。
今後の一つの差別化の方向性として、強みの一つとして、十分なアピールポイントとなり得る分野だ。