BiM ARCHITEXTS社が開発したrevitアドオンツール「AReX-Style」とは?
「AReX-Style」を聞いたことはありますか?
今回は、BiM ARCHITEXTS社が開発したrevitアドオンツール「AReX-Style」について詳しく解説していきます!
この記事でわかること
・BiM ARCHITECTS社とはどのような会社なのか?
・「AReX-style」とは何か?
・「AReX-style」から見えてくる未来
BiM ARCHITECTS社とは
株式会社ビム・アーキテクツ(以下:BiMA社)は2006年に設立したビム・アーキテクツ一級建築事務所を2008年に法人化する形で設立された会社です。
代表取締役の山際氏とスタッフ7名にて、BIMを取り入れた建築設計やコンサルティング、アプリ開発などを行っています。※1(ホームページより)
「BIM」とは
BiMA社の社名にも入っている「BIM」という言葉、みなさんはご存じでしょうか?
建築業界でこの言葉をよく耳にする「BIM」は「Building Information Modeling,Management」の頭文字をとった言葉です。
「BIM」は建築の建設における、計画・調査・設計・施工・維持管理の各段階で3次元モデルを通して情報を共有・管理し、建築生産の業務効率化・高度化を図るものを意味しています。
BIMの普及は労働力減少に打ち勝つための業務効率化に有効として、国土交通省は推進委員会を設置し推進を図っています。※2
BiMA社の事業内容
BiMA社は2021年現在、以下の事業を行っています。※3
「建築設計業務」
BIMを活用した効率的な設計業務プロセスによって建築設計を行っています。BiMA社のホームページでは、ホテル、結婚式場などの設計事例が紹介されています。※4
「BIM業務支援・コンサルティング」
BiMA社は、設計事務所としての実務的なBIM導入経験を活かし、BiMA社が開発した「AReX」をベースに、他社のBIM導入・運用・環境構築までサポートを行っています。
「AReX-Style販売事業」
BiMA社の開発したアプリケーションが「AReX-Style」です。2019年より一般販売開始したAReXですが、どのようなものなのでしょうか?
詳しく解説していきます!
「AReX-Style」とは
「AreX-Style」とは何なのか
「AReX-Style」とは、3DCADツールのRevitに用いるアドインソフトです。
2Dで作成した図面や表の情報を、自動的にRevit上でモデルに変換したり、逆にその作成したモデルに紐づいた仕上表・建具表・展開図・求積図などの図面を作成することができます。
このプログラムによって効率的なモデル化・図面化が可能となります。※5
「AReX-Style」を導入すると、Revitの中で特定の作業を効率化するプログラムコマンドを使えるようになります。
コマンドの種類ごとに製品が分かれており、2021年現在、大きく以下の3種類の製品が一般販売されています。
・企画・基本・実施設計といった意匠設計に対応した「AX-Design」
・構造設計・生産設計・施工に対応した「AX-SC」
・環境構築・運用に対応した「AX-Manage」
また、部材や建具のBIMデータのセットをオリジナルファミリライブラリとして販売しています。
「AReX-Style」の沿革
BiMA社が「AReX-Style」の一般販売を開始したのは2019年ですが、Revitのアドインである「AReX」自体は2010年より開発を進めていました。※1
2015年には、社内で「AReX」を用いた業務効率化された設計ワークフローを実現していました。※6
2018年より「AReX-Style」の開発が始まり、2019年に「AX-Design」「AX-SC-LT」「AX-Manage」、2020年に「AX-SC」の販売を開始しました。※1
「AReX-Style」から見えてくる未来
AReXはすでにある3DCADツールのアドインソフトですが、開発当初の考えをBiMA社代表取締役の山際氏は以下のように話しています。
BIMソフトへの機能向上への要望は、使えば使うほど増えますが、BIMソフトの全ての機能を使っているわけでもありません。実際にはRevitの20%の機能で基本設計まで対応できると思います。そう考えた時に、汎用的な機能で対応するのではなく、専用的な機能のカスタマイズツールを整備することで、BIMソフトの操作性を上げて効率化し、覚える機能を減らし人材育成の短縮にもつながると考えました。
(※6 建設総合ポータルサイト「けんせつPlaza」特集記事「BIMが設計ワークフローを変える!《後編》株式会社ビム・アーキテクツ 代表取締役 山際東)
さらに「AReX-Style」の一般販売開始と、それをベースにしたBIM導入支援・コンサルティングをBiMA社は事業化しています。これは、ただBIM導入効率化のツールを提供する以上に、業界全体の人材育成からBIM導入の推進を加速させている取り組みと言えるでしょう。
まとめ
今回は、BiM ARCHITECTS社のrevitアドオンツール「AReX-Style」について解説しました。
・BiM ARCHITECTS社は、建築設計のほかに、BIM業務の支援やコンサルティング、「AReX-Style」の販売を行っている会社です。
・「AReX-Style」とは、3DCADツールのRevitに用いるアドインソフトです。プログラムによって効率的なモデル化・図面化が可能となります。
・BiM ARCHITECTS社は、最初は社内の設計業務効率化のために「AReX」を開発し、2019年に「AReX-Style」を一般販売しました。
・「AReX-Style」の販売と、それをベースにしたBIM導入支援・コンサルティングを行っているBiM ARCHITECTS社の取り組みは、ただBIM導入効率化のツールを提供する以上に、業界全体の人材育成からBIM導入の推進を加速させている取り組みと言えるでしょう。
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参考
※1 株式会社ビム・アーキテクツホームページ/企業情報 http://www.bimarch.com/company.html#profile
※2 国土交通省大臣官房技術調査課「国土交通省におけるi-ConstructionとBIM/CIMの取り組みについて」https://www.ocf.or.jp/pdf/seminar2018/S1.pdf
※3 株式会社ビム・アーキテクツホームページ/事業案内 http://www.bimarch.com/cn4/service.html
※4 株式会社ビム・アーキテクツ/WORKS http://www.bimarch.com/cn1/works.html
※5 AReX-Style ホームページ http://ax.bimarch.com/index.html#
※6 建設総合ポータルサイト「けんせつPlaza」特集記事「BIMが設計ワークフローを変える!《後編》株式会社ビム・アーキテクツ 代表取締役 山際東 http://www.kensetsu-plaza.com/kiji/post/5914