簡単にVRの世界を体験できるGoogle cardboardは初心者にベスト
Google cardboardは手軽にVRワールドを楽しめるヘッドマウントディスプレイです。自分が持っているスマートフォンを内部に装着すれば、折りたたみのボール紙がVRゴーグルに早変わり。安価に購入することもできれば、自作を楽しむこともできる、まさにVR世界の入門機です。
GoogleがVRに大きく舵を切った象徴
2014年、Googleが主催する開発者向けイベント、Google I/OでCardboardが発表されました。ちなみにI/Oとはinput/output(入力と出力)と、Googleのスローガン「Innovation in the Open」(公開された技術革新)を表しています。
安っぽいボール紙でできた大きなメガネを覗いてみれば、今まで見たこともないようなVRの世界が広がります。Googleから設計図も公開され、ユーザーが自分で工作できる無料のVRゴーグルとして提供されました。まさにGoogleが本格的にVR世界に漕ぎ出した瞬間でした。
20%の業務で誕生したGoogle cardboard
Googleには業務時間の内20%は自分の好きな仕事ができる、というルールがあります。エンジニアのデヴィッド・コズとダミアン・ヘンリーはこのルールを使ってCardboard を製作したエピソードがあります。
安価に製作できるという特徴から、2014年11月にはボルボのコラボレーションモデルが発表されました。ボルボ専用のアプリを使ってAndroidスマホでボルボの大型SUV、XC90を体験できるものです。2015年にはYouTubeアプリが対応するようになり、動画すべてがCardboardのVRモードで見ることができるようになりました。
当初は一部のスマホでしか使えませんでしたが、今ではAndroid4.1以上、iOS8.0以上のスマホで利用できます。Cardboardの登場はVR普及の躍進力となり、発表からわずか20ヶ月たった2016年1月には500万個以上が出荷された、とGoogleが発表しています。
安く買えるし自作も可能
CardboardのHPには、ボール紙製で1000円以下、他にも1000円台の様々な種類があります。中にはナイロン、ABS樹脂やプラスチック製の8000円前後のモデルも。スマートフォンの画面が4インチから7インチまで対応できる製品があります。
さらにHPから図面、作り方もダウンロードできるので、DIY派はぜひチャレンジを。図面さえうまくプリントできれば、簡単に作れます。
自作に必要な物はわずか
自分で作るために必要な準備はすぐに揃います。図面をダウンロードしたファイルはDXF形式とPDF形式があり、PDFの場合、プリントするサイズは4倍にする必要があります。
=用意するもの=
・100均ショップで売っている拡大率3倍のミニルーペ(3枚あるレンズの2枚を使用)
・B5サイズのクリアファイル(おでこなど皮膚のあたるボール紙部分に油脂が染み込むのを防ぐため)
・ボール紙(100均ショップで購入可、有り物で)
・マジックテープ、両面テープ、マスキングテープ、木工ボンドなど(100均ショップで購入可能)
・デザインナイフ(100均ショップで購入可)
これだけの材料でVRゴーグルができるCardboard は画期的です。製作工程は動画やHPなどでも写真入りの解説があるので、そちらを参照すると作りやすくなります。
VRを十分楽しむにはスマホのバーションが重要
Cardboardはスマホを内部に差し込むだけで、VR画面が楽しめますが、スマホのサイズ、OSのバージョンはよく確認する必要があります。
中にはVR画面を楽しむためのジャイロセンサーが搭載されていない格安スマホもあります。その場合、頭の動きをトラッキングすることができないので、VR画像を見ることはできません。
また、VRアプリは容量も大きく、スマホ自体の処理速度が遅い旧タイプのスマホだと、最新のVRアプリを楽しむことはできません。やはり、VR特有の浮遊感、没入感は味わうには最新機種の高性能スマホがおすすめです。
初めてのVR体験におすすめのアプリは
Android版とiOS版のGoogle Cardboardアプリから、「アプリの取得」を選択すると多くのアプリが選べます。さらにAndroidではPlaystore、iOSではAppStpreで「Cardboard」、「VR」で検索すれば多くのアプリがヒットします。
Cardboardと相性のいいアプリの一つ、「Googleストリートビュー」は世界中の風景や建物の中で360度パノラマが楽しめます。全天球カメラと接続すると、360度パノラマ写真や動画を公開することもできます。
VRの世界の普及に大いに役立ったCardboardですが、最近続々と発売されている高機能高品質VRゴーグルと比べると、さすがにVR画面の浮遊感、没入感は低いと感じざるを得ません。VRは今後ますます普及、発展していきます。品質の劣るCardboardの役割は終わった、と感じる向きもありますが、やはりVRが世界中に発展するためには初心者も簡単に体験できるヘッドセットとして、貴重な役割をになっています。
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