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Android Pay、VisaとMasterCardとの提携で対応店舗の拡大目指す

Apple PayやAndroid Payはともにモバイル決済事業を精力的に繰り広げています。両社が特に力を入れているのが、既存のECサイトや決済サービスを手がける企業との提携です。Googleはこのほど、世界大手のクレジット会社であるVisaとMasterCardとの間に戦略的パートナーシップを結びました。活気を見せるモバイル決済事業、Android Payにとって今回の提携はどのような意義やメリットがあるのでしょうか。

GoogleはVisaとMasterCardの2社との提携を発表

2016年10月、Googleはクレジットカード会社のVisaとMasterCardの2社と戦略的パートナーシップを結んだと発表しました。これにより、GoogleはVisaが提供しているVisa Checkoutと、MasterCardが提供するMaterpassをAndroid Payで利用できることを目指します。

VisaとMasterCardとの間に戦略的パートナーシップを結んだことを受けて、GoogleはAndroid PayアプリでVisa CheckoutとMasterpassが使えるようにするための準備作業を進めています。両サービスの対応は2017年初めごろで、まずはアメリカから展開していき、徐々に世界各国に広げていく予定です。

オンライン決済を提供するVisa CheckoutとMasterpass

Visa CheckoutとMasterpassはどちらもオンライン上で決済できるサービスです。利用方法は日本国内でも広く使われているPayPalと似ています。あらかじめ利用のためのアカウントを作成し、決済で使用するクレジットカードの番号を登録しておきます。すると、提携しているサイトで買い物やサービスを利用するときは、決済サービスのアカウントのIDとパスワードを入力するだけで簡単に支払い手続きを完了できるのです。支払時に面倒なカード番号の入力を省略できるため、決済手続きが簡単に済ませられるのが大きな利点です。

Visa CheckoutはVisaが提供している決済サービスで、スターバックスやウォルマートなど大型チェーン店とも提携しています。アメリカ、カナダ、オーストラリア、中国、UAEほか世界15カ国以上でこのサービスが利用できます。ただし、日本ではまだ対応していません。

MasterpassはMasterCardが提供するサービスで、世界で4万社以上と提携しています。日本でもUCカードと大日本印刷が共同でこのサービスを提供しています。MasterpassはVisaなどMasterCard以外のクレジットカードでも決済に登録できるのが特徴です。また、会員カードやポイントカードをひとまとめに管理することもできます。

オンライン決済サービス提携のねらいはAndroid Pay対応店舗の拡大

今回のVisa CheckoutとMasterpassとの提携は、Android Payを利用できる店舗を増やして利用範囲の拡大を図っていくのがねらいです。Visa CheckoutやMasterpassを決済手段に採用しているオンラインショッピングサイトは数多くあります。GoogleにとってAndroid Payの利用範囲を広げていくためには、既存のオンライン決済サービスと提携して、店頭のみならずネットショッピングでの決済利用も促進させていくことは大いに意義があるでしょう。

アップルやPayPalをはじめ、モバイル決済サービスを展開する競合各社は利用範囲の拡大にに日夜しのぎを削っています。それだけに、GoogleもVisa CheckoutとMasterpassへの一刻も早いサービス対応が求められます。

 

 

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