宅配業界を影で支えるイノベーションの種
近年はECの拡大により、宅配業界の仕事量が増加しています。さらには再配達の増加や人手不足などの問題もあり、宅配業界の負担は増加していくばかりです。
最近ではこんなニュースも話題となりました。
ヤマト、27年ぶり全面値上げ アマゾンと交渉入り:日本経済新聞
宅配便最大手のヤマト運輸が9月末までに宅配便の基本運賃を引き上げる方針を固めたそうです。全面値上げは消費増税時を除くと27年ぶりで、アマゾンジャパンなど大口顧客と交渉に入っているようです。
今後もECへの需要は拡大していくと言われており、宅配業界の改革が求められています。
そんな中、この問題の解決に向けた取り組みを行っている企業もいくつかあるので、みていきたいと思います。
ウケトル
ウケトルは株式会社ウケトルが提供する再配達ゼロの実現を目指すスマートフォンアプリです。
ウケトルに以下の5つの機能があります。
1.荷物の自動追跡
2.簡単再配達依頼
3.商品購入履歴
4.商品再購入
5.プッシュ通知機能
ウケトルを利用することで、再配達における人的コストや物流コストの軽減が期待できるといいます。
ユーザーにとってはとても便利なサービスですが、宅配業者の負担が軽減されるかどうかはサービスの拡大に比例しますね。
ロボネコヤマト
ロボネコヤマトは2016年7月から進められてきたDeNAとヤマト運輸の共同プロジェクトです。自動運転技術を用いて物流サービスに変革を起こそうとしています。
そんなロボネコヤマトが2017年4月17日より、神奈川県の湘南地区で約1年間の実用実験を開始しました。
ロボネコヤマトでは、宅急便の荷物を「欲しいとき」に、「欲しい場所」で受取れる「ロボネコデリバリー」と地域商店の商品をまとめて購入、「欲しいとき」に、「欲しい場所」で受取れる「ロボネコストア」が提供されます。
自動運転技術を用いた実用実験ではありますが、ドライバーによる有人運転で行われます。ですが、荷物の発送・受け取りにはドライバーは関与せず、利用者によって行われるようです。
今後もECへの需要は拡大していくため、現在の宅配サービスのままでは成り立たなくなってしまうでしょう。
とはいえ課題があるところにこそ、イノベーションが生まれます。宅配業界の課題解決に取り組む、ベンチャー企業やサービスがさらに増えていけば、このような課題が解決される日が来るかもしれません。