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アップルの初期ロットにおける「人柱」問題

かつて、メイド・イン・ジャパンの最高峰の一つ、ソニーは「ソニータイマー」という悪名をほしいままにしていました。

ソニータイマー

ソニータイマーとは、「ソニー製品は1年間のメーカー保証期間終了直後に故障が頻発する」という噂から生まれた、「ソニーはその高い技術力を使い、決まった時期に故障が起こるよう精密に製品寿命をコントロールしている」という都市伝説である。

海外製品との競争が、最も熾烈だった1970年代後半にソニーユーザーから指摘される様になったといわれる。ただ、こうした「仕込み」は、市場を独占している製造企業でない限り、消費者に企業やブランドへの毀損・悪印象を植えつけてしまい、他社製品への乗換え・買換えを促してしまうため、「意図的に仕込むこと」は有り得ないと言われている。

(Wikipedia)

確かにソニー製品を買うと、ちょうど保証期間がすぎる頃に故障した、という記憶が私にもあります。

おそらく、他メーカーのものも同じだったのでしょうが、ソニーのものが身の回りにかなりあったので、それだけ故障に遭遇することも多い、というだけのことだったのかもしれません。

 

ただ、いずれにせよソニーのブランドイメージを毀損する可能性もあり担当者は悪いイメージを払拭するのに大変だったことでしょう。

 

そして、人気商品の宿命でしょうか。

かつてのソニーと同じように、Appleにも同じような噂があります。

 

 

それは、アップルの初期ロットにおける「人柱」問題です。

なにせ、Appleの公式ページに「初期ロットを回避したい」という書き込みがあるくらいです。

初期ロットを回避したい

今まで発売直後に買っては、積極的に人柱をやってきました。
それはソレで楽しかったのでよかったのですが。
今回は最初からまともな製品を手に入れたいと思います。

そこで初期ロットを回避するにはどのくらい待てばよいのでしょうか?
ここを継続して読んでいれば初期ロットが終了したのが、わかってきますか?

ソニータイマーと同じく、「アップルの初期ロットは故障しやすい」という都市伝説めいたものがあるのです。

 

そして今回のiPhone8にも、「人柱報告」と呼べるのではないかという案件が持ち上がりました。

iPhone 8 Plusにバッテリー膨張問題が勃発、Appleは調査を開始

「iPhone 8 Plusのバッテリーが、ディスプレイを持ち上げるほど膨張した」という事例が日本と台湾で発生しました。AppleはすでにiPhone 8シリーズに関するバッテリー問題について、調査を開始しています。

アップル製品は、大量に出荷されるので、完全に問題を起こさない、と言うのは不可能、したがって、必ず問題は世界の何処かで発生するわけです。

 

ただし、Apple製品が致命的なブランドの毀損に至らないのは、故障への対応が良いこと(早く交換してくれる)と、故障への対応が比較的丁寧なことでしょうか。

(Appleストアは基本的に丁寧に対応してくれる)

 

つまり、「初期ロット」は熱烈なファンが買うものですから、多少故障があったとしても、客離れには繋がりにくい。

むしろ、対応が良いことで「Appleはやっぱり神対応だった」と、評判を上げてしまう、ということになります。

 

完璧すぎることを最初から目指さず、不良には真摯に対応する。

これからの顧客サービスは、こういうものなのかもしれません。

 

写真:Pulpolux !!!

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