【Dreamforce 2017】Salesforceが開催する世界最大のソフトウェアカンファレンスとは?
サンフランシスコではDreamforceが今年も終幕を迎えました。今年は11月6日から11月9日までの4日間で、合計13の基調講演、2700を超えるセッションが実施され、世界の91カ国より、17万人以上が参加したようです。
また、オンライン視聴でも世界中から1000万人以上が参加した巨大なカンファレンスとなりました。実際、サンフランシスコではホテルやAirbnbが満室となり、街に人が溢れた4日間となりました。一企業が開催するイベントで街の様子が変わるというのは、日本ではなかなか見られない光景ではないでしょうか。
https://www.youtube.com/watch?v=0K7fnoo_ySU
Salesforceとは?
この世界最大級のソフトウェアカンファレンスを開催しているのがSalesforceです。Salesforceとは、1999年創業のアメリカ·サンフランシスコに本社を持つCRM (顧客管理) を中心としたクラウドアプリケーション及びクラウドプラットフォームの提供企業です。2000年には日本法人である株式会社セールスフォース·ドットコムも設立されています。
日本での知名度はFacebookやGoogleに比べれば高くないのですが、2017年8月8日には、米Forbes誌の「世界で最も革新的な企業」ランキングにて第1位に選ばれている会社です。また米IT調査会社Gartnerによれば、2016年時点で世界のCRM業界におけるSalesforceのマーケットシェアは16.1%となっており、堂々の第1位を保持している米国の優良IT企業の一つといえるでしょう。
今年の目玉はGoogleとの連携
本イベントのコンテンツは主に下記4点で構成されています。
1. Salesforceの新サービス発表
2. Salesforceのパートナー企業のサービス·製品紹介
3. 新たなテクノロジーの紹介(myEinsteinというAIを活用した機械学習サービス等)
4. コンサート等
今年は「We Are All Trailblazers」(誰もが先駆者に)のテーマのもと2つのキーワード「Personalization」と「Customization」について講演が開催されました。また、2017年はGoogleとの連携が発表されたことが大きな動きだったようです。Salesforceを利用しているユーザーはGmailとの同期が可能となり、GmailやカレンダーデータをSalesforceに取り込むことができるようになりました。
そして、SalesforceとGoogle Analyticsの連携により、広告情報と顧客情報に紐付け、広告の効果検証やリード管理を包括的に見ていくことが可能になります。実際に本提携で可能になったことは下記の通りです。
・Google Cloudを推奨クラウドプロバイダーに指定。今後Salesforceは、Google Cloud Platformをインフラに使用する
・G SuiteとSalesforceのCRMプラットフォームが統合。Salesforceの業務用アプリケーションの開発ソリューションLightingと連携される
・Salesforceの「Quip」が「Gmail」、「Hangouts」、「Google Calendar」等のサービスとの連携が実現
・「Salesforce Marketing Cloud」、「Salesforce Sales Cloud」と「Google Analytics 360」が統合され、単一のダッシュボードで利用が可能に
最後に
Dremforceのイベントでも強調されていた、顧客コミュニケーションのパーソナライズ化と個別カスタマイズは、「One to Oneマーケティング」が叫ばれる現代のマーケティングニーズにフィットし、ビジネスの成長を支える大きな柱になるでしょう。もしCRMや米国西海岸の最新事例を吸収したい方は来年に同イベントに参加することを検討してみてはいかがでしょうか。
参照:
“Gartner Says Customer Relationship Management Software Market Grew 12.3 Percent”
“Dreamforce 2017で見せた、米Salesforce.comのいくつかの変化”