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世界中で音認識による決済サービスが広まりつつある

音認識技術は最先端技術として、そして特に様々なビジネス領域に応用できる技術として非常に注目されています。そうした様々なビジネス領域の中で特に決済サービスと音認識技術の融合の開発が進んでいるのです。今回は、この決済サービスと音認識技術の融合についてみていきましょう。

 

 

Googleはインドで音による決済サービスを開発

 

Googleはインド限定の決済アプリ「Tez」を発表しています。これは、人間には聞こえない超音波帯の周波数を利用することで、デバイス間のやり取りをスムーズにするという特徴を持っています。インドでは、スマートフォンなしに生活することが難しくなってきました。先進国ではスマートフォンと聞くと中産階級のものと考えがちですが、発展途上国では貧困層ほどスマートフォンが必要になります。この「Tez」を利用することで、スマートフォンだけでデビットカード代わりに決済が出来たり、友人にお金を送ったりすることもできるのです。インドにある銀行とも連携を済ましており、「Tez」さえあれば、どんな取引でも可能となる環境が出来上がっています。

 

 

中国ではUnionPayが開発を進めている

 

著しい技術進歩と経済発展を続けている中国でも音認識技術は注目の的です。ここでは、「UnionPay」が提供しているサービス「Sound Code」について注目してみましょう。こちらも、人の耳には聞こえないような超音波帯を利用した技術となっており、超音波を暗号化することで、マルチメディア・インタラクションを実現しています。単なる決済アプリとしてだけでなく、情報を互いに送りあったり電子領収書をお互いに送付しあうことで、遠くにいても契約を完了することが出来たりなどの潜在的な利用法が検討されています。

 

 

日本で実用化が注目されているピットタッチ・シグマ

 

日本における決済サービスと音認識技術の融合は、株式会社スマート・ソリューション・テクノロジーという会社が開発しました。名前は「ピットタッチ・シグマ」といい、スマートフォンと連動させることによって様々な可能性を提示しています。決済だけでなくポイントカードなどとも簡単に連動できるため、これ1つで、全ての会員サービスを受けられるようになるかもしれません。最初から小売りでの利用を前提に作られているため、受け入れ始めたら普及が進むことは間違いないでしょう。

 

 

そもそも音認識と決済サービスは相性がいい

 

そもそも、音認識と決済サービスは非常に相性がいいといわれています。決済サービスで最も重要なのはセキュリティと利便性の確保というバランスです。多くの場合、セキュリティを高めると利便性が、利便性を高めるとセキュリティがといった形で、どちらも一緒に高めるというのは難しい技術といえるでしょう。しかし、音認識、特に音声認識の分野には声帯認証であったり超音波を電子暗号化する仕組みであったりと、容易にその人がその人であることを証明する技術がたくさんあります。また、人は物を書いたり何かを操作したりするよりも、自分の声や機械音などを利用するほうが負担が少ないということも大いにあるのです。結果として、音認識と決済サービスの融合は、セキュリティと利便性のどちらも確保できるという点で、最高の相性を持つ分野同士だったといえるでしょう。

決済サービスと音認識の融合は、必然ともいえる技術革新です。今後は、小売りだけでなく多くの商談などでも音認識は利用されていくでしょう。現場での複雑なやり取りの必要ない音認識技術は、速度と利便性、そしてセキュリティのすべてを兼ね備えた仕組みです。どのような発展を見せるのかはわかりませんが、今後さらに成長していく分野であるのは間違いないでしょう。

 

 

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