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1級建築士が語る!BIMでテレワーク!建築業界は女性に優しい業界に変われるか?

BIMが普及すると共に「BIMママ」が脚光を浴びています。BIMママとは、子育てをしながら在宅でBIMを使った設計を行う人のことを指していて、大手建設会社を中心に制度としての導入が検討されています。BIMの登場によって業務効率が改善するだけでなく、働き方の改革も進んでいるのです。そこで今回は、建築実務を行う1級建築士がBIMの導入によって変わる働き方について紹介していきたいと思います。

 

 

BIMママ登場の背景!建築業界はなぜブラックだったのか?

 

建築業界では、始発・終電で仕事をすることが普通になっている会社も多く、いわゆるブラック業界ですが、なぜそのような勤務体系が存在するのでしょうか。
これは「デザイン」を考える為には時間がかかるということが原因の1つに挙げられるでしょう。デザインとは答えが無く、人の好みによるところが多く、施主の意向によって幾度となく変更が加えられますし、提案するまでにも相当吟味する時間が必要です。

建築業界で働く人間は基本的に建築大好き人間が多いことから、この「デザイン」の時間を苦に思っていない人の割合が非常に多いです。そのため仕事を頑張る人が非常に多く、労働時間が非常に長い状態が常態化しています。これは一部の建築大好き人間にとっては仕事=趣味となり快適な職場と言えますが、その他大勢の人間にとっては非常に迷惑な労働環境と言えます。

 

 

BIMとクラウドが連携することは在宅での仕事を可能にする

 

BIMの登場によってこうしたブラックな労働環境にメスを入れることが可能です。従来は2次元の図面を用いて打合せ行っていた為、イメージの共有が図りにくく修正が多かったのですが、BIMで設計を行うことで手戻りを劇的に減らすことができます。しかし、それでも人手不足を解消するには至りません。労働人口が減少する中で今後ますます人手が不足すると予想されているのです。

そこで注目されているのが、女性や定年退職者、ハンディキャッパーの活躍です。会社に出社して働くことは困難でも在宅であれば仕事が可能な人は大勢いるため、その方達の力を借りつことで人手不足を解消しようとする動きが強まっているのです。

これを後押しするのがインターネット上でBIMモデルなどを共有するクラウドシステムです。クラウド上で作業ができるため、時間や場所を選ばず仕事が可能です。育児に時間が取られる女性であっても空いた時間を使って作業が可能ですし、BIMを使うことで修正の業務が少なくなるので、作業がそのまま成果として現れます。

 

 

BIMだからできる在宅での設計業務

 

従来も図面の作成を外注することはありましたが、2次元の設計ではイメージの共有が図りにくいため打合せや修正の必要性が高く、在宅で仕事を行うことは困難でした。修正や手直しが多いことで、在宅で空いた時間にできるような仕事があまり無かったのです。
外注した図面を引き継ぐことは作業的に困難な事が多いため、仕事を依頼する側としては、修正を含めて依頼することが通常です。しかし、仕事を受ける側としては修正まで受けてしまっては、作業がどのくらい長期化するかも読めず、なかなか引き受けられない状況があったのです。

しかしBIMを使用することで作業の成果が把握し易い上に手戻りも少ないため、空いた時間で作業を行うだけで十分に仕事として成立するようになりました。もちろん空いた時間といっても3、4時間位は最低でも作業をしないといけませんが、子供の世話をしながら作業することは十分に可能です。移動時間も要らないので効率的な働き方と言えるでしょう。

BIMの登場によって作業効率が劇的に改善するだけでなく、在宅での作業を行いやすい環境が構築されようとしているので、育児に忙しい女性が働くことが可能になります。近い将来、建築業界はブラック業界の汚名を返上しているかもしれません。

 

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