売れに売れていたiPhoneがついに減産するかもしれないという噂
先日ギズモードがこんなことを報じていました。
このほどウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)の報道では、サプライヤーに対して、アップルがiPhoneの発注量を減らしたとリークされていますよ。具体的な数字は明らかにされていないものの、アップルのサプライチェーンに通じた複数の情報筋からのリークとして報じられており、iPhone 6s減産は決定的とのことです。
それなりに衝撃的なニュースですが、ところでみなさん、iPhoneってこの1年間にどれくらい売れたかを知っていますか?
な、なんと2億3千万台です!!!(TechCrunchとITメディア記事より)
iPhone6sの厚さは7.1mmなのですが、それらをすべて重ねるとなんと約1600km! これは大体青森から福岡までの距離です。そんなiPhoneにも最近は販売に陰りが出て来ているのではないか?と報じられているのです。
実は近年のアップルは、絶好調のiPhoneに業績を支えられてきました。2014年秋に発売されたiPhone 6は、リリース前から史上最大規模の7,000万台から8,000万台の生産量確保が話題に。そして、その後継機種として昨秋に登場したiPhone 6sに関しては、iPhone 6をはるかに上回る1億1,500万台から1億3,000万台の生産量を用意して挑むだなんて、非常に強気な売行き予想が立てられていたみたいです。
どうやら、アップルはもともと大量に売れることを見越して、とんでもない数の生産体制を準備していたようです。
アップルは絶好調なiPhoneの売れ行きに対してもともと莫大な数の販売計画を立てており、それが変更となると下請けにはとても大きな影響が出ます。どうやら、その変更が下請けのあちらこちら漏れ聞こえてきたようです。
スマートフォンの唯一の勝ち組にしてダントツナンバー1の地位を爆進中のiPhoneを「何を根拠に生産を減らしているのか」はということまではわからないのですが、さすがはサプライチェーンのプロ中のプロであるティム・クック(Apple後継者にティム・クック氏が最適な理由)率いるアップル、決しておごることなく判断が早いですね。一緒に働く人たちは大変でしょう。
ちなみに、Appleが下請けに厳しいのは業界の中でも有名です。そして、その圧倒的なパワーは、時として批判の対象となりました。象徴的なのは日本の中小の1企業である島野製作所がAppleを訴えたケースでしょう。
総額100億円アップル社を訴えた 日本の中小企業島野製作所「下請け」だからって、ナメるなよ 絶対に負けられない戦いがある
島野は従業員350名、年商約30億円と規模は小さいながらも、その高い技術力を評価され、インテルやサムスンなど世界中の有名企業から注文を受けている。アップル社とも取り引きし、パソコン用電源アダプタの接合部分に使われる「ポゴピン」を製造してきた。その島野が独占禁止法違反と特許権侵害でアップルを訴えたのだ。求めている賠償額は合わせて約100億円にものぼる。
減産によってAppleが統治するパワーを失えば、供給者はAppleに対してそっぽを向き、スマートフォン業界のパワーバランスが崩れるかもしれません。
まあ、iPhone6をすでに使っているひとにとっては、余計なことを考えず次期iPhone7を期待して待っていればいいだけなのですが…。