GoogleがAppleに10億ドルを払っていたらしい。なぜ?
最近、経済界およびIT業界に激震が走りました。
グーグル、アップルに10億ドル支払いか–「iOS」端末での検索バー表示(Cnet)
Googleが検索サービスのためにAppleに支払っている金額が判明(Gigazine)
アメリカの経済メディアBloombergの調査によると、昨年(2014年)に、グーグルはアップルに10億ドル(約1180億円)を支払っていたということが判明したのです。
前々から噂はありましたが、今回初めて明るみになったようです。
そうは言っても業界に詳しい人は、「そんなに払っていたのかよ、へえーやっぱりースゲーな。まあそうだよな」で終わるのですが、素人の人にとって、そもそも「なぜGoogleがAppleにお金を支払わなければいけないのか?」ということは釈然としません。ね、そう思いません?
アップルは、グーグルの検索をiPhone(iOS)に入れることによって恩恵を受けているはずじゃないのか?アップルこそ使わせてもらっているという立場なんじゃないの?と思う人いると思います。
そこにはシリコンバレーの持ちつ持たれるの関係が見て取れます。
グーグルにとって、グーグル検索とはいわば「金のなる木」です。みなさんが検索すると、必ず上の方に広告が表示されてると思います。あれです。あれは企業がけっこうなお金払ってます。
広告は見る人が増えれば増えるほどのその価値はあがります。「価値があがる」とは、多くの企業が大金を払ってでもそこに広告を出したいと思うということです。ユーザーがグーグル検索を使えば使うほどその価値があがり、広告収入が増えるのです。
ですので、googleが収益を上げようと思ったら、単純にグーグル検索を使う人を増やせばいいのです。ただひたすら。それがグーグルの基本的な収益モデルです。
だからこそ、グーグルはスマホ向けのアンドロイドというOSを作りました。様々なスマホでグーグル検索を使わせるために。その結果現在アンドロイドの世界シェアは57%まで高まっています。
一方アップルのiOS(iPhone)もアンドロイドにシェアを奪われながらも35%のシェアを誇っています。35%と言えども、世界シェアですので相当な数です。しかもアンドロイドとあわせると90%を超えます!
(参考資料マイナビ)
そういうわけで、グーグルは一見ライバルであるアップルにお金を払ってでも、iPhoneでグーグルを使ってもらいたいのです。アップルにとっては、そのグーグルの「広告のためにユーザーを増やしたい」という意向を汲み、アップルの莫大なユーザー数を武器にグーグルに売り込むことができるわけです。
そして商談成立です。いつからこのような取引が行われているかは不明なのですが、Win-Winの関係が成り立っているわけです。
まさに持ちつ持たれつなのです。そうしてシリコンバレーは全地球から利益を吸い上げるエコシステムを築いているわけです。
ちなみに、この調査を行ったBloombergは、「2014年のグーグルの収益は310億ドル(約3兆6400億円)で、利益は220億ドル(約2兆6000億円)にも上る」ということも明らかにしています。
グーグルもアップルもボロ儲けやないかー