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Apple PayとAndroid Pay、比べてわかる共通点と相違点

世界屈指のIT企業として知られるアップルとグーグルは、それぞれ「Apple Pay」と「Android Pay」という独自の電子決済サービスを展開しています。そして、ともに日本で今秋からサービスを始めるべく、着々と準備を進めています。
利用する側にとって、Apple PayとAndroid Payは名称が似ているせいか、利用方法やしくみといった違いが最初はわかりません。そこで、両者を比較しながら共通点や違いを解説します。

Apple Payはアップル製品向け、Android Payはアンドロイド端末向けのサービス

Apple Pay、Android Payはどちらも紙幣や硬貨、あるいはクレジットカードを使わずに支払いのできる電子決済サービスです。両者ともに以下のような支払いをスマートフォンですることができます。

  • 日本のおサイフケータイのように店舗に設置の読み取り装置にかざすと支払いを済ませられる。
  • 決済の提携をしているアプリやウェブサイト上で、購入した商品やサービスの代金を支払うことができる。

Apple PayとAndroid Payは対応する機種が明確に分かれています。前者はiPhoneなどのアップル製品で、後者はAndroid 4.4以降のOSを搭載したアンドロイド端末です。どちらも、NFC(近距離無線通信規格)に対応していることが必要です。

なお、Apple Payはスマートフォン以外にもApple Watchや2012年以降に発売されたMacでも利用できます。サービスごとに利用できる機器が決まっています。対応機種とサービスについての詳細は、Apple Payの公式サイトをご覧ください。

現在のところ、Apple Payをアンドロイド端末で、Android Payをアップル製品で利用することはできません。

提携カードの登録手続きやかざしての決済は同じ

Apple PayもAndroid Payも、最初に行う登録手続きと店舗でかざして決済するための方法は同じです。

両者ともに、利用するにはまず提携カードの情報を登録する手続きをしなければなりません。Apple Payでは、カードの上にiPhoneを置くだけでカード情報が自動的に転送されて完了します。Android Payでは、専用のアプリをインストールしてカード情報の登録をします。

店舗での利用方法は、日本で普及している「おサイフケータイ」と同じです。店舗での場合、レジに備え付けの読み取り装置に端末をかざすと自動的に代金の支払いを済ますことができます。

登録カード情報の保存先が異なる

システム面でApple PayとAndroid Payが異なるのは、登録したカード情報の保存先です。Apple Payでは、カード情報は端末内に記録されます。これに対して、Android Payではカード情報は端末ではなく、Googleのクラウド上に保存されます。したがって、決済に使用する端末にはカード情報が一切記録されません。

Apple Payではカード情報が端末に記録されるとはいえ、セキュリティは厳格に扱われています。カード情報は暗号化されて保存されるとともに、専用の暗号キーを使わない限り情報の書き換えはできません。

日本での事業展開はApple Payがリード

日本国内でのサービス展開では、Apple PayとAndroid Payとの間に違いが見られます。

Apple Payは、日本の主要クレジットカードに対応しているだけでなく、JR東日本のSuicaとも提携しています。つまり、買い物だけでなく、交通機関の利用にも使えるようになります。さらに、アップルストアをはじめ、国内大手の家電量販店、ドラッグストア、コンビニエンスストアのほか、旅行サイトや宅配サイトといったウェブサービスでもApple Payの提携が決まっています。

一方、Android Payは提携先にやや後れをとっています。現在準備が進められているのは、三菱東京UFJ銀行が発行しているデビットカードへの対応です。そして、三菱UFJニコスがが発行しているクレジットカードでも利用できるよう体制を整えています。そのほかの提携先やサービスへの対応は未定で、国内利用への拡充は時間がかかる模様です。

日本国内では今秋からといわれている両サービスは、2016年10月1日時点ではどちらもまだ始まっていません。あと少し時間がかかりそうです。

 

 

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