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今送信するそのPDF本当に大丈夫?見えない機密情報をAdobe Acrobatで削除!

 

毎日のように目にする「顧客情報や機密情報が漏えい」のニュース。

PDFファイル、Wordファイル、Excelファイルなど、メールへの添付やサーバーへのアップロードにより毎日何ファイルを外部に送信しているのか、誰しもが数えきれないほどです。

それらのファイルが受信者に届くまでに経由するのは、セキュリティで守られていると”されている”インターネット。インターネットプロバイダもウイルス検出や駆除、無料のスパイウェアチェッカーの提供など、あらゆる手段を講じてセキュリティ対策をしています。一方で、インターネットプロバイダによるセキュリティ対策は完璧ではないと証明しているのが、これら嫌になるほど目にする情報漏えいのニュースです。

私達の大切な個人情報や企業機密情報を守るために、ユーザーの私達ができることは、「不要な情報は送信しない、送信予定のファイルに掲載しない」ことに限るようです。

私達が何気なく使っているPDFファイルにも、書き込んだつもりのない個人情報や機密情報がメタデータとして紛れ込み、ファイルを送信した場合はそれらの情報まで流出してしまうことにお気付きでしょうか?

Acrobat 5.0 以降のバージョンで作成されたPDFファイルは、ファイル作成者名、タイトル、著作権情報などのメタデータを含んでいます。例えば、PDFファイルをWebサイト上に掲載する場合、多くの検索エンジンでは、検索結果の一覧にファイル名が表示されます。「タイトル」の情報をPDFに書き込んでいた場合は、文書のタイトルが検索結果に表示されます。意味を成さないファイル名よりもタイトルの方が分かりやすく非常に便利ですが、プロパティにタイトル情報が書き込まれているPDFファイルをその情報を必要としない人物に誤って送信などしてしまっては、セキュリティ上は問題が生じることがあるでしょう。

例えば、筆者が外注先に参考資料として送付しようとしたこんなPDFファイル。

document

PDF形式の文書の例

 外注先への発注にあたり、製品を試用後の質問事項をまとめたPDFファイルです。このファイルはMicrosoft Wordで執筆したあとPDF形式に変換したものです。

properties_before

PDFのプロパティ画面

 プロパティから確認すると、ファイルの作成者として筆者の名前や外注先には隠しておきたいコンペの参加企業名まで丸見えです。これらの意図なく書き込まれた情報は、Microsoft Wordのファイルを作成する際に、Microsoft Wordインストール時に入力した使用者名や備忘録としてプロパティに書き込んでいた企業名がそのままPDFに引き継がれて非表示の情報として書き込まれたものです。本PDF作成時には何の入力もしていない情報が、自動的にファイル内に書き込まれます。

このような公開不要な情報を垂れ流してしまうのを防ぐ方法も存在しますので、安心してください。Adobe Acrobatには、このような公開を意図しない情報を削除する機能を備えています。

メタデータを削除したいファイルを開いて、ツールメニューから「非表示情報を検索して削除」を選びます。

 main menu

Adobe Acrobatのツールメニュー

メタデータなどのファイルに埋め込まれた情報が検索されます。

delete finished

「非表示情報を検索して削除」の完了

検索が終了したら、すべての非表示の情報を削除したい場合は、「削除」をクリックします。削除する情報を選択して削除するときは、「結果」の一覧より削除したい情報のみにチェクを入れてから「削除」をクリックします。

 properties_after

非表示情報の削除完了後のプロパティ画面

プロパティの概要に表示されていた非表示情報がすべて削除されました。あとは、通常通り保存して、送付すれば完了です。

公開したくない情報を不本意に送信しないよう、作成したファイルに先手を打って対処し、機密情報を自分で守りたいものです。

 

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