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工期を短縮するプロトタイピング開発

比較的小規模なソフトウェアやシステムの開発を行う際に効果的な、「プロトタイピング」という手法があります。スマホアプリ開発との相性が良く、開発コスト削減やスピーディなリリースをかなえるとして、多くのアプリ開発事業者が採用していいます。

■プロトタイピングとは?
ソフトウェア開発手法の一つです。開発者がプロトタイプ、つまり「試作品」を開発工程の早い段階で(未完成であっても)作成し、開発者とクライアント(もしくはエンドユーザ)で完成品のイメージを共有します。
ごく初期段階でのプロトタイプモデルは、手書きのイメージ図やPowerPoint資料である場合もあります。試作品は主にUIや遷移情報などの「ユーザに見える部分」を優先した張り子のモックアップで、開発の進捗に合わせて数回作り直します。
開発者は、試作品に対するクライアントのフィードバックをもとに試作品の品質を上げ、最終リリース品に近付けていきます。

■プロトタイピングのメリット
大規模システムやソフトウェア開発手法では現在でも「ウォーターフォールモデル」が主流ですが、ウォーターフォールモデルには「開発初期段階で全体のイメージを共有することが難しい」というデメリットがあります。
とくに開発初期段階においては、クライアントは「モノを見てみないと解らない」、開発者は「仕様を固めてくれないと作りようがない」を言い分に、進捗が鈍りがちです。開発者とクライアントの相互理解がうまくいかないと、全体のイメージが共有されるのはソフトウェア完成直前になってしまいます。
その時に「思っていたのと違う」というフィードバックを受けても、後戻りによる工期の延長や、予算の枯渇による不本意なリリースを許容せざるを得なくなってしまいます。

この、「こういうイメージじゃなかった、全体的に作り直したい」というトラブルの発生を防げるのがプロトタイピング開発における最大のメリットです。

プロトタイピングは、開発の速い段階で最終製品のイメージを共有することを重視しています。相互理解の仲介をするのは、仕様書ではなく試作品です。あくまで「完成品した製品」を目指すため、大規模な後戻りが発生するリスクが低下します。

■工数短縮のためのプロトタイピング
最後に、アプリの素早いリリースをかなえるプロトタイピング開発のコツについて解説します。
試作品は素早く作る
開発の初期段階で詳細なイメージが描けるクライアントは決して多くありません。開発者はクライアントの断片的な希望から「こんな感じ」を可視化し、「そうそう、こんな感じ」や「ちょっと違う、もっとこんな感じ」という漠然としたフィードバックを得ます。
試作品はイメージの共有を仲介するコミュニケーションツールであるため、素早く作成することが重要です。
最初期段階での試作品が「ペーパープロトタイプ」つまり手書きの紙資料であることが多いのは、ヒアリングからの組み立てや、フィードバックを直接書き込むのが容易で、資料がそのままエビデンスになるためです。

試作品は流用しない
急いで作った試作品は、あくまで張り子です。インプットとアウトプットの辻褄をあわせたブラックボックスでしかなく、中身のプロセスが最適化されているものではありません。
試作品の見た目が良いと「これをもとにした作り込み」で素早くリリースに漕ぎ着けられそうな気がしてしまいますが、基本的に、試作品のコードは使い捨てのものと考えましょう。

クライアントが開発に深く関わる
どのような手法でもクライアントと開発者の連携は不可欠ですが、プロトタイピング開発においては特に「密な打ち合わせ」と「担当者の権限」が重要になります。
クライアントの側でも「○○のような感じ」や「△△のアプリをもっと□□した感じ」など、ある程度の具体的なイメージを持ち、それを打ち合わせの中ですり合わせていく程度の知識と権限が必要です。
変更点や提案に対してその場で即断できる権限がない場合、「ここの部分は上長・現場に確認をとらないと…」と保留することになります。無駄な打ち合わせが増え、スムーズな意識の共有が難しくなるでしょう。現場感覚と社内権限を持った担当者が窓口になる必要があります。

 

 

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