ブルーイノベーションが提供するドローンのサブスクとは?
日本でのドローン利用が少しずつ進んでいる中、普及率の向上に努めている企業が国内に存在します。日本で唯一のドローン・インテグレーターを掲げるブルーイノベーションは、国内におけるドローン利用のさらなる推進を目指し、この度新しいサービスを立ち上げました。
彼らが発表した、ドローンを月額で利用できるサブスクリプションサービスには、どのような特徴やメリットを備えているのでしょうか。今回はそんなブルーイノベーションの取り組みについて、ご紹介します。
目次:
①ブルーイノベーションについて
②ブルーイノベーションのサブスクを利用するメリット
③ブルーイノベーションが目指すドローン社会
ブルーイノベーションについて
ブルーイノベーションは、日本国内で誕生したドローン事業を軸とする企業で、ドローン運用に向けたシステムやソフトウェアの開発を主に扱っています。
会社の概要
ブルーイノベーションが強みとして掲げているのが、ドローンのシステムインテグレーターとしての役割です。既存の課題に対して、どうすればドローンを利用して解決できるのか、どのようなプロセスでドローンを導入するのかなど、コンサルティングを通じてソリューションを提供します*1。
1999年より活躍を続けてきたこの会社のノウハウには優れた実績があり、海岸モニタリングシステムやドローンの飛行システムなど、重要なシステム開発を進めてきました。また、コンサルティング実績としても多くの企業からの案件を引き受けているだけでなく、国や自治体、教育機関へのソリューションも提供してきました。
ブルーイノベーションのサブスク事業について
そんな実績のあるブルーイノベーションが今回発表したのは、ドローンを定額制で提供し、さらなる社会への普及を目指すサブスクリプションサービスです。これまで、ドローンの利用と言えばユーザーがそれを購入、あるいは自社開発を進め、独自に運用を進めていくというものでした。
しかしブルーイノベーションでは、ドローンを運用サポートなどのサービスとともに定額で提供することで、気軽にドローンの活用を進められるよう利用者に促します。
提供先としては石油プラントや工場といった巨大施設やインフラ環境で、施設点検業務の無人化などに役立てられることが想定されています*2。
1ヶ月単位でのレンタルが可能ということで、試験的なドローンの導入を考えている企業にとってはありがたいサービスとなるでしょう。
ブルーイノベーションのサブスクを利用するメリット
サブスクリプションサービスといえば、BtoCのイメージが印象的です。BtoB向けのサービスであるブルーイノベーションのサブスクには、どのようなメリットがあるのでしょうか。
低コストなドローン運用を実現
一言で言えば、ブルーイノベーションのドローンサブスクは非常にコストパフォーマンスに優れるサービスです。従来のように、買い切りでドローンを導入するシステムの場合、ドローンを自社所有のものとして購入する必要がありました。
こうなると高級なドローンの購入に多くの予算を確保する必要があるだけでなく、資産として計上しなければならないため、財務場の負担が大きくなる傾向にあったのです。
しかしサブスクリプションという定額制のサービスを利用することで、資産計上を行わずに経費処理できるという、財務上のメリットが得られます*3。
費用負担を最小限に抑えながら、自社の課題解決に最適なハイパフォーマンスのドローンを利用できるというわけです。
また、月額制で同サービスは利用できるということで、すぐにサービスを停止することも可能です。会社の財務状況が悪化した場合や、ドローンの有用性を証明できなかった場合には迅速に返却して、会社への負担を最小限に留められます。
優れた定額サービスと有料オプションの提供
ブルーイノベーションの定額サービスは、単にドローンを貸与するだけではありません。ドローン運用に伴って必要なサポートやサービスを全て受けられるのも、美味しいポイントとなっています。
オンラインでの運用相談や、10時間の飛行毎に生まれるメンテナンス、各種保険、修理時の代替機の貸与など、継続的なドローン運用を支えるサービスが提供されます。また、初めての導入に伴う運用講習や、有料オプションとして追加講習や動画アーカイブの利用もできるなど、ドローン教育を実施する上でも非常に有効です。
あるいは3Dモデル化やデジタライゼーションなど、DXの推進に向けたサービスの提供も行ってくれるため、イノベーションのきっかけとしても大いに活躍してくれます。
ブルーイノベーションが目指すドローン社会
このように、ブルーイノベーションがドローンを広く行き渡らせ、社会改革を促進するサービスを提供するのには、どのような背景があるのでしょうか。
生活基盤としてのドローン
ブルーイノベーションが考えるのは、生活基盤としてのドローンの未来です*4。
そもそもドローンが近年急速に普及しているのには、深刻な労働人口の不足という問題があります。
都会に住んでいればあまり意識することはありませんが、働く人が減ったことで、大きなダメージを受けているのが地方や山間部の人々です。過疎化が進んでいるこういった地域では、インフラの老朽化が進み、それらの補修が後回しにされる傾向にあります。
このまま人口の減少が進めば、彼らの生活を支えるインフラや産業は全て廃れ、住むこともままならなくなりかねませんが、そこで活躍するのがドローンです。通常であれば派遣するのが困難な地方や山間部にも、ドローンを飛ばして点検や監視を行わせることで、社会インフラを高い水準で維持できるようになります。
作業労働に従事できる人が減少傾向にある中、こういった業務をドローンで代替できることには大きな意味があります。ドローンを用いて新しい世界を作るのではなく、ドローンが既存の社会を維持するという考え方です。
教育事業への注力で人手不足を解消
広範なドローン運用は魅力的なメリットをもたらしますが、そこで問題となるのがドローンを運用する人間の教育です。ドローンも少しずつ改善を重ね、使いやすくなっているとは言え、まだまだ適切な訓練が必要な技術であることには変わりありません。
ブルーイノベーションではドローン人材の教育にも力を入れており、事業として確立させ、人材の確保を促進しています。操縦技能を学べるスクールの運営、さらには操縦技能証(JUIDA認証)の発行を行う「一般社団法人 日本UAS産業振興協議会」(JUIDA)の事務局も運営し、さらなるドローンの普及に努めます*5。
日本全国に230校ものドローンスクールを有しているだけでなく、世界各国にもスクールを開校し、グローバルなドローン産業の発展に力を入れています。ドローンの普及が進み始めた今、ブルーイノベーションの役割は今後さらに大きくなっていくはずです。
おわりに
ブルーイノベーションが考えるドローン事業は、見たことのない世界を形成していくというよりも、むしろ既存の社会や企業がどのようにドローンを導入すべきかという、現実的な目線からスタートしていると言えます。
ドローンのサブスクリプションサービスもまた、どうすれば今の企業がドローンを気軽に利用できるか、というところからスタートしている事業です。今後も課題解決に直結するサービスを展開し、さらなるドローンの活用を後押ししてくれるでしょう。
参考:
*1 ブルーイノベーション「ブルーイノベーションの強み」
https://www.blue-i.co.jp/advantage/
*2 PRTIMES「【ブルーイノベーション】ドローンのサブスクを2/24より先行受付。工場・プラント施設点検向け 」
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000009.000024707.html
*3 上に同じ
*4 GEMBA「ブルーイノベーションが考える、生活基盤を支える労働力としてのドローン」
https://gemba-pi.jp/post-223221
*5 上に同じ
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