さじ加減が最重要!効果的なポジショニング戦略
ポジショニング戦略は自社の製品を最も効果的なマーケティング戦略のもと、売上を最大化していくために欠かせない戦略です。
▼ポジショニングは戦略的な視点で
ポジショニングとは立ち位置ですね。
同一系統の商品を販売する会社とその商品の特徴で描かれたX軸とY軸上で、自社製品がいるべき場所です。
ポジショニングは戦略的に行う必要があります。ただやみくもに競合となる製品を調べ、誰も参入していないターゲットに売り込んでいくのは危険です。
ポジショニング戦略は、セグメンテーションとターゲティングをしっかりと行った後で策定しなくてはなりません。
これはアメリカの経済学者、フィリップ・コトラーの提唱したフレームワーク、STP理論に基づいた考え方です。
Sがセグメンテーション、Tがターゲティング、Pがポジショニングです。
・どんなニーズがあり
・ニーズに対するターゲットはどのような性別、年齢、社会的地位、収入、家族構成なのか
・自社製品はそれらのニーズをどう解決できるか
これらを分析したのち、ニーズ別にいくつかのグループに分け、そのニーズに対するターゲットを定めていきます。
▼自社分析を忘れずに
次に行うべきは、自社製品やサービスとは何か?
これを徹底的に打ち出すことです。
自社製品やサービスの本質を明らかにしておかないと、正確なポジショニングは取れませんので、これは必要不可欠のプロセスです。
その際、絶対に欠かせないのは自社製品のイチバンの強みを探す事。これだけは負けない、他社よりも秀でている点を見つけていく必要があるのです。
それがないと、ポジショニングを取ったとしてもユーザーにメリットが伝わり切らず、やがてほかの製品に埋もれていきます。
これは大変だ!と商品改良やサービスの値下げなど、付け焼刃の対策を行い、ポジションを取り直しても必ず競合会社にポジションを乗っ取られていくでしょう。
▼さじ加減がポイントになる
先ほどのコトラーを引き合いに出しますと、彼は6つのポジショニング戦略を提唱しています。
①特定の製品属性に基づいたポジショニング
②製品が提供するベネフィットに基づいたポジショニング
③製品が使用される機会によってのポジショニング
④競合製品との関係を使ったポジショニング
⑤競合製品と距離を置いたポジショニング
⑥製品の種類別のポジショニング
これらは結局被るところが出てくるので、さじ加減でいい感じに混ぜ込みながら、ポジショニング上の優先順位づけを行っていかなければなりません。
①は製品属性つまり、価格帯、性能、品質など
②は製品がどんなニーズを満たすかという観点で、デザインの良さ、壊れにくさ、カスタマイズのしやすさなど
③は製品がいつ使えるか、どんな時に使えるかなど
④はA社はサービスの融通が利かないが自社は違うなど
⑤は○○であって○○ではない、○○の良さを生かしたXX
⑥はマーガリンとバター、マーガリンと調理油など、対象別でマーガリンのポジショニングが変わるなど
たとえばあなたの会社がゴマをベースにしたサプリメントを販売していたとします。
競合はたくさんいます。
そんなか、もっともウリとなるのはゴマの成分の抽出過程で特殊な製法を用い、質の高い成分がたくさん残ること。
この成分が残りやすくなることで、同じ用量でも高濃度の栄養素がたくさん含有できること。
であれば取るべきポジショニングは…。
高濃度の栄養素がたくさん取れる。
この強みがあることで、①の製品属性、④の競合製品などをうまく絡めて絶妙なポジショニングを取ることができそうです。
さじ加減で、思い切って②の製品ベネフィットのラインを狙っていく手もあります。
セグメンテーションとターゲティングと絡め、いろいろな観点からポジショニング戦略が取れるかもしれませんね。
まとめ
効果的なポジショニング戦略とは、まず自社製品・サービスの強みを探すこと。そこで勝負がほぼ決まってくるので、熟慮してSTPを決めていくと良いでしょう。