AmazonとPayPayの最強タッグが来る?スマホ決済の将来について解説
AmazonはWebサイト上でクリックを数回するだけで商品を自宅へ届けてくれます。もはやAmazonなしの生活を考えられないという方も多いのではないでしょうか。
Amazonの支払い手段には、コンビニ、ATM、ネットバンキング、電子マネー、代金引換、クレジットカードなどがあります。これらに加えて、新たな支払い方法として対応が進んでいるのが「スマホ決済」です。
この記事では以下の3つのことが分かります。
①PayPayの特徴
②AmazonがPayPayで払えるようになる可能性
③スマホ決済の将来
これらのポイントを詳しく解説していきます。
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PayPayの特徴
最近、急速に広まりを見せている支払い方法がスマホ決済です。スマホアプリ一つで決済が完了するため、現金を持ち歩いたり、支払い時に小銭を探したりする必要がありません。QRコードをカメラで読み取り、金額を入力するだけで料金を支払えます。
スマホ決済にはたくさんの種類がありますが、最近特に注目を集めたのが「PayPay」です。「PayPay」はソフトバンクとヤフーによって2018年6月に設立されました。他のスマホ決済と違う「PayPay」の特徴はどこにあるのでしょうか。そのメリットとデメリットを詳しく見ていきます。
PayPayのメリット
PayPayのメリットとして挙げられるのは、主に次の三つの特徴です。
・知名度の高さ
・支払い方法の豊富さ
・地図機能の便利さ
PayPayは2018年12月4日に「100億円あげちゃうキャンペーン」を実施しました。このキャンペーンはメディアでも大きく取り上げられ、大変話題となりました。あまりの人気ぶりにわずか10日間で終了してしまいましたが、知名度を大きく上げることに成功しました。これまでスマホ決済を使ったことがない人々を、利用者として取り込めたことは大きな効果です。利用者が多ければ、それだけ対応店舗も増えることが予想されます。
スマホ決済は通常、残高をチャージして料金を支払います。PayPayはさらに、クレジットカードとYahoo!マネーから支払う方法を選択できます。例えば、支払い時に残高が不足していることに気付いても、クレジットカードによる支払い方法を選択すればチャージする必要はありません。また、「ヤフオク!」を利用しているユーザーは、売上金をYahoo!マネーにチャージすると1.0%のTポイントが溜まります。
また現在のところ、スマホ決済は使えるお店が限られています。初めて行くお店では、使えるかどうか入ってみるまで分かりません。ところが、PayPayのアプリには「全国のお店一覧」という地図機能があります。PayPayで支払える加盟店を地図上で見られるため、とても便利な機能です。
PayPayのデメリット
PayPayのデメリットとして挙げられるのは、主に次の三つの特徴です。
・還元率の低さ
・加盟店の少なさ
・海外では利用不可
キャンペーンを大々的に実施したPayPayは、支払金額の20%をキャッシュバックして話題になりました。しかしキャンペーンが終った今、還元率は支払金額の0.5%に戻っています。他社の「LINE Pay」は還元率が0~2%となっており、利用金額によってはPayPayよりもお得になります。
さらに、スマホ決済サービスを展開する各社がキャッシュバックやポイント還元率アップのキャンペーンを実施しています。例えば、「LINE Pay」は還元率が20%の「Payトク」キャンペーンを実施しました。他社がキャンペーンを打ち出している最中だと、PayPayを使うメリットは相対的に低くなってしまいます。
スマホ決済の便利さは、加盟店の多さと直結します。PayPayは2018年6月設立とスマホ決済の中では後発のサービスで、加盟店が少ないのが現状です。現在、加盟店を拡大している段階なので、他社と比較すると使えないお店も多くなっています。
スマホ決済は、日本だけでなく世界中で広がりを見せています。クレジットカードと違って小さなお店にも普及が進んでいるのが特徴的です。スマホ決済を海外で利用できれば、外貨両替の必要性が低くなり利便性が増します。例えば、「LINE Pay」は台湾やタイなどでも普及しており、日本と同じように支払うことが可能です。しかしPayPayは海外での利用に対応していません。今後は日本から海外へ行った際にも使えるような仕組み作りが課題となります。
AmazonがPayPayで払えるようになる可能性
スマホ決済のスタンダードを決める争いでカギとなりそうなのが、ECサイトとして圧倒的な知名度を誇るAmazonへの対応です。Amazonは日本でも年々売り上げを伸ばしており、その勢いはとどまるところを知りません。Amazonでスマホ決済が利用できるようになれば、利用者の大きな増加が期待できます。
Amazonは独自のスマホ決済サービス「Amazon Pay」を提供しています。しかし、利用できる実店舗が限られておりあまり普及が進んでいません。そこで、注目されるのが他社のスマホ決済の導入です。2018年12月1日にはAmazonがドコモの「d払い」に対応しました。利用できるのはドコモユーザーに限られていますが、Amazonが「Amazon Pay」以外のスマホ決済に対応したのは大きな変換点です。
今後、Amazonは「PayPay」など他のスマホ決済にも対応していくのでしょうか。それにはおそらくスマホ決済の普及率が関係してくるはずです。Amazonは「Amazon Pay」の普及率を上げるために、他のスマホ決済への対応には慎重にならざるを得ません。ただ、普及したスマホ決済を利用できないと、Amazon自体の利便性が下がってしまいます。「PayPay」が今後、利用者を大きく増やすようであれば、Amazonとしても対応せざるを得ないでしょう。
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スマホ決済の将来
日本において、まだ普及が始まったばかりのスマホ決済ですが、今後の動きはどうなっていくのでしょうか。スマホ決済の将来を予想するためには、既に普及が進んでいる国の実情がヒントとなります。
例えば、中国ではほとんどのお店でQRコードが設置されており、スマホ決済が既に社会に浸透しています。現金のやり取りがない分、支払いがスムーズで効率的になりました。
中国ではスマホ決済において「アリペイ」と「WeChatペイ」の二強状態が続いています。消費者にとっては、スマホ決済の種類が多いと面倒なため、自然に標準化が進んでいます。この標準化はおそらく今後日本でも進んで行くでしょう。現在、乱立しているスマホ決済の種類は、将来的に数社程度に絞られていくはずです。
ただ、日本は他国より強い現金主義の文化があります。クレジットカードや電子マネーでのキャッシュレス化は実現しませんでした。今後、スマホ決済によるキャッシュレス化が進むかどうかは政府の動向が大きく左右します。
例えば、デンマークは既に紙幣の造幣を停止しており、2030年には紙幣と貨幣の廃止を決定しています。キャッシュレス化の動きは、将来的に世界中に広がっていくと予想されます。現金主義が根強い日本でもいずれはキャッシュレス化が進むはずです。その際に決済手段として、スマホ決済が普及する可能性は高いと思います。
スマホ決済が選ばれる理由としては、初期費用が安く小規模のお店でもスマホ決済を導入しやすいためです。キャッシュレス社会を実現する上で、導入へのハードルの低さは大きなメリットとなります。
日本政府は2020年までにキャッシュレス比率を40%に伸ばす方針を掲げています。スマホ決済は普及へのタイミングが一致しており、今までの現金主義の文化を一気に変える可能性もあります。
まとめ
現在、日本で始まったばかりのスマホ決済ですが、海外の状況を見ると今後はさらに普及が進んで行くと予想されます。その普及において、最強のECサイトであるAmazonの対応が大きなカギを握るでしょう。
乱立しているスマホ決済も、次第に淘汰されていき、代表的な一、二種類に絞れられるはずです。PayPayはいち早く大々的なキャンペーンを実施し存在感をアピールしました。今後、他のスマホ決済も様々なキャンペーンを実施する予定で、目が離せない状況が続きそうです。
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