UnityとSnapchatが提携|提携内容と両社の概要を紹介
Unityという会社名は、どこかで聞いたことがあるのではないでしょうか。
もしも聞いたことがない場合でも、Unityを利用したサービスは使ったことがある人が多いはずです。
「ポケモンGO」や「どうぶつの森ポケットキャンプ」など、人気のモバイルゲームにはUnityの技術が使われています。
また、パソコンやプレイステーションなどで遊べる「Fall Guys」もUnityが関わっています。
そんなゲーム関連の会社であるUnityが、Snapchatと提携することになりました。
Snapchatといえば、スマートフォンアプリの会社です。
ZoomやMeetなどで使える背景・エフェクトのサービスも提供しています。
今回は、そんな両社の概要や、提携内容について紹介します。
この記事を読むと以下の3つのことがわかります
①Unityの概要
②Snapchatの概要
③UnityとSnapchatの提携内容
Unityとは*1~*6
まずは、Unityの概要を紹介します。
ゲームエンジンの開発会社
Unityは、ゲームエンジンを開発している会社です。
Unityによれば、PC・コンソール・上位のモバイルゲームの半数以上は、Unityで制作されたゲームであり、シェアが大きいと言えます。
Unityが活用されているゲームとして有名なのは、ポケモンGOや白猫プロジェクトなどがあります。
特にモバイルゲームにおいては、人気ゲームはUnityで作られている可能性が高いでしょう。
Unityによれば、世界で売り上げ上位1,000個のゲームのうち、53%がUnityで制作されたものだそうです。
Unityのプラットフォームはゲーム以外にも活用されている
ゲーム以外にも、Unityのエンジンは3Dコンテンツ制作に使われています。
リアルタイムBIMをUnityのサービスを利用して作成するなど、Unityの3D技術が建築の場にも応用されているのです。
Unityの技術を利用することで、3Dモデルを作成する時間が短縮されるなどの実績があります。
Unityの技術をゲーム以外で用いた事例については、以下の記事でも紹介しているので参考にてしてください。
▷ゲームだけじゃない Unityのビジネス利用事例紹介
ゲームエンジンのほか運用や収益化の部門も
Unityでは、ゲームのエンジンや3D技術のほか、ゲームの運用や収益化の部門も併せ持っています。
ゲームの運用については、Apex LegendsやFall Guysなどの、一度に大人数がマッチングするゲームなどを手がけています。
そのため、Unityでゲームを作るだけでなく、リリースのための環境整備まで対応しているのです。
そのほか、Unityではゲーム広告事業も行っています。
ゲームの中にゲームの広告を出すことで、ユーザーを獲得できるような支援を行っています。
世界の230エリアに対してゲーム広告を出せるネットワークがあるほか、ゲーム内に特化した広告サービスであることも特徴です。
静止画だけでなく、動画広告も出稿できます。
今回の提携は、この広告事業との関わりが強いといえるでしょう。
Snapchatとは*7~*9
では、Snapchatはどのようなものなのでしょうか。
スマートフォンの写真共有アプリ
Snapchatは、スマートフォン向けのアプリです。
友人同士で写真を共有するほか、写真の加工ができるアプリでもおなじみです。
写真の公開時間が限定される点が特徴
今ではTwitterのフリートやInstagramのストーリー機能など、消える投稿はお馴染みになっています。
そんな消える投稿はスナップチャットに搭載されていた機能でもあります。
投稿を見たユーザーがスクリーンショットを撮ろうとすると、投稿者に通知されるのも特徴です。
広告事業にも力を入れている
そんなSnapchatでは、広告事業にも力を入れています。
広告はEコマースからゲーム、実店舗まで幅広く対象にしているのが特徴です。
Snapchatのフィルター機能を用いた、個性的な広告が作成できます。
また、AR機能を用いた広告もあります。
ARで商品が目の前にあるように演出したり、Snapchatのフィルターとして商品をアピールすることが可能です。
これまでの画像広告とは一味違うものを考えている場合に、利用すると良い広告だと言えます。
UnityとSnapchatの提携内容*10
最後に、今回UnityとSnapchatが提携したことについて紹介します。
UnityのUnity AdsがSAN(Snap Audience Network)に対応する
両社の提携は、広告事業でなされます。
Unityが提供するゲーム向けの広告ネットワークとSnapchatのネットワークが提携することになるのです。
両社の提携により、Unityはモバイル向けの広告配信の範囲がより広がると言えるでしょう。
Snapchatのユーザーにも広告が流せるようになることで、ゲーム開発者は幅広いユーザーに広告の出稿が可能となります。
Snapchatは動画も配信できることから、Unity Adsとも親和性が高いといえるでしょう。
ゲーム開発者向けにはSnap Kitの一部がアセットストアで利用できるように
そのほか、Unityのゲーム開発者にはSnapchatの提供する「Snap Kit」の一部が利用できるようになります。
出典:Snap Kit SDK | Integration
Snap Kitの中には、Snapchatのアカウントでゲームにログインできる機能も搭載されています。
Snapchatで広告を見てゲームにアクセスしたユーザーが、簡単にゲームを始められるような動線を作れるのがメリットです。
そのほかにも、Snapchatのカメラ機能・AR技術などをゲームに組み込むことも可能です。
Bitmojiの統合予定も*11
出典:Bitmoji
UnityとSnapchatの提携のプレスリリースでは、BitmojiとUnityの統合も発表されました。
Bitmojiとは、自分だけの絵文字が作れるサービスのことです。
UnityとBitmojiが提携すれば、ユーザーがBitmojiで作った好みのキャラクターをゲーム内に取り入れることが可能になります。
そのため、これまで以上にゲームの世界を堪能することができるでしょう。
◆まとめ
今回は、UnityとSnapchatの提携について紹介しました。
Unityはすでにモバイルゲーム市場でシェアを獲得しています。
更なるユーザーの獲得のために、Snapchatと提携したといえるでしょう。
Snapchatは遊び心のあるアプリであるため、モバイルゲームで遊ぶユーザーを親和性が高いと考えらます。
両社の提携により、モバイルゲーム市場におけるUnityの立ち位置がさらに確立されていくでしょう。
またBitmojiとの提携も予定されており、ユーザーや開発者がより利用しやすいサービスとなっていくはずです。
スマートフォンさえあれば気軽に遊べるモバイルゲームは、自宅にいる機会が多くなった今、ますます需要が増えていくでしょう。
Unityの今後の動きから目が離せません。
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◆参考URL
*1 Unity のリアルタイム開発プラットフォーム | 3D/2D、VR/AR のエンジン
*2 Unity とは?その実態、これまでの歩み、これからの歩みを確認する
*3 SHoP Architects のオフィスとジョブサイトでの BIM、VR、AR の利用
*4 News, Features and Announcements
*5 Unity と Multiplay のコンビが Mediatonic の『Fall Guys』 を成功へと導く
*6 Unity Ads
*7 その瞬間を最速でシェア!
*8 Snapchat Ads
*9 Lens AR Experiences | Snapchat for Business
*10 Unity and Snap Inc. Partner to Extend Ad and Tech Reach
*11 Bitmoji