スマートロックとAmazonKeyは画期的に便利なサービスなのか
スマートロックという言葉を最近よく耳にするようになりました。私たちの家のドアについている鍵は、この100年変わらない方法(鍵を差し込んでひねることによってドアの鍵を閉めたり開けたりする)で使われ続けていました。
スマートロックは、これまでの物理的な鍵のかわりにスマートフォンや電子機器を鍵のかわりに使うことができるソリューションの総称です。
そして、スマートロックは意外と簡単に私たちの生活に溶け込むことができるものとなっています。2017年11月にAmazonが発表した「AmazonKey」は、このスマートロックを使った画期的なサービスだと話題になっています。
工事不要なスマートロックのソリューションとは
日本でもスマートロックを購入して自宅に取り付けることができます。Qrio Smart Lock (キュリオ スマートロック)や、Akerunは自宅のドアの内鍵の形状が一般的なサムターン(つまみをひねって鍵をかけたり開けたりするロック)であれば、ドアの内側に両面テープで貼り付けるだけで、スマートロック対応のドアに変身させてしまいます。
スマートフォンで、遠隔操作可能
これらのスマートロックは、外出先から鍵がロックされているかどうかの状況を確認することができたり、スマートフォンを操作しなくてもドアの前に来たらドアロックを解錠したり、自宅から一定の距離を離れると自動で施錠するという未来的な使い方が可能です。
筆者も10年前からリモコンキー式のスマートロックを愛用していますが、鍵を取り出さずに玄関の鍵を開けることができるのはとても便利に感じています。
スマートロックなら鍵の受け渡しも必要なし
また、スマートロックなら合鍵を渡さなくても、スマートフォンのアプリから回数限定で鍵の開閉を許可したり、期間を指定してドアのロックの開閉を許可する事も可能になり、より便利でセキュアになるというわけです。
AmazonKeyってどんなサービス?
では、AmazonKeyとはどんなサービスなのでしょうか。
AmazonKeyは一言で言ってしまうと、「宅配ボックスがなくても荷物が届くシステム」です。画期的に思えるこのシステムは、スマートロックとWebカメラの組み合わせで実現します。
仕組みはこうです。
AmazonKeyに登録した家庭に配達員が配達に来て留守だった場合、荷物のバーコードを配達員の端末で読み込むことによって、スマートロックが1度きりドアロックを解除します。配達員によって、ドアロックが解錠されたことはメールなどでユーザーに通知され、玄関に設置したWebカメラによって配達の状況をリアルタイム、または録画したビデオで見ることができる仕組みになっています。
この組み合わせで、自宅の安全を守りながら留守でも荷物を配達してもらえるという仕組みになっているわけです。
ただ、Webカメラで監視しているとはいえ、留守中の自宅に配達員が入ることをよく思わない人もいるでしょう。そんな人にとってはAmazonKeyは画期的なサービスとはいえないかもしれません。
AmazonKeyは日本にやってくるか?
AmazonKeyは近い将来日本でもサービスとして提供されるでしょうか?筆者はこのことについては、都市部ではサービスの実現は難しいのではないかと考えます。
それは、AmazonKeyのようなサービスを受け入れるのに比較的寛容な都市部の若い世代の人々がマンションなどの集合住宅で暮らすことが多いことからです。
マンションの場合には、自宅のドアの他にマンション内に入るためにオートロックを通過しなければならない場合があります。しかし、AmazonKeyのしくみではオートロックを通過することが難しいからです。
また、AmazonKeyの様なサービスをマンションで受けようとすると、マンションの管理組合などの許可が必要となったりすることが予想され、実現するための障壁は高いと考えます。
そして、やはりカメラがあるとはいえ配達員を家の中に入れることに心理的に不安に思う日本人は多いのではないかと考えます。
北欧などでは自動車のトランクをスマートフォンで解除できるようにして、自動車のトランクを宅配ボックスの代わりにするという試みもあるそうです。個人的にはこちらの方が実現の可能性が高そうに思います。しかし、駐車場が機械式のマンションなどではこちらのほうほうでも実現は難しそうですね。
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