元数学徒が送る、超簡単!グラフ理論を用いたSNSデータ活用法Vol.1
こんにちは。全国ツイッタラー選手権キャパ代表のつまぽんです(笑)。
ここ数年ですっかりビッグデータという言葉が馴染んできたくらい、情報は現代にとってとても重要なものですね。情報を制するものは世界を制するとも言うくらいですからね…(?)
さてこの記事で私がお送りするのは、SNSデータの活用法についてです!と言いましても、キャパでは今までにGoogleアナリティクスやデータ活用法に関する記事をたくさん書いているので、きっと読者のみなさまはそろそろ難易度高めの内容を欲しがっているかな…と思います。
そこで今回は、グラフ理論という数学の学問に絡めてデータの活用方法をご紹介いたします。(決して、実は数学科出身なんだぜというのをアピールしたいが為にこの内容を選んだわけではありません。)※難易度高めとは言いましたが、数学が苦手な方でも楽しめるよう段階を踏んでお送りいたします!
第1回目の内容は以下のようになっています。
本記事の内容
1. そもそも、グラフ理論って何?
2. グラフ理論の概要
3. 〇〇にもグラフ理論は使える
4. まとめ
1. そもそも、グラフ理論って何?
そもそも、グラフ理論って何でしょうか。あまり耳馴染みがないという方も多いのではないでしょうか。数学が好きな方でも数学を学んでいる方でも、専門的に学んでいないとどんな分野であるのか分かる人は少ないと思います。そこで、数学が苦手な方でもわかるくらい簡単に、グラフ理論の概要について説明していきます。
2. グラフ理論の概要
単に ”グラフ” と言われたらどんなものを思い浮かべますか?
大概の方は、円グラフや棒グラフ、折れ線グラフなどが頭に浮かぶでしょうか。それとも中学生や高校生の頃に習った2次関数のようなグラフを思い浮かべるでしょうか。
今回触れる “グラフ” とは「点や辺の集まり」のことです。分かりにくいなぁと思う方は、電車やバスの路線図を考えてみると良いかもしれません。駅を点、駅同士を結ぶ線路を辺とすると以下のように表すことができます。
このように、点同士のつながりがどうなっているのか、どう影響し合っているのかを考える学問がグラフ理論です。点に繋がっている辺の数のことを次数(じすう)と言い、グラフ理論において “次数の大きさ” の情報がとても重要になってきます。
後で詳しく説明いたしますが、更に応用の内容に踏み込んでいくと、辺に”向き・重さ”が与えられることもあります。重さや向きの大きさで周りにどれだけ影響しているか計ることができるのです。ちなみに、辺に重さが与えられたグラフのことを重み付きグラフ(またはネットワーク)と呼びます。
3. 〇〇にもグラフ理論は使える
非常に簡単な説明ではありますが、グラフ理論におけるグラフとはどういうものかざっくり理解いただけたと思います。では今度は、電車やバスの路線図以外にどの場面でグラフ理論が使われるのかについてご紹介していきます。
ソーシャルネットワークサービス(SNS)
1つのアカウントを点とし、”フォローする”という繋がりを辺として考えます。この場合、”フォローする”という向きがどちらを向いているのかという情報が必要となってきますよね。
上図で言うと、Aから出ていく辺の数を出次数(でじすう)、Aに入ってくる辺を入次数(いりじすう)と呼びます。SNSでは、この出次数と入次数の差が大きくなる場合が多く見られます。特に著名なユーザーにおいては以下のように、出次数よりも入次数の方が何倍も大きいということがあります。
グラフ中の点がどの位置に存在してどう影響を及ぼしているのかを測るための “中心性” と呼ばれる幾つかの指標があります。特にSNSでは、出次数・入次数の大きさで見る “次数中心性” という指標を使って影響力の大きさを測ることができます。
またSNSでは、ハッシュタグというものを使用する場面が多いと思います。このハッシュタグが付いている投稿にも中心性という指標は利用することができます。つまり、特定のハッシュタグから抽出したデータを利用して、そのハッシュタグ付き投稿をしているユーザーの中で一番影響力のあるユーザー(インフルエンサー)を探し出すことが可能となるわけです。
次回から、実際にどのようにデータを抽出してグラフを作れば良いのかという内容に入っていきたいと思います!
4. まとめ
いかがだったでしょうか。
ここでは、主に路線図やSNSにも適応できることをご紹介しましたが、他にも人工知能の思考探索やブロックチェーンのシステム、言語形態素解析などにも利用されています。他にもどういう風にグラフ理論が使われているのか知りたいという方は是非、こちらの本を読んでみてください!
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