新型iMacは旧型と何が違う?比較のポイント
ただ、2021年4月に発表された新型iMacは、ここ最近のラインナップの傾向を大きく転換させるモデルで、そのスペックの変容も顕著です。
今回は、2021年に発表、販売されたiMacと旧型の違いについて、比較ポイントをご紹介します。
目次:
①2021年版新型iMacの概要
②新型iMacと旧型の違い
③新型と旧型のどちらを選ぶべきか?
2021年版新型iMacの概要
2021年4月20日、Appleは新製品の発表イベントにて、2021年モデルのiMacを発表しました。新型iMacを特徴づける要素が、やはりそのディスプレイにあります。これまでは21.5インチのサイズが小型モデルのディスプレイに採用されてきましたが、今回のモデルは24インチが採用されています。
2020年までは21.5か27インチという2択であったのが、今後はその間である24インチが登場し、3択でPCを選べることとなります。2022年以降、以前のように21.5インチや27インチのモデルが出るかについては不明ですが、少なくとも現時点では選択肢が多く用意されていると言えそうです。
価格についてですが、こちらは搭載されているポートの数に応じて決定します。2ポートのモデルは15万円代から、4ポートのモデルは17万円代からと設定されており、2020年の21.5インチよりは高く、27インチモデルよりは安いという、価格までも中間のモデルとなっています。
iMacユーザーは他のApple製品よりも限られているとは言え、今回の新型モデルの登場により、そのラインナップは拡充が進んでいます。
新型iMacと旧型の違い
それでは、具体的に2021年の新型モデルが2020年までのモデルに比べて、どのような点で変化したかを見ていきましょう。
外見デザインが完全刷新
まずは、外見のデザインです。ディスプレイのサイズだけでなく、新型iMacでは本体のビジュアルが大きく刷新され、丸みが排除されたものの、さらに薄くなった印象を受けます。
表面におけるディスプレイが占める割合も心なしか大きくなっており、より次世代のデスクトップPCとしての先進性が獲得できたような印象を受けます。以前のモデルでは背面のふくらみが特徴的でしたが、新型モデルにおいてはフラットデザインへとアップデートされ、スリムになりました。
また、カラーバリエーションも非常に豊富で、2ポートモデルはブルー、グリーン、ピンク、シルバーの4色から選べます。4ポートモデルは上記の色に加え、イエロー、オレンジ、パープルの3色が追加された合計7色から選べるのが特徴です。まるでiPhoneのようなポップな配色が採用され、より身近なハードとして生まれ変わったことのアピールが見られます。
4.5Kディスプレイを搭載
新型iMacでは24インチの新型ディスプレイを採用していることは前述の通りですが、4.5Kという、特殊な解像度を備えているのも特徴です。ディスプレイが大型化すると、その分注目されるのが画質の良し悪しです。2019年の27インチモデルは、旧型ですが5K対応のディスプレイを備えており、新型iMacよりも優れた解像度を有しています。
ただ、5Kではオーバースペックでコストがかかるという人に向けて登場したのが、今回の24インチモデルです。5Kには届かぬものの、4Kを超える4.5Kディスプレイを搭載し、ディスプレイの大きさに見合う満足度を提供します。
LANポート内蔵電源
iMacのように、一体型のデスクトップPCの薄型化が難しかった理由として、電源やバッテリーの都合がありました。
iMacではAC電源を内蔵していたため、これまでは薄さの追求にも限界がありましたが、新型では従来のシステムを刷新し、AC電源を外付けへと変更しています。この結果、やや大きなACアダプタが外付けとなり、やや目立ってしまうようになったものの、本体は驚きの薄さを実現しています。本体と電源ケーブルの接続はマグネットで行えるので、余計な力を入れて装着する手間もなく、足を引っ掛けてPCを倒してしまう心配もありません。
また、外付けACアダプタは電源の供給だけでなく、LANケーブルを装着できるコネクタを備えているのも特徴です。結果的にiMac本体が複数の配線によってごちゃついてしまうことを防ぎ、すっきりとしたデザインを生かしてデスクワークを進められます。
M1チップももちろん搭載
2020年に発表された、Apple独自の規格を採用したM1チップについても、新型iMacには搭載済みです。
M1チップを搭載しているモデルは、今のところ2020年に発売されたMacbookシリーズのみとなっており、今回の新型iMacが2製品目となります。
M1チップが優れているのは、従来の基板に比べてはるかに小型に作られている点です。従来のモデルとは異なり、CPUやGPU、メモリなどが一体化しているSoCのシステムを採用しているため、小さい基板で事足りてしまうというわけです。
小型の基板でハイパフォーマンスを実現し、超薄型の一体型デスクトップの登場を支えました。
新型と旧型のどちらを選ぶべきか?
このような本体性能の刷新が行われた新型iMacですが、一方で2019年のモデルも一般販売されており、どちらを選ぶかに悩まされるところです。
新型と旧型ではどちらを選ぶのが良いのかについて、ポイントをご紹介します。
画面の大きさで選ぶなら旧型
まず、iMacで最大のディスプレイサイズを求めるのであれば、27インチモデルが存在する一世代前の2019年のiMacを選ぶべきでしょう。
画面の大きさだけでなく、5Kディスプレイを採用しているので、ビジュアルの表現力では新型に勝ります。
また、RAM容量も新型は16GBまでなのに比べ、旧型は32GBまで拡張ができるよう設計されています。
グラフィック処理の多い、映像関係の職業やデザイン系での用途の場合には、こちらを選ぶメリットは非常に大きいと言えます。
総合力で強いのは新型
ただ、特段ハイエンドスペックである必要がない場合や、ディスプレイの大きさもこだわらない場合には、新型iMacがおすすめです。
ディスプレイも24インチと27インチには及ばないものの、従来の小型モデルよりもひとまわり大きく、4.5Kを実現し、画質もかなりの仕上がりです。
CPUやGPUは独自規格のM1チップに統合されているものの、そのスペックは高く、従来のモデルよりも処理速度は向上しています。パフォーマンスの面から見ても、新型を選ぶメリットは大きいでしょう。
また価格は15万円代から選べるという、コスト面での優位性も確保しています。小型のiMacでは物足りないが、27インチは大きすぎるという需要へ見事に応えてくれます。
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おわりに
Apple製品のPCといえばMacBookが主流ですが、デスクトップ型のiMacもまだまだ活躍しており、2021年の新型モデルは大幅なアップデートによって生まれ変わりました。
価格も手に取りやすく、M1チップも搭載しているということで、次世代のApple製PCを代表する製品となるでしょう。