Google for Educationとは|教育機関向けのGoogleサービスを紹介
Googleは、GoogleドキュメントやGmailなどのサービスが有名です。プライベートから業務中まで、Googleがあれば事足りてしまう人も多いのではないでしょうか。
そんなGoogleでは、既存のサービスをうまく利用しながら教育機関向けにも事業を展開しています。
今回は、Googleの教育機関向けサービスである「Google for Education」を紹介します。
この記事を読むと以下の3つのことがわかります
① Google for Educationの概要
② Google for Educationのメリット
③ Google for Educationの活用事例
Google for Educationとは
まずは、Google for Educationの概要を紹介します。
具体的なサービスについてまとめたので参考にしてください。
Googleが教育機関向けに提供するサービス
Google for Educationは、Googleの教育機関向けサービスの総称です。
学校の授業や、リモート授業に使えるサービスが提供されています。
Googleのサービスのため、デバイスを問わず使用できるのがメリットです。
続いて、Google for Educationの具体的なサービスを紹介します。
Chromebook*1*2
まずは、デバイスの紹介からです。Google for Educationでは、Chromebookの使用がすすめられています。
Chromebookは、Googleが販売しているPC・タブレット等の総称です。
OSには独自のChrome OSが搭載されています。
Chrome OSは、Google Chromeブラウザが中心のOSです。
Googleのサービスを利用するGoogle for Educationであれば、Chromebookをとことん活用できるでしょう。
Chromebookはバッテリーの駆動時間が最長12時間、起動もスムーズでアップデートも自動です。
ノートパソコン型は約28,000円の商品もあり、購入しやすいデバイスといえます。
G Suite for Education*3*4*5*6
Google for Educationの中でも核となるのが、G Suite for Educationです。
G Suiteは主に法人等に向けて提供されているサービスで、利用したことがある方も多いのではないでしょうか。
G Suiteに含まれているサービスとしては以下のようなものがあります。
l Gmail
・ Googleカレンダー
・ Google Meet
・ Gmail
・ Keep
・ Googleドキュメント
・ Googleスプレッドシート
・ Googleスライド
・ Googleドライブ
もちろんこれは一例です。
これらの機能が、教育向けにアレンジされているのがG Suite for Educationになります。
G Suite for Educationで特徴的なのは、Google Classroomです。
Google Classroomでは、宿題の作成から配布、それに対するフィードバックまで行えます。
さらに、成績の管理も簡単に行えるので、子ども達の理解度を測りやすいでしょう。
また、教員が学校で行っていた事務的作業の一部を、Google Classroomが代わりに処理してくれることになります。
そのため、教員の事務負担が削減される可能性もあります。
文部科学省のGIGAスクール構想にも対応*7
Google for Educationでは、文部科学省が中心に進めている「GIGAスクール構想」にも対応しています。
GIGAスクール構想とは、簡単にいえば学校のICT環境を強化することです。
学校現場では、未だにWi-Fiを含めたインターネット環境が整っていません。
また、PCやタブレットが導入されていたとしても、複数のクラスで同時に使えるような台数が確保されていないことが多くなっています。
ICT環境を強化するために掲げられた「GIGAスクール構想」には、さまざまなメーカーが参入しています。
Googleでは、コストの安さや管理のしやすさなどをメリットとして掲げています。
機器導入のサポートまでGoogleが管理してくれる安心感がある点もポイントです。
Google for Educationのメリット
では、Google for Educationを導入するメリットがどこにあるのか、改めて整理していきます。
導入費用が安価
まずは、導入費用が安価であることが挙げられます。
Googleの資料*8によれば、Chromebookを導入する場合、従来のPCを導入するのに比べて総保有コストが6割以上削減できるそうです。
それに加えて、別途教育系のアプリケーションが不要なので初期費用もあまりかかりません。
自治体でPC等の選定を行う場合には、予算に応じた価格であることが必要不可欠です。
Chromebookのような安価なPCであれば、1台でも多くPCを導入することができるでしょう。
世界で9,000万人以上の利用実績*9
Googleによれば、Google for Educationは世界で9,000万人以上の利用実績があります。
実際に利用されている規模感を考えても、Google for Educationを導入するのにはメリットがあるといえるでしょう。
Googleのノウハウを活用して、効果的な授業等が提供できるはずです。
教師と生徒、生徒同士の相互の学びが可能
Google for Educationのサービスには、ユーザー同士で関わり合える機能が豊富に揃っています。
たとえば、Googleドキュメントやスプレッドシート、スライドを例に考えてみましょう。
Google for Educationを利用すれば、生徒同士のグループで音声通話またはビデオ通話をつなぎながら、ドキュメントを共同編集できます。
意見を一つにまとめたりする場合でも、リアルタイムでつながりながら作業ができるのです。
もちろん、生徒同士だけでなく教員と生徒でもコミュニケーションをとることは可能です。
Hangoutsを利用したチャットをはじめ、音声やビデオ通話で生徒の様子を把握することも可能です。
このように、Googleのサービスを活用すると生徒や教員のコミュニケーションが活発になるでしょう。
デバイスを問わず利用可能
そのほか、デバイスを問わず利用できるのもGoogleの強みです。
学校ではChromebookで学習をし、自宅ではスマートフォンやタブレット、PCで学習の続きができます。
同期もスムーズなので、データが消えてしまう心配もないでしょう。
Google for Educationの導入事例
最後に、実際に日本でGoogle for Educationを導入している学校を紹介します。
公立校(佐賀県有田町)*10
まずは、佐賀県有田町の教育委員会です。
有田町では、コンピューター教室の端末を入れ替える際に、Google for Educationの導入をしたそうです。
主な理由としては、Chromebookの価格の安さだったそう。
予算が限られている中、パソコンの台数を増やしたいと考えChromebookを導入した結果、端末代を3分の1にできました。
それに加えて、導入台数を2倍以上にできたそうです。
当初予算よりも端末代が大幅に削減できたため、校内無線LANも整備できました。
2019年9月からChromebookを導入しはじめ、小中学生と教員全員に、G Suite for Educationのアカウントを発行したそうです。
今後は、町の歴史を語るツールの1つとして、ICTの活用ができるよう教育を充実させていくとしています。
私立校(国際基督教大学高等学校)*11
続いては私立学校です。
国際基督教大学高等学校は、東京都にある高校です。こちらも導入のきっかけは、PCのリース契約が満了するときだったそうです。
学校にはITに詳しい教員・職員があまりいないため、系列大学と連携して環境整備を進めたそうです。
その中で、タブレットではなく、キーボード付きのPCを探しており、低コストなものとしてChromebookが検討されたそう。
そのほか、教員が管理しやすいPCとしてもChromebookは優秀でした。
実際に導入してみたところ、海外の大学受験にも有効だったそうです。
ある教員は、SAT(アメリカの大学受験で必須の試験)の対策がしやすくなったと述べています。
ちなみに、国際基督教大学高等学校では、Wi-FiやChromebookの導入も含めて3ヶ月で整備が完了したそうです。
◆まとめ
今回は、Google for Educationについて紹介しました。
Googleの強みを生かした教育向けのサービスは、世界各地で導入されています。
日本の学校は、インターネットやPC等の環境が整っているとはいえません。
導入のコストが低いGoogle for Educationであれば、比較的取り入れやすいのではないでしょうか。
GIGAスクール構想とともに、Googleの輪がとこまで広がるのか注目です。
建設・土木業界向け 5分でわかるCAD・BIM・CIMの ホワイトペーパー配布中!
CAD・BIM・CIMの
❶データ活用方法
❷主要ソフトウェア
❸カスタマイズ
❹プログラミング
についてまとめたホワイトペーパーを配布中
デジタルツインと i-Constructionについての ホワイトペーパー配布中!
❶デジタルツインの定義
❷デジタルツインが建設業界にもたらすもの
❸i-Constructionの概要
❹i-Constructionのトップランナー施策
▼キャパの公式Twitter・FacebookではITに関する情報を随時更新しています!
▽Googleについてはこちらもチェック
Googleが開発したVR描画アプリ「Tilt Brush」で新感覚イラストレーション!
https://stg.capa.co.jp/archives/32361
GooglePixel4はなぜ自社開発?スマホ参入の目的とは
https://stg.capa.co.jp/archives/32611
GoogleがFitbitを買収?Apple Watchに対抗できるか
https://stg.capa.co.jp/archives/32642
◆参考URL
1) Google Chromebooks – ノートパソコン、セパレート タイプ、タブレット
2) Chrome OS の機能 – Google Chromebooks
3) G Suite for Education | Google for Education
4) G Suite Enterprise for Education | Google for Education
5) G Suite のエディション | Google for Education
6) [Oct. 2016] 45 Ways to use G Suite for Education in the Classroom – Google スライド
7) Google GIGA School Package | Google for Education
8) Google GIGA School Package スライド
9) Google for Education: パートナー
10) 限られた予算で端末の台数増加とネットワーク環境を整備 アクティブラーニングのツールにChromebookを選択 Google for Education
11) Chromebook が、グローバル水準の ICT 教育を可能にした