PythonのGUIライブラリ「Kivy」の紹介
PythonのGUIライブラリは数多くありますが、その中でもKivyは最も注目されているGUライブラリの1つです。
今回はこのKivyの紹介となります。
Kivyの特徴
Winsows、OS X、Linuxといった主要なOSだけでなく、iOS、Androidで動作するアプリを作れるのが最大の特徴です。Raspberry Piもサポートされました。
また、ソースコードを変更する必要もなく、例えばiOS、Android間のアプリ移植もスムーズに行うことができます。これは大変便利です。KV languageというCSSに似たKivy独自の言語を使うことで、レイアウトも直感的に作成することが可能です。
Kivyの日本語情報
Python自体に言えることですが、日本語情報は少なめです。そのせいでKivyの学習を挫折した方も中にはいらっしゃいます。
Kivy ドキュメント日本語訳
Kivy公式ドキュメントの日本語訳をされているWebサイトです。
ユーザーガイド、プログラミングガイド、チュートリアルといった初心者向けのページだけでなく、API Referenceのページも翻訳が進んでいます。Webの日本語情報としては、最も役立つページとなるでしょう。
PythonでかんたんiOSアプリプログラミング
こちらは書籍です。
iOSアプリプログラミングという名前ですが、Kivyの入門書としてもしっかり使えます。非常に分厚い書籍ですが、丁寧に日本語で解説がされています。ウィジェットの解説が多く、リファレンスとして手元に置いておきたい書籍です。
「Kivy」ではじめる Pythonプログラミング
こちらも書籍です。
Kivyの入門書というよりはKivyを題材にしたPythonの入門書です。Kivyのアニメーションでキャラクターを動かしていくプログラムを作りながら進めていくので、楽しく学習できます。Python自体に詳しくない方に特にお勧めな書籍です。
Kivyのインストール
「User’s Guide」の「Installation」ページの方法に従って進めていきます。先程紹介した日本語訳ページで翻訳済みですので、こちらを参考にすると迷わないはずです。
Kivyのような複雑なライブラリになってくるとインストールが上手くいかない場合があります。このような場合、Windowsならばこのページから自分の環境に合った.whlファイルをダウンロードし、そのファイルに対してpip install ファイル名と試してみると上手く行くこと多いです。
Kivyを利用する際の注意点
iOSアプリ作成時
Kivyに限った話ではないのですが,ビルドしたアプリをiOSデバイスに転送するには、Mac OSが必要になります。Mac OSはネットカフェ等にも基本的には置いてなく、Macを所持していない方は注意が必要です。当然iOSデバイスも用意することになります。
また、AppStoreで公開する場合は「Apple Developer Program」に登録する必要がありますが、年会費として99ドルかかり、審査もなかなか厳しいです。
Androidアプリ作成時
こちらもKivyに限った話ではありませんが、GooglePlayで公開するためには登録料25ドルのディベロッパーアカウントを作成する必要があります。全体的にiOSに比べると作業は楽です。
PCアプリ作成時
どうしても見た目がスマートフォン寄りになってしまうため、PCアプリ寄りのデザインは少し作りづらいかもしれません。(お洒落ではあるのですが)スマートフォンアプリには興味がない、という方ならば他のGUIライブラリを試すことも検討してみると良いでしょう。
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